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Championship Weekend!!!【2023年度第14週目レビュー】

Championship Weekend!!!【2023年度第14週目レビュー】

第14週目のカレッジフットボールはFBS(フットボールボウルサブディビジョン)の各地のカンファレンスにおける優勝決定戦が行われました。さらにその中でも「パワー5」と呼ばれる上位カンファレンス群(ACC、Big 12、Big Ten、Pac-12、SEC)のタイトルゲームの結果はカレッジフットボールプレーオフ(CFP)進出を決めるための重要なマッチアップでもありました。

レギュラーシーズンもいよいよ最終局面。今回はその各地で行われた優勝決定戦を振り返ります。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

#8 アラバマ大27、#1 ジョージア大24

SEC優勝決定戦

全米1位のジョージア大と8位のアラバマ大SEC(サウスイースタンカンファレンス)のタイトルを争って激突。ジョージア大はここまで29連勝中。昨年まで全米2連覇を果たし夢の3連覇を目指す彼らに立ちはだかったのは、過去10年間において出場したSECタイトルゲームで勝率10割(7勝)。大舞台にめっぽう強く、またこの試合はかつてアラバマ大のニック・セイバン(Nick Saban)監督のもとでディフェンシブコーディネーターを長年勤めていたジョージア大のカービー・スマート(Kirby Smart)監督らにとっては師弟対決でもありました。

ここまでほぼシーズンを通して首位を守ってきたジョージア大とシーズン序盤にテキサス大に敗れるも1敗を守ってきたアラバマ大。ジョージア大有利という声が高い中で対戦が実現しましたが・・・。

試合の立ち上がりはジョージア大オフェンスのファーストドライブが小気味よくアラバマ大ディフェンスを攻略し、最後はRBケンダル・ミルトン(Kendall Milton)のTDランが決まって先制します。その電光石火のアタックで序盤からジョージア大がこのまま突っ走るかと思わせるほどでした。

しかしこの後アラバマ大ディフェンスは落ち着きを取り戻し、ジョージア大に追加点を許しませんでした。オフェンスの方はというとスローな出だしではありましたが、第1Q終了間際にKウィル・ライカード(Will Reichard)が43ヤードのFGを成功させます。ちなみにこのFGでライカードはFBS史上最多得点保持者というレコードを樹立しました。

第2Qに入るとアラバマ大オフェンスがさらにエンジンを加速。QBジェイレン・ミルロー(Jalen Milroe)からRBジャム・ミラー(Jam Miller)へのウィールルートのパスが成功してミラーがそのままエンドゾーンへ一直線。ついにこの日初のリードを奪います。

ジョージア大も第2Qに魂の7分半13プレーのドライブを見せますが、アラバマ大LBダラス・ターナー(Dallas Turner)の起死回生のQBサックが炸裂しTDのチャンスを阻止するとジョージア大はFGをミス。すかさずアラバマ大は残り5分を切ったところから攻撃を開始。ミルローがサックされたり4thダウンを迎えたりしましたが、それを乗り越えて最後はミルローから元ジョージア大のWRジャーメイン・バートン(Jermaine Burton)へのTDパスが決まってスコアを17対7とします。

図らずも追う展開となったジョージア大。後半最初のドライブは不発に終わりますが、2度目のドライブでFG1本返して17対10の1ポゼ差に。まだまだ試合はわからない中で迎えたジョージア大3度目のドライブ、自陣6ヤード地点からの攻撃で同点を狙いにいきますが、ここでトリックプレーを試みるもQBカーソン・ベック(Carson Beck)のハンドオフがファンブル。これをアラバマ大がリカバーしてチャンスが一転ピンチに早変わり。

ただアラバマ大はこのチャンスをTDに繋げることができずFG止まりとなり、これはジョージア大にしてみれば不幸中の幸いとなりました。アラバマ大は前半第2Qに2つのTDを挙げて波に乗りましたが、後半はオフェンスが沈黙。その間になんとか追いつきたいジョージア大は、アンソニー・イヴァンズ(Anthony Evans)の好パントリターンで一気にアラバマ大陣内へ侵入すると、カーソンからWRラド・マッコンキー(Ladd McConkey)への針に糸を通すようなパスでゴールライン手前まで進むとあとはベックのスニークが決まってスコアを20対17と3点差に戻します。

いよいよジョージア大の反撃の足音がすぐ背中まで近づいてきましたが、ここでアラバマ大は焦りません。自陣25ヤードからの攻撃となった彼らは1発目にミルローからWRアイゼア・ボンド(Isaiah Bond)への21ヤードのパスプレーが決まってフィールド中央に進み、フィールドポジションである程度のクッションを手に入れます。その後相手陣内25ヤード地点まで到達しますがここで3rd&2ヤードという状況を迎えます。

この時点で残り時間は約7分。コンバートできずジョージア大に攻撃権が移れば逆転されることも考えれれたこのシーン、スナップを受けたミルローはポケット内でオープンレシーバーを探すもポケットが崩れ逃げ道を探ります。そこに襲いかかるジョージア大DLがあと少しでミルローに手が届くというところでミルローは咄嗟に目の前にクロスしてきたボンドにショベルパス。これを間一髪キャッチしたボンドがファーストダウンを奪いドライブを継続させることに成功。

さらに次のプレーでもミルローからボンドへのパスが決まって敵陣1ヤードラインまで迫ると最後はRBロイデル・ウィリアムス(Roydell Williams)がエンドゾーンに飛び込んで残り6分を切った時点でアラバマ大が再び2ポゼ差をつけます。

後のないジョージア大はノーハドルのハリーアップオフェンスでアラバマ大陣内へ急襲をかけ、ベックからTEブロック・バウワーズ(Brock Bowers)への20ヤードのパスが決まってアラバマ大エンドラインギリギリのところまで攻め込むと、OL選手をフルバックに据えるヘビーフォーメーションでRBミルトンがTDランをゲット。残り時間3分を切ったところで27対24と点差を僅差に縮めます。

アラバマ大はなんとか3点差を守ってこのまま逃げ切りたいところ。そんな状況でミルローが脚で魅せ30ヤードのロングゲイン。しっかりとインバウンドでスライドしてゲームクロックを止めずにドライブを継続。

このあとさらにミルローはランで1stダウンを奪いジョージア大にとどめを刺し、結局下馬評のジョージア大有利を覆して全米1位チームをこの大舞台で下したのでした。

スタッツ的にはどちらも甲乙つけ難く、どっちが勝っていても不思議ではありませんでした。ジョージア大はTEボワーズ、WRマッコンキーが怪我の影響でフルパワーでなかったのは痛手だったかもしれません。しかしアラバマ大も後半エースCBクールエイド・マッキンストリー(Kook-Aid McKinstry)を怪我で欠くなどしましたが、そこは層の厚さで凌ぎました。

シーズン初頭はオフェンス力の欠如が指摘され、ミルローはベンチに下げられることもありましたが、試合を重ねるごとに成長を見せ、今ではオフェンスでなくてはならない存在に成長。強肩と機動力だけでなく、ポケット内で慌てるそぶりを見せない冷静さも兼ね備えており(少しボールを持ちすぎる場面もありましたが)、今後の活躍が非常に楽しみな選手です。

一方ジョージア大はこの敗戦で連勝記録が29でストップ。奇しくも彼らの連勝記録の始まりとなったのがアラバマ大(2021年度のSEC優勝決定戦)だったことを考えると、彼らに立ちはだかったのはやはりアラバマだったということになります。

またスマート監督はこれで師匠でもあるセイバン監督との対戦成績が1勝5敗に。ジョージア大は明らかにアラバマ大のダイナスティーを崩す存在ではありますが、この因縁の関係はまだまだ続きそうです。


#2 ミシガン大 26、#16 アイオワ大 0

Big Tenカンファレンス優勝決定戦

Big Tenカンファレンス東地区代表のミシガン大と西地区代表のアイオワ大との間で行われたカンファレンス優勝決定戦はミシガン大がアイオワ大を完封して勝利。Big Tenタイトル3連覇を達成しました。

どちらのチームも全米屈指のディフェンスを擁しているとうこともあり、試合の方はロースコアな展開に。序盤にミシガン大はFGとセマジ・モーガン(Semaji Morgan)の好パントリターン(87ヤード)からのRBブレイク・カーラム(Blake Corum)のTDランで10対0とリードを奪います。

ただその後はお互いがドライブを継続することができず、ディフェンス同士の腕の見せ所となり、10対0のまま後半へ突入。

後半に入るとアイオワ大は最初のドライブでQBディーコン・ヒル(Deacon Hill)のこのプレーが疑惑のファンブルと判定されてミシガン大は相手レッドゾーン内という最高の位置でボールをゲットします。

このチャンスにカーラムがこの日2つ目となるTDランを獲得。これでスコアは17対0に。アイオワ大ディフェンスはミシガン大オフェンスに対してこれ以上のないパフォーマンスを見せて食い止めていましたが、オフェンスの手助けがなく徐々に敗戦が濃厚に。

それでもこの後のミシガン大の攻撃は全てFGに抑え込み、最後まで相手を苦しめますが、得点できれば試合に勝てるはずもなく、ディフェンスの奮闘虚しくアイオワ大はミシガン大ディフェンスに対して手も足も出ず完敗。ただそのディフェンスの力もありブローアウトな負け方だけは防げました。

ミシガン大はそのアイオワ大に苦しめられ、攻撃の主軸でもあるランが66ヤードに押さえ込まれてしまいましたが、相手からターンオーバーを3つも引き出すなどディフェンスがアイオワ大オフェンスを完封。カーラムの2つのTDと4つのFGで十分すぎるスコアでカンファレンスタイトル3連覇達成です。

#3 ワシントン大 34、#5 オレゴン大 31

Pac-12カンファレンス優勝決定戦

来年度からPac-12カンファレンスからは12チーム中10チームが他カンファレンスへ流出することでその存続が危ぶまれていますが、このワシントン大オレゴン大は共にBig Tenカンファレンス移籍が決まっており、このマッチアップがPac-12チームとしては最後のものになります。つまりどちらにとってもPac-12最後のチャンピオンになるチャンスをはらんだ試合となったわけです。

勝った方がPac-12カンファレンス優勝チームとして歴史にその名を残すだけでなく、CFP出場権を獲得する可能性が高かったことを考えればこの試合にも大きな注目が集まりました。またワシントン大QBマイケル・ペニックス・Jr(Michael Penix Jr)とオレゴン大QBボ・ニックス(Bo Nix)の2人のハイズマントロフィー候補選手同士の魅せ合いにも焦点が当てられました。

すでにレギュラーシーズン中に一度対戦している両校。この時は36対33でワシントン大が勝利。そしてこの試合の下馬評はオレゴン大有利とされていましたが、試合を動かしていったのワシントン大でした。前半にはRBディロン・ジョンソン(Dillon Johnson)のランTD、並びにペニックス・Jrからのトスを受けたジャーミー・バーナード(Germie Bernad)がゲットしたTDプレーなどで前半20点を獲得。

一方のオレゴン大はオフェンスがスローなスタート。第2Q最初のドライブではようやくオフェンスがクリックし出して敵陣奥深くまで攻め込むもエンドゾーンまで届かずFG止まり。ただ前半残り時間1分半で手に入れた攻撃ではディフェンシブパスインターフェアレンスにも助けられてワシントン大陣内に侵入。そして最後はニックスからテランス・ファーガソン(Terrance Ferguson)への2ヤードのパスTDが決まり、ハーフタイム直前になんとか20対10と点差を縮めます。

そして後半先攻となったオレゴン大は75ヤードを15プレー約5分半かけるドライブでワシントン大を急襲。そして再びニックスからファーガソンへのパスプレーでTDを獲得し点差が3点に。

さらに続くワシントン大の攻撃ではペニックス・Jrのパスをオレゴン大がインターセプト。オレゴン大がいよいよ逆転のドライブを見せるかと思われましたが、なんと今度はニックスのパスをワシントン大がインターセプト。お互いがビッグチャンスを逃してしまいます。

この後ニックスが脚で魅せればペニックスもパスで魅せるなどしてお互いが2つずつのTDを奪い合い、ニックスからトレション・ホールデン(Traeshon Holden)への63ヤードのパスが残り時間2分14秒で決まった時点で34対31のワシントン大リードとなりました。

オレゴン大はタイムアウトを3つ残しており、ディフェンスが踏ん張りタイムアウトを有効に使えば攻撃権を再び手に入れることができましが。が、ここ1番のペニックス・Jrのプレーで1stダウンを奪うと最後はRBジョンソンのランによる1stダウンが残り50秒で決まってこれが決め手となり、ワシントン大がオレゴン大の追撃を振り払い見事に2018年以来のリーグタイトルを獲得したのでした。

#4 フロリダ州立大 16、#14 ルイビル大 6

ACC優勝決定戦

ACC(アトランティックコーストカンファレンス)の優勝決定戦は12勝0敗のフロリダ州立大と10勝2敗のルイビル大の対決。

フロリダ州立大はすでにエースQBジョーダン・トラヴィス(Jordan Travis)を怪我で失い、彼のバックアップであるQBテイト・ロッドメーカー(Tate Rodemaker)も前戦のフロリダ大戦で喰らった脳震とう(Concussion)の影響で出場不可となり、このビッグゲームの先発は1年生で3番手のブロック・グレン(Block Glenn)に委ねられることに。

その影響もありフロリダ州立大はは4ドライブ連続の3アンドアウト。第2Q開始早々にようやくまともなドライブを見せることができましたが、これはFG止まり。前半終了間際にはFGを外すという失態も犯し、ハーフタイム時の得点はたったの3点でした。

しかしフロリダ州立大のディフェンスがすこぶる調子が良く、彼らもルイビル大に仕事をさせず、フロリダ州立大陣内45ヤード以内に一度も侵入されることなく3対0で前半を折り返します。

後半にルイビル大がFGを決めて3対3の同点となり、この状況であればどちらも得点の入らない超ロースコアなタイトルゲームが待っていると思われましたが、第3Q2度目のフロリダ州立大の攻撃ではローレンス・トアフィリ(Lawrance Toafili)の73ヤードのロングランで一気にルイビル大2ヤード地点まで一気に攻め込むと最後はそのトアフィリがエンドゾーンに飛び込んでこの日初のTDが決まります。

フロリダ州立大の強力ディフェンスの前になかなか前に進めないルイビル大にしてみるとこの1TD差は3TD差くらい大きなものに感じたかもしれません。その後彼らが計上できたのは1つのFGのみ。ディフェンスが踏ん張ってオフェンスに攻撃権を回し続けますが、とにかく打つてなしといった感じでしまいにはQBジャック・プラマー(Jack Plummer)がパスINTを犯してしまう始末。

結局このあとフロリダ州立大が2つのFGを決めてスコアを16対6とすると、あとはディフェンスがしっかりと掃除をしてくれてルイビル大を沈黙させ見事に無敗を守って2014年以来のカンファレンス王座に着きました。

確かにオフェンス力は3番手のQBを起用せざるを得なく、キーオン・コールマン(Keon Coleman)やジョニー・ウィルソン(Johnny Wilson)といった逸材WRを擁しながらトータル55ヤードのパスしか記録できませんでしたが、それでもディフェンスの助けもありなんとか勝利できました。ただやはりトラヴィスを怪我で失った代償の大きさを改めて実感させられた結果にもなりました。

#7 テキサス大 49、#18 オクラホマ州立大 21

Big 12カンファレンス優勝決定戦

Big 12カンファレンスタイトルゲームは全米7位のテキサス大が同18位のオクラホマ州立大を49対21で粉砕。2009年以来の悲願のカンファレンスタイトルをゲット。来年からSECに移籍する彼らにとってこれ以上ない形でBig 12カンファレンス最終シーズンを終えることができました。

試合の方はテキサス大の圧倒的な展開で進みます。エースQBクウィン・ユワーズ(Quinn Ewers)は何と前半だけでなんと346ヤードに4TD(1INT)と大爆発。前半を終えた時点で35対14と試合を一気に決めました。

後半はランに切り替えたオフェンスでユワーズの数字は伸びませんでしたが、それでもこの日トータルで452ヤードを獲得。ユワーズが400ヤード超えを記録したのはこれが初めてのこと。最後は期待の新人アーチ・マニング(Arch Manning)を投入。ハンドオフのみでスタッツは残りませんでしたが、登場時にはスタジアムに集まったテキサス大ファンからスタンディングオベーション。

彼と交代した2番手Qマリク・マーフィー(Maalik Murphy)の立場がまるっきりありませんが(笑)、そのマニングは試合最後のスナップでニーダウンしたあと、そのボールを怪我ですでに戦線離脱していたスターRBジョナサン・ブルックス(Jonathon Brooks)に手渡す粋な計らい。ブルックスはACLを断裂していますが、スティーヴ・サーキジアン(Steve Sarkisian)監督は「ジョナサンがいなかったら我々はここまで勝ち進めなかった」と試合後話したこともあり、最後のプレーに送り込んでいたのでした。

オクラホマ州立大はエースRBオリー・ゴードン(Ollie Gordon)が途中怪我で退場を余儀なくされ得意のランオフェンスがたったの31ヤードと撃沈。QBアラン・ボウマン(Alan Bowman)はテキサス大の強固なディフェンス相手に250ヤード、3TDと奮闘しましたが、スキル、運動能力、パワー、全てにおいて勝るテキサス大に隙は全くありませんでした。

サザンメソディスト大 26、#22 トゥレーン大 14

アメリカンアスレティックカンファレンス優勝決定戦

昨年に引き続きアメリカンアスレティックカンファレンス2連覇を狙った全米22位のトゥレーン大でしたが、サザンメソディスト大(SMU)に返り討ちに合い撃沈。勝てば2連覇達成だけでなく2年連続「ニューイヤー6」ボウルのいずれかに出場する権利を得ることができただけに非常に悔しい結果に。

SMUはディフェンス陣が奮闘してトゥレーン大のオフェンスを14点に抑える好展開。特にランディフェンスでは相手に31ヤードしか許さない手堅い守備力を披露。彼らの1試合平均ランヤードがここまで167.3ヤードだったことを考えればこのSMUのランディフェンスの圧倒感が伝わると思います。またトゥレーン大QBマイケル・プラット(Michael Pratt)に実に7つものQBサックを食らわせたのも特筆すべきところ。

この勝利でSMUは1984年以来のカンファレンスタイトル(当時はサウスウエストカンファレンス所属)。ちょうどこの後に彼らはデスペナルティーを食らうことになる訳で、まさに待ちに待ったSMUのタイトルとなったのでした。

#24 リバティー大 49、ニューメキシコ州立大 35

カンファレンスUSA優勝決定戦

カンファレンスUSAのタイトル争いはここまで12勝無敗の全米24位リバティー大と10勝3敗のニューメキシコ州立大との間で行われましたが、撃ち合いを制したリバティー大が無敗を守って13勝0敗とし、移籍後初シーズンとなる今年にいきなりカンファレンスの頂点に上り詰めました。

走って投げれるQBカイドン・サルター(Kaidon Salter)はこの日319ヤードのパスに165ヤードのランと大暴れ。タッチダウンも合計3つ奪ってリバティー大のハイパワーオフェンスを牽引。全米1位となるランオフェンスを持つチームらしくトータルでも393ヤードを地上アタックで稼ぐ荒技で追いすがるニューメキシコ州立大を退けました。

リバティー大は今年からジェイミー・チャドウェル(Jamey Chadwell)監督に率いられていますが、チャドウェル監督は昨年までコースタルカロライナ大を率い、チームを「グループオブ5」でも有数の強豪校に育て上げました。そして移籍後初年度からリバティー大をここまでのチームにした手腕は確かなもの。どれだけ彼がリバティー大でコーチを続けるかわかりませんが、彼の名前がそのうち「パワー5」のいずれかのチームで聞かれても不思議ではありませ。

マイアミ大(OH)23、トレド大 14

ミッドアメリカンカンファレンス優勝決定戦

MACのタイトルゲームでは、マイアミ大(OH)のRBラシャッド・エイモス(Rashad Amos)がランで2TDを稼ぎ、またグラハム・ニコルソン(Graham Nicholson)が3つのFGを決めてトレド大を23対14で下し、2019年以来の栄冠を手に入れました。またこれでマイアミ大は11勝目となりましたが、彼らにとってこれは2003年以来20年ぶりの快挙です。

トレド大は勝てば12勝目となり、1971年以来の偉業を目指しましたが後一歩及びませんでした。

マイアミ大はディフェンス陣が奮闘。彼らはすでにレギュラーシーズン中にトレド大に敗れており、雪辱を晴らすべく全力を尽くしそれを成し遂げました。またその前回のトレド大戦で先発QBブレット・ガバート(Brett Gabbert)が怪我でシーズン絶望となっていましたが、その彼に捧げる勝利ともなりました。ちなみにガバートは現在カンザスシティチーフスに所属する、元ミズーリ大のQBブライアン・ガバート(Blaine Gabert)の弟です。

ボイジー州立大 44、UNLV 20

マウンテンウエストカンファレンス優勝決定戦

ほんと数週間前に監督がシーズン途中ながら解雇されてしまったボイジー州立大でしたが、このテコ入れが功を奏したのか、出場したマウンテンウエストカンファレンスの優勝決定戦でUNLVをダブルディジットのスコアで粉砕。昨年の雪辱を晴らして2019年以来の栄冠を手に入れました。

ボイジー州立大はQBタイレン・グリーン(Taylen Green)がパスで2つ、ランで2つのTDを計上。ここまで臨時監督を務めていたスペンサー・ダニエルソン(Spencer Danielson)氏の元でチームは結束を固め空中分解せずにタイトルを取るまでにまとめ上げました。その成果を認められ、この試合後ダニエルソン氏は正式に次期監督に任命されるまでに至りました。

トロイ大 49、アパラチアン州立大 23

サンベルトカンファレンス優勝決定戦

トロイ大RBキマニ・ヴァイダル(Kimani Vidal)が223ヤードのランに5つのTDを脚で稼ぎ、またディフェンス陣がアパラチアン州立大のダイナミックなアタックを要所で攻略。結果トロイ大が49対23というビッグマージンで勝利し、サンベルトカンファレンスタイトル2連覇を達成しました。

ヴァイダルが記録した5TDは、FBSのどのカンファレンスの優勝決定戦の中でも史上最多のTD数。カンファレンスの最優秀オフェンス選手に選ばれただけあるパフォーマンスを見せてくれました。これでチームは11勝目を飾りましたが、昨年に続き2年連続11勝を上げたのは1995年と1996年以来のこと。この時トロイ大はまだFCS(フットボールチャンピオンシップサブディビジョン)の一員でしたが、FBSのサンベルトカンファレンスでも歴史に残るシーズンとなったのでした。

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