予定/結果

ランキング

順位表

プレシーズン

驚天動地【2020年度第15週目レビュー】

驚天動地【2020年度第15週目レビュー】

第15週目のカレッジフットボールはオハイオ州立大とミシガン大の大勝負が新型コロナウイルスの影響でキャンセルになったり、ノートルダム大やクレムソン大、テキサスA&M大らトップチームの面々の試合も開催されなかったせいで物足りない週末になるかと思われました。

しかし思いもよらず見ごたえのある試合が目白押し。昼から夜まで可能な限り観戦させてもらいお腹いっぱいに(笑)。そんな第15週目の主な試合を振り返ります。

The Game of the Week

陸軍士官学校15、海軍士官学校0

Embed from Getty Images

新型コロナウイルスの影響で通常の開催地であるリンカーンファイナンシャルフィールド(NFLフィラデルフィアイーグルスの本拠地)から陸軍士官学校のキャンパスがあるニューヨーク州ウエストポイント市に変更されて行われたこの試合。試合が中立地ではない場所で行われたのが1943年以来ということとで非常に歴史的な試合となったこのマッチアップ。スタジアムは濃霧に包まれましたが試合は力と力、プライドとプライドがぶつかり合う非常に見応えある展開になりました。

元々両チームともトリプルオプション使いのランヘビーなオフェンスを擁しライン・オブ・スクリメージでの肉弾戦が繰り広げられましたが今季ここまで3勝と苦戦する海軍士官学校に対して地力で上回る陸軍士官学校(8勝2敗)がゴリ押し。結果的に15対0と陸軍士官学校がこのカードで1969年以来の完封勝利を挙げました。

違いは陸軍士官学校のディフェンス。この試合まで彼らは全米で4位のディフェンスヤード(1試合平均289.3ヤード)を誇りその力はこの試合でも大いに発揮。海軍士官学校の1年生QBゼヴィアー・エアーリン(Zavier Arline)は自身109ヤードのランヤードを記録するもパスの成功率は4回中0回。もっとも両チーム合わせても8回しかパスプレーが使用されなかったことからも分かるようにそのほとんどのプレーはランアタックでした。

そんな中陸軍士官学校は海軍士官学校のランアタックを食い止め、ヤード的にはどちらも大差なかったものの、与えた1stダウンはたったの4つ、3rdダウントライも11回中1回しか成功させない球際の強さを見せたのです。

サービスアカデミーのフットボールは勝ち負けも当然重要ですが、それ以上にチーム一丸となって目標へ向かって突き進むチームワーク、ぶつかり合って倒れても立ち上がり続けるガッツ、オプションフットボールという緻密な上に性格なアサインメントが要求される連帯性というのは今後彼らが軍人として戦地へ赴くことになるためのトレーニングにつながるものがあります。このご時世であえてオプションフットボールを3つの士官学校が起用しているのもそういった一面があるからなのでしょう。

トリプルオプション大好きは筆者としてはロースコアながら最後まで存分に楽しめた好ゲームでした。 


トップ10チーム

アラバマ大52、アーカンソー大3

Embed from Getty Images

全米1位のアラバマ大はレギュラーシーズン最終戦となるアウェーでのアーカンソー大との試合にて52対3と圧勝。これでアラバマ大は今季10勝目を飾りSEC優勝決定戦で対戦するフロリダ大との一戦にいい弾みを付けました。

QBマック・ジョーンズ(Mac Jones)は29投中24投のパスを成功させて208ヤードのパスを記録。RBナジー・ハリス(Najee Harris)はたったの46ヤードで早々にお役御免となりましたがしっかりと2TDを記録。これで今季RBとしての最多TD数を22に伸ばしました。彼の代わりにプレーしたバックアップRBの二人が合わせて149ヤードに4TDを決めたことからもチーム全体のランアタックが破壊力抜群だったことが分かると思います。

WRデヴォンテ・スミス(DeVonta Smith)においては22ヤードとレシーバーとしては目立ちませんでしたが、自身初となるパントリターンTDを記録ししっかりとアピール。3人共個人賞レースでいい位置にいるためこの試合で数字を伸ばす事もできたのですが、さすがニック・セイバン(Nick Saban)監督、チームの目標はあくまでタイトル獲りであることを知らしめるかのように主力選手を温存してバックアップらに出場機会を与えていました。

アラバマ大に死角なし・・・。果たして彼らに冷や汗一つかかせるチームはいつ現れるのでしょうか。

ルイジアナ州立大37、フロリダ大34

Embed from Getty Images

全米6位のフロリダ大は来週アラバマ大とのタイトルマッチを控え、周囲の話題は彼らがアラバマ大をこの大舞台で倒すことができればCFP(カレッジフットボールプレーオフ)に進出できるだろうということで持ち切りでした。しかしその舞台に通ずる階段で足を踏み外してしまうとは誰も想像していませんでした。

というのもフロリダ大はここまでディフェンディングチャンピオンながら3勝に甘んじていたルイジアナ州立大にホームで番狂わせを演じられてしまったのです。

新型コロナウイルスの影響で多くの選手が出場不可能となったルイジアナ州立大は各ポジションで若い選手を起用せざるを得なかった苦しい布陣。元々昨年のタイトルチームからごっそり先発選手が抜け、さらには残った選手の中からもオプトアウトして部を離れた選手も数名いたという状態でしたのでこの状況でハイパワーオフェンスを擁するフロリダ大にルイジアナ州立大が敵うとは夢のまた夢だと思われていました。

ハイズマントロフィーレースで最有力候補とされているQBカイル・トラスク(Kyle Trask)は彼のメインターゲットであるTEカイル・ピッツ(Kyle Pitts)を怪我で欠いてはいましたが、彼以外でも有能なレシーバーは揃っているので経験不足なルイジアナ州立大ディフェンス相手にトロフィーレースで他選手に差をつける事ができるような数字を残すことができると思われていましたが・・・。

序盤から波に乗れないトラスクは2つのインターセプションパスを犯し、そのうち1つはこのミラクルプレーによるもの。

スロースタートなトラスクと彼の犯したターンオーバーにも救われたルイジアナ州立大は前半を24対17とリードして折り返します。しかし後半になるとトラスクのパスが徐々に通り出して立て続けに2つのTDパスを記録。31対27と逆転して最終Qに突入。流れ的にはホームのフロリダ大がルイジアナ州立大を突き放すかと思われました。

しかし踏ん張るルイジアナ州立大はこの日初めて先発出場した1年生のマックス・ジョンソン(Max Johnson)がルーキーらしからぬ落ち着いたプレーでドライブを生かし続け、第4Q開始早々に再びリードを奪います。ここから両チームのディフェンスがギアを上げてパントが続きますが、残り時間約3分でフロリダ大が同点となるFGを決めてスコアは34対34に。

オーバータイム突入前に何とか勝負をつけたかったルイジアナ州立大は決死のドライブを目指しますが自陣29ヤードで3rdダウンコンバージョンを失敗。残り時間2分を切ったところでフロリダ大に勝ち越しの得点のチャンスを与えてしまったかに思えたその瞬間。

フロリダ大のマルコ・ウィルソン(Marco Wilson)が相手選手の脱げたシューズを不用意に投げ飛ばし、これがアンスポーツマンライクの反則となってオートマティック1stダウン。この理解不能な行動がルイジアナ州立大オフェンスに新たなチャンスを与えてしまったのです。結果的にここから敵陣に切り込んだルイジアナ州立大は残り30秒を切ったところで相手陣内38ヤードまで到達します。

しかしここまで既に全てのタイムアウトを使い果たしていたルイジアナ州立大は残り時間僅かというなかでFGチームを送り出さなければならず、この日は濃霧で視界が悪い中57ヤードのロングFGを狙わなければいけないルイジアナ州立大にとっては非常にカオスな状態でした。が、ここで何を思ったのかフロリダ大のダン・マレン(Dan Mullen)監督は自らも焦ってしまいタイムアウト。これによってルイジアナ州立大のスペシャルチームは一呼吸置くことができ、キッカーのケイド・ヨーク(Cade York)はこの悪条件の中見事にロングFGを成功させました。

残り時間23秒となったフロリダ大はCFPレースでの生き残りをかけて何としても逆転ないし同点でOTへ持ち込みたいところでした。トラスクはこの状況で3本のミドルレンジパスを立て続けに決めて残り2秒で敵陣33ヤードラインまで急襲。51ヤードのFGが決まれば同点となりましたが、イヴァン・マクファーソン(Evan McPherson)のキックは無情にも左へ外れ万事休す。フロリダ大がホームでまさかの敗戦を喫したのでした。

この敗戦で8勝2敗となってしまったフロリダ大は仮にアラバマ大とのSECタイトルゲームに勝ったとしてもプレーオフ進出はかなり厳しくなってしまいました。またハイズマントロフィー最右翼だったトラスクはこの日474ヤードを投げるも2つのパスINTに1つのファンブルを犯しチームも負けてしまったため、1日にして彼の当確レースだった状況が変わってしまいました。

何にしてもウィルソンのアンスポーツマンライクファール、そしてマレン監督のTOと試合で一番重要な場面でボロが出てしまったフロリダ大。自業自得で収めるには残念すぎる結果となってしまいました。

一方のルイジアナ州立大は前述の通り人員不足で若手を多く起用せざるを得ませんでしたが、むしろそのような試合に出たくてしょうがなかった若い選手たちが大いに健闘。今季最もフィジカルなゲームを披露してくれました。

ノースカロライナ大62、マイアミ大26

全米17位のノースカロライナ大が同10位のマイアミ大を62対26という大差で下し8勝目を挙げてレギュラーシーズンの最終戦を終えました。8勝というのは彼らにとって2016年以来最多勝利数。今季2期目のマック・ブラウン(Mac Brown)監督のチーム再生計画は着々と実を結んでいます。

この試合ではノースカロライナ大のタンデム、RBマイケル・カーター(Michael Carter)が308ヤードに2TD、RBジャヴォンテ・ウィリアムス(Javonte Williams)が236ヤードに3TDと二人で合計544ヤードを足で荒稼ぎ。QBサム・ハウウェル(Sam Howell)は223ヤードに1TDとそつなく活躍しましたが、彼が手を下さなくてもこの2人のRBがマイアミ大ディフェンスを粉砕。今季のカレッジフットボール界を代表する地上戦力を擁するチームであることを証明しました。


次のページ:11位から25位のレビュー

この記事が気に入ったら拡散&フォローお願いします!
Share on twitter
ツイート
この記事が気に入ったら拡散&フォローお願いします!
Share on twitter
ツイート
Share on facebook
Share on facebook
このエントリーをはてなブックマークに追加
Share on facebook
Share on pocket
Share on facebook
Share on email
Share on facebook
Share on facebook
このエントリーをはてなブックマークに追加
Share on pocket
Share on email

ANY GIVEN 
SATURDAY

全米カレッジフットボールファンサイト
カレッジフットボール記事