カレッジフットボール界で1、2を争うほどの有名なライバリー(ライバル関係)にアラバマ大とアーバン大があります。アラバマ州にプロチームがない(マイナーリーグなどを除いて)ことからアラバマ州のスポーツファンは小さい頃から「アラバマ大」か「アーバン大」のどちらかに付くことになり、お互いをいがみ合う存在となっていきます。
その両チームは毎年レギュラーシーズンの最後に相見え、その試合は「アイロンボウル」と呼ばれ盛り上がることは必然。お互いのシーズンの出来に関わらずこの試合では両チームがプライドをかけて火花を散らします。
昨年ももちろんこの「アイロンボウル」は行われたわけですが、この時はアラバマ大が全米1位、アーバン大が全米6位ということでライバル同士の戦いというだけでなく、カンファレンスタイトルゲーム進出ならびにカレッジフットボールプレーオフ進出がかかった大事な試合でした。
そんな大舞台に先駆けてこの試合の結果をかけて賭けを行った二人がいます。
一人はアラバマ大のQBジェイレン・ハーツ(Jalen Hurts)。そしてもう一人はアーバン大出身のバスケットボールプレーヤーでNBAの殿堂入りも果たしたチャールズ・バークレー(Charles Barkley)氏です。
この大一番の前にバークレー氏はあるラジオ番組で「もしアーバン大が勝ったらハーツがアーバン大のユニフォームを着、もしアラバマ大が勝ったらバークレー氏がアラバマ大のユニフォームを着る」という賭けをすると話し、それを聞いたハーツがこの賭けにのったのです。
お互いを忌み嫌う関係であるアラバマ大とアーバン大の人間にとって相手のユニフォームを着るというのはなかなかの屈辱でありましょう。
そして結果はご存知だと思いますが見事アーバン大がアラバマ大をホームで蹴散らし彼らがSECタイトルゲーム進出を果たし、アラバマ大に2017年度の初黒星を叩きつけたのです。
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そしてシーズンが終了して3ヶ月が立ちますが、先日とうとうハーツがその賭けに負けた「罰」を実行したのです。
Sir Charles, paid in full! @JalenHurts is a man of his word! #RollTide #OutworkYesterday pic.twitter.com/3CwgEAfznN
— Alabama Football (@AlabamaFTBL) March 8, 2018
ちゃんと約束を守ったハーツでしたが、オチもつけてくれました。彼が背負ったバックパックの中にはナショナルチャンピオンシップのトロフィーが!そうです、アラバマ大はアーバン大に敗れはしましたが結果的にプレーオフに進出を果たし、決勝戦ではジョージア大を倒して全米の頂にたどり着いたのです。
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賭けには負けてもただでは転ばないハーツおよびアラバマ大の茶目っ気たっぷりなツイートでした。
ちなみにこのツイートを見たバークレー氏は「お見事!」とハーツへ賛辞を贈りました。
“Well done, Jalen. Well done.” 😂@AlabamaFTBL‘s Jalen Hurts made good on his Iron Bowl bet with Sir Charles. pic.twitter.com/rDE60IVh3I
— NBA on TNT (@NBAonTNT) March 9, 2018