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コットンボウルプレビュー【2020年度シーズン】

コットンボウルプレビュー【2020年度シーズン】

数あるボウルゲームの中でもとりわけ出場することに価値があるとされるのが年末年始に行われる上位ボウルゲーム6つを指す「ニューイヤーズ6」ボウル。その「NY6」ボウルの口火を切るのが12月30日に行われるコットンボウルです。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

【コットンボウル】

フロリダ大vsオクラホマ大
開催日時:12月30日東部時間午後8時(日本時間12月31日午前10時)
開催地:AT&Tスタジアム(テキサス州アーリントン市)
TV放映:ESPN

今年はSECからフロリダ大(8勝3敗)、Big 12カンファレンスからオクラホマ大(8勝2敗)が出場。大御所同士の対戦ながら実は両校が激突するのはこれが史上2番目のこと。

ちなみに最初の対決となったのは2009年度のBCSボウルチャンピオンシップシリーズ)ナショナルチャンピオンシップゲーム。この時はフロリダ大にはティム・ティーボ(Tim Tebow)、オクラホマ大にはサム・ブラッドフォード(Sam Bradford)という2人のハイズマントロフィー受賞者が所属しており、試合はフロリダ大が24対14で勝利して全米制覇を成し遂げました。

あれから11年が経ちこの名門チームの対戦がコットンボウルで実現することになります。

ここまでの歩み


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両校とも8勝を挙げてこの試合に臨みますがここに至るまでの道のりは2チームとも非常に異なっていました。

オクラホマ大は開幕後3試合で2敗して今シーズンは終わったと誰もが思いましたがそこから脅威の7連勝。最後はBig 12チャンピオンシップゲームでアイオワ州立大を僅差で蹴散らしてカンファレンスタイトル6連覇を成し遂げました。

一方のフロリダ大は序盤に喫した1敗を守りCFPランキングでは最高6位ににつけプレーオフ出場を虎視眈々と狙っていましたが、終盤にルイジアナ州立大にまさかの黒星。さらにはSECチャンピオンシップゲームでアラバマ大に惜敗して悲願のプレーオフ進出はなりませんでした。

上り調子のオクラホマ大と意気消沈気味のフロリダ大・・・。試合の鍵はどちらのチームがモチベーションを高めてこのゲームに望めるかどうかにかかっていると言えそうです。


フロリダ大(CFP7位、8勝3敗)


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オフェンス力はどちらのチームも全米随一のパワーを持っています。フロリダ大にはハイズマントロフィーファイナリストのQBカイル・トラスク(Kyle Trask)が健在。今年全米1位のパスヤード(4125ヤード)、全米1位のパスTD数(43)という記録を引っさげてオクラホマ大ディフェンスに挑戦状を叩きつけます。

そのトラスクが全幅の信頼をおいてきたTEカイル・ピッツ(Kyle Pitts)は来るNFLドラフトに早期入りを表明しておりこの試合には出場しません。しかしWRカダリウス・トニー(Kadarius Toney)やWRトレヴォン・グライムス(Trevon Grimes)といったスピードスターがおり、フロリダ大のパスオフェンスは十分に相手に致命傷を与えることが出来る力を持っているはずです。

(12月28日追記)

トニーとグライムスがNFLドラフトへの準備に集中するためにコットンボウル欠場を発表。チームのパスオフェンスはガタ落ちに・・・

パスヘビーなチームだけあってランアタックは控え気味。トップラッシャーのダミオン・ピアース(Damion Pierce)ですら今季トータル443ヤードに4TDにとどまっており、フロリダ大のランアタックはほぼトラスクのプレーのデコイ的な起用のされ方。それはトラスク並びに彼を守るOL陣に絶大なる信頼をおいているからであり、逆に言えばトラスクにパスラッシュが届いてしまうとリズムが崩される可能性があると言えます。

オクラホマ大(CFP6位、8勝2敗)


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オクラホマ大のリンカーン・ライリー(Lincoln Riley)監督が就任して4年。1年目にはベーカー・メイフィールド(Baker Mayfield、現クリーブランドブラウンズ)、2年目にはカイラー・マレー(Kyler Murray、現アリゾナカーディナルス)、3年目にはジェイレン・ハーツ(Jalen Hurts、現フィラデルフィアイーグルス)と3年連続でQBをハイズマントロフィー授賞式に送り込み、メイフィールドとマレーは見事トロフィーを手にすることが出来ました。

そして御存知の通り3人共現在NFLで先発QBを務めており、ライリー監督のQB育成の手腕の高さを浮き彫りにしていますが、実は3人共オクラホマ大以外のチームからやってきた転校生(トランスファー)。メイフィールドは元テキサス工科大、マレーは元テキサスA&M大、ハーツは元アラバマ大ということでライリー監督が高校時代からリクルートしてきた選手ではありませんでした。

しかし現先発QBのスペンサー・ラトラー(Spencer Rattler)はライリー監督の息のかかった生え抜きの選手。彼にとっては過去3年間先発を務めた先輩が皆ハイズマントロフィーファイナリストであるというプレッシャーも感じていたことでしょうが、2敗の後の7連勝の中で1年生ながら非凡なポテンシャルをじわじわと発揮し続けてきました。

またオクラホマ大には400ヤード超えのRBが二人在籍し、特にNCAAからの制裁を受けて謹慎処分にあったRBラモンドレ・スティーヴンソン(Rhamondre Stevenson)が復帰してからランアタックには更に厚みが増しました。

ラトラーの機動力とスティーヴンソンらのラン攻撃、そしてそれを利用してのRPO(ランパスオプション)は威力抜群。7連勝中の平均得点が約42点という数字からもそれは分かります。

総評


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上記の通りどちらのチームもかなりレベルの高い攻撃陣を擁していますが、守備陣を見るとオクラホマ大の方がやや上のような気がします。どちらも点が取れるのであれば、そのオフェンスを限られたチャンスの中で数回でも止めることが出来る、もしくはFGに抑えることが出来るディフェンスがある方が有利なのかなと思います。

そういった意味では最近6試合のうち5試合で失点数を21点以下に抑えたオクラホマ大ディフェンスの力は侮れません。一方のフロリダ大ディフェンスは最近6試合を見るとアーカンソー大に35失点、ルイジアナ州立大に37失点、アラバマ大に52失点を犯しています。オクラホマ大戦まで時間があるとはいえ、ライリー監督の操るオフェンスはそう簡単に攻略できるものではありません。

どちらも飛び道具は揃っていますが、ランアタックが薄いこと、そしてディフェンスに不安材料が残っているフロリダ大がオクラホマ大ディフェンス相手に点を取り続けることが出来るのかが見ものです。

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