1970年代
1971年に行われたネブラスカ大とオクラホマ大の試合
順位 | チーム | 勝率(勝敗数) |
1 | オクラホマ大 | 86%(102勝13敗3分け) |
2 | アラバマ大 | 85%(103勝16敗1分け) |
3 | ミシガン大 | 83%(96勝16敗3分け) |
4 | ペンシルベニア州立大 | 81%(96勝22敗) |
5 | ノートルダム大 | 80.5% (91勝22敗) |
6 | ネブラスカ大 | 80.3%(98勝20敗4分け) |
7 | オハイオ州立大 | 79%(91勝20敗3分け) |
8 | サザンカリフォルニア大 | 78%(93勝21敗5分け) |
9 | テキサス大 | 76%(88勝26敗1分け) |
10 | アーカンソー大 | 68%(79勝31敗5分け) |
1970年代の勢力図をランキングから垣間見ると、これまでのどの年代と比べても上位チームが高い勝率を誇っていることがわかります。このランキングではオクラホマ大が1位となっていますが、1位から8位までのどのチームが首位を飾ってもおかしくはありません。それぐらい上位チームのパワーバランスは拮抗していました。
1950年代に一時代を築いたオクラホマ大は名将バリー・スィッツアー(Barry Switzer)監督のもと復活。アラバマ大はポール・ブライアント(Paul Bryant)監督の新兵器、ウィッシュボーンフォーメーションで前年代から続いてその力を誇示。またトリプルオプションの申し子であるネブラスカ大も健在。テキサス州の雄・テキサス大も隣人のオクラホマ大、ネブラスカ大といったBig 8カンファレンス(のちのBig 12)の強豪に立ち向かうべくサウスウエストカンファレンス(のちにBig 8に吸収合併されBig 12に)の長として活躍。またペンステート、ノートルダム大、ミシガン大、オハイオ州立大といった北東部のチームも幅を利かせていました。また西海岸ではサザンカリフォルニア大が復活しこの年代で5度トップ2以内にランクされました。
このように強豪チームが次々と各地に興隆していたわけですが、これはカレッジフットボール界にとっては一長一短な現象でした。
強豪が増えそれらのチームが相まみえることによりカレッジフットボールのエンターテイメント性は格段に向上しました。この年代が元でカレッジフットボールのメディアへの露出が増加しカレッジフットボールがアメリカのスポーツとして全米で認知される元となったのです。
しかしそれらの強豪チームがリクルーティングにおいてタレントを囲うことにより強豪チームとそうでないチームの力の差が大きく離れる要因となりました。これにより以前より増して中位レベルチームが上位に食い込むことが難しくなったのです。強豪チームの絶対数は増えましたが、パワーチームとそうでないチームの差が開くというある意味今までとは別の形の「一極集中」という状況に陥ったのでした。