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2016年度ラスベガスボウルレビュー

2016年度ラスベガスボウルレビュー

houston50ヒューストン大
(9勝4敗)
10 0 0 0 10
sdsu50サンディエゴ州立大
(11勝3敗)
0 6 14 14 34

2016年度ボウルゲームシーズン初日となった12月17日には合計5試合が開催されましたが、その中でももっとも注目を浴びたのがこのラスベガスボウルヒューストン大サンディエゴ州立大のマッチアップ。ヒューストン大はレギュラーシーズン後にヘッドコーチが入れ替わり新体制で臨んだこの試合。またサンディエゴ州立大はスターRBドネル・パンフリー(Donnel Pumphrey)のNCAA新記録がかかったゲームということでボウルゲーム初日にしてはなかなかの話題性があるゲームとなりました。

【関連記事】ラスベガスボウルプレビュー

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ベースボール・マガジン社 (編集)

試合はヒューストン大のFGとQBグレッグ・ワード・Jr(Greg Ward Jr.)のTDで10対0とヒューストン大がいい出だしを見せます。またヒューストン大ディフェンスがパンフリー率いるサンディエゴ州立大オフェンスを序盤上手く攻略し、パンフリーは最初の7キャリーで奪ったヤードはマイナス1ヤードでした。

しかしサンディエゴ州立大が2つのFGを決めスコアボードに得点を刻むと流れはゆっくりとサンディエゴ州立大の方に傾いていきます。第2Qはサンディエゴ州立大のディフェンスが光り、何とヒューストン大にこのクォーターだけでトータル5ヤードしか許しませんでした。

このサンディエゴ州立大の勢いは後半になっても収まらず、ヒューストン大にファーストダウンを許さないどころかワードからインターセプトパスを奪います。オフェンスでもようやくパンフリーが32ヤードのランTDを決め第3Q残り3分弱でサンディエゴ州立大が13対10とこの日初めてリードを奪います。さらにその直後にはDBロン・スミス(Ron Smith)がワードのスクリーンパスをインターセプトしそのままTD。一気にスコアを20対10と広げると流れは完全にサンディエゴ州立大のものとなりました。

この試合の一番の見せ場は第4Q、元ウィスコンシン大RBロン・デイン(Ron Dayne)が記録した、NCAA最多通算ランヤード記録(6397ヤード)をパンフリーが塗り替えたところでした。このゲームまでにその記録まであと108ヤードと迫っていたパンフリーは序盤こそスロースタートだったものの徐々に距離を伸ばし、ついに新記録を樹立。終わってみれば通算1059キャリーで6405ヤードに62TDと素晴らしい数字を残すことになりました。

ただ、デイン氏の記録は当時NCAAがボウルゲームでの記録を公式記録にカウントしていなかったため6397ヤードとなっていますが、ボウルゲームでの記録も加味すると7125ヤードとなります。NCAAは2002年からボウルゲームでの成績も通算成績に加え始めましたが、NCAAの公式記録ではデイン氏の記録はレギュラーシーズンのみの数字です。当然パンフリーの記録はボウルゲームの分も含まれており、デイン氏との「公式」記録と平等には比べられないのではないかという議論もあるにはあります。

しかしながらパンフリーはこの通算ラッシュヤード記録とは別に3シーズン連続でランとレシーブ合わせて2000ヤード以上を記録した唯一の選手となりました。通算記録での議論は別としてもパンフリーがカレッジフットボールの過去を振り返ってみても歴史に十分名を刻む選手である事は確かです。

この試合での勝利でサンディエゴ州立大は今季通算11勝3敗。これで2年連続11勝を挙げたことになり、マウンテンウエストカンファレンス(MWC)を2連覇したことと併せて考えれば彼らが「グループオブ5」の中でも過小評価されているチームと言えると思います。またこの試合から指揮を執り始めたメジャー・アップルホワイト(Major Applewhite)新監督としてはほろ苦い処女航海となってしまいました。

【関連記事】ヒューストン大新監督にアップルホワイト氏

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