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2022年度第7週目レビュー

2022年度第7週目レビュー

先週行われた第7週目のカレッジフットボールは各地で激戦が繰り広げられ、アップセットに次ぐアップセット、ライバルチームからの大勝利、無敗チーム同士の戦い、そして勝利に酔いしれるファンがフィールドに雪崩れ込みゴールポストをへし折る・・・といったようにドラマだらけの週末でした。

第7週目のウィークエンドだけで実に8チームのランカーに土がつき、しかもそのうち4チームがトップ10チーム。また無敗チームもこの日だけで8チームが今季初黒星を喫するなど、後で振り返った時にこの週が今シーズンのターニングポイントだった、ということになりそうです。

そんな盛りだくさんだった第7週目、レビューをするのもかなりのエネルギーを必要としそうですが(笑)、今回も主にランクチームの試合を中心に振り返っていきたいと思います。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

#6 テネシー大 52、#3 アラバマ大 49

The Third Saturday in October」という別称があるように毎年10月の第3週目の土曜日に行われるこのライバリー。ここまでなんとアラバマ大テネシー大に対して15連勝というワンサイドなマッチアップとなっていましたが、今季躍進するテネシー大にとってはいよいよこの悪き慣習を断ち切る絶好のチャンスだと言われていました。

今季2季目となるジョシュ・ハイペル(Josh Heupel)監督はかつて2000年にオクラホマ大がナショナルタイトルを獲得した際のQB。その後各地をコーチとして転々としながら2018年にセントラルフロリダ大のHCに就任。その頃からアップテンポにメッシュを絡めたオフェンスで3年間で28勝8敗という成績を残して昨年から名門テネシー大の再建を任されています。

そして2年目の今年は早くもその再建計画が花開いています。転校生を含めたリクルーティングでも徐々に名を馳せるようになり、タレントの底上げが進む中でテネシー大は開幕後5連勝を飾りこのアラバマ大との大一番を迎えました。

一方のアラバマ大は昨年CFPナショナルタイトルゲームに進出した超強豪校。今年は昨年ハイズマントロフィーを受賞したQBブライス・ヤング(Bryce Young)が若いレシーバー陣を使いこなすのに苦労しながらもこの試合まで6戦無敗。ただ2試合前のアーカンソー大戦でヤングが肩に怪我を負い、前試合のテキサスA&M大戦には欠場。その時先発出場したジェイレン・ミルロー(Jalen Milroe)はオフェンスを動かすのに苦戦。試合には勝ったものの、もしミルローでこのテネシー大戦を戦わなければならないならアラバマ大には非常に不利だと言われていました。

結局ヤングはこの試合に合わせて復帰。そしてそれがこの今季ここまで最もエピックな試合となる要因にもなりました。

試合の方は第1Qからテネシー大が飛ばします。RBジャバリ・スモール(Jabari Small)のランTDで先制するとQBヘンドン・フッカー(Hendon Hooker)も第1Qに立て続けに2つのTDパスを決めて21点を叩き出します。アラバマ大もRBジャミアー・ギブス(Jahmyr Gibbs)のTDランで対応しますが、第2Qには最大28対10とテネシー大が大きくリード。試合前の期待通り彼らがアラバマ大を押し込みモメンタム的には最高な出だしとなります。

アラバマ大はOL陣がテネシー大フロントセブンのラッシュに耐えられずQBヤングに頻繁にプレッシャーがかかりなかなかリズムに乗れませんでしたが、第2QにWRジャコリー・ブルックス(Ja’Corey Brooks)へのパスTDが決まり、また前半終了間際にFGを1つ入れて28対20となんとか1スコア差まで点差を詰めました。

後半になるとそのアラバマ大OLが落ち着きを取り戻し、ヤングがポケット内で慌てるシーンが減っていきます。そして第3Q残り時間約11分で再びギブスのランTDが決まり、さらに2ポイントトライも成功させて28対28の同点に。

いよいよアラバマ大の反撃か・・・と思わせたその次のドライブ、テネシー大は自陣25ヤードからの攻撃でしたがフッカーからWRジェイリン・ハイアット(Jalin Hyatt)への60ヤードのロングパスプレーが決まってあっという間にテネシー大が再びリード。相手に追いつかれても決して流れを奪われないというテネシー大に今季このチームが今までとは違うものを感じました。

ただアラバマ大も黙ってはいません。次の攻撃では12プレーを約6分かけてこなしながらジリジリとテネシー大陣内へ進入。途中相手のパスインターフェアレンスの反則に助けられもしながら最後はギブスがこの日3度目のランTDを決めて再度リードを奪います。さらに返しのテネシー大の攻撃ではフッカーが今季初のパスINTを犯し自陣内でアラバマ大にボールを奪われるピンチを迎えます。

しかしディフェンス陣がこれを凌ぎアラバマ大がリードを広げるチャンスを逸するとテネシー大は再びフッカーとハイアットのコンビで速攻。今度は78ヤードのロングパスTD、さらに2ポイントトライも決めてスコアは42対35と1TD差に。

10万人以上が詰めかけたスタジアムの歓声は最高潮に達し、いよいよホームのテネシー大がアラバマ大を突き放しにかかるか・・・そんな流れも感じられましたが、それを断ち切ったのがQBヤング。絶妙のパスプレー、ポケット内でのプレゼンス、そしてパトリック・マホームズ(Patrick Mahomes、元テキサス工科大、現カンザスシティチーフス)を彷彿とさせる体さばきで押し迫るディフェンスをかわしながら敵陣内へと進撃。そして迎えた1ヤード地点での4thダウン&ゴールでヤングからTEキャメロン・ラトゥ(Cameron Latu)へのパスが決まって残り時間約8分半で42対42の対スコアに。

そしてお互いが点を取り合うパターンが崩れたのがこの次のドライブ。自陣5ヤードラインからの攻撃となったテネシー大でしたが、3プレー後にフッカーとRBスモールのエクスチェンジミスからファンブルとなったボールをLBダラス・ターナー(Dallas Turner)が拾い上げてリターンTD。ここに来てテネシー大のミスによりついにアラバマ大が7点差をつけるリードを奪い、大歓声に溢れかえっていたスタジアムが一気に静まり返ってしまいます。

しかし今年のテネシー大は違います。モメンタムがアラバマ大へ流れ「やっぱり今年も・・・」と多くの人が思い始めていた頃、その嫌なムードを断ち切ったのがこの日絶好調だったWRハイアットでした。自陣25ヤードからのスタートとなったテネシー大オフェンスはRBジェイレン・ライト(Jaylen Wright)のランを中心にアラバマ大ディフェンスをこじ開け、ゆっくりとながら敵陣内へ侵入。途中4thダウンコンバージョンを成功させながら辿り着いたのがアラバマ大陣内13ヤード。ここでフッカーからハイアットへのTDパスが決まって残り時間3分半弱でテネシー大が同点に追いつきます。

まさかまさかのハイスコアゲームとなったこのライバリー、いよいよ最終局面となったここからドラマはまっていました。

ヤングを中心に決勝点を取りに行きたいアラバマ大は残り時間を有効に使いながらボールを敵陣内へ運びます。この土壇場で3分以上を費やして残り時間が21秒。登場したのはKウィル・ライカード(Will Reichard)。50ヤードという遠目のFGを狙いに行きますが、これが僅かに右に外れて決勝点奪取に失敗。残り時間15秒を残して攻撃権をテネシー大に譲ってしまいます。

そして見せたのがフッカー。WRラメル・ケイトン(Ramel Keyton)への18ヤードパスとブルー・マッコイ(Bru McCoy)への27ヤードパスを2本一気に決めてアラバマ大陣内23ヤードラインに進撃しFG圏内へ。試合時間は残り2秒。アラバマ大は2度タイムアウトを使ってKチェイス・マグラス(McGrath)をフリーズさせようとしますが・・・

マグラスが見事にこのFGを決めてテネシー大がサヨナラ勝ち!その瞬間フィールドにスタンドからファンが雪崩れ込みあっという間にフィールドはオレンジ色に染まっていきました。なんとも壮大なシーン!

テネシー大はこれでライバルでありながら15年連続で敗戦し続けてきたアラバマ大についに勝利。その溜まりに溜まったフラストレーションから解放された結果がこの歓喜の渦であり、最近では珍しくなったゴールポストを薙ぎ倒すという行動にも現れています。

この日のQBフッカーは385ヤードに5TD、1INTと活躍。そしてその5TD全てを受け取ったのがWRハイアット(207ヤード)。しかもレシーブ数がたったの6度だったことを考えると、彼がキャッチしたパスはほぼ全てTDに繋がったことに!そして当然5レシービングTDはテネシー大での新記録です。

またランでもチーム全体で182ヤードを強固なアラバマ大フロントセブンから記録。彼らのオフェンス力が本物であることが確実に全国に知れ渡ることになりました。ここまで強いテネシー大を見るのはめちゃくちゃ久しぶりです。

一方負けたアラバマ大ですが、ヤングは455ヤードのパスに2TDとし、RBギブスは103ヤードのランに3TD。49得点したことからも分かるようにアラバマ大の攻撃力も並ではなかったわけですが、とにかくフッカーとハイアットのコンビにしてやられた感じ。ディフェンシブバックフィールドの穴が露呈されました。

KライカードのFGも確かに痛かったですが、50ヤードという距離を残し外せばテネシー大に逆転のチャンスを与えるのに十分な時間が残っていたことを考えると仕方なかったとはいえ、昨年FG差で負けたテキサスA&M大戦やさらに遡れば「キックシックス」でお馴染みの2013年度のアーバン大とのアイロンボウルを思い出してしまいました。

そして何より気がかりだったのはペナルティーの数。この日アラバマ大は創部以来最多となる17個のペナルティーを犯し130ヤードの罰退。ニック・セイバン(Nick Saban)監督という、自制心(discipline)を重んじる監督が指導するチームとしては大変らしくない数字が出てしまい、これも遠からず敗因の一因となったことでしょう。

しかしこれは例えばディレイ・オブ・ゲームとか、フォルススタートとか、オフサイドといった、敵地での大歓声の洗礼を受けた結果とも考えられなくもなく、ともすればこの数のペナルティーを引き出したのはここに集まったテネシー大ファン一人一人の応援の賜物でもあったともいえ、まさに選手とファンが魂で勝ち取った勝利だったと言えるのではないでしょうか。

それにしても本当にいいゲームでした。今季ここまでのベストゲームとも言えるのではないでしょうか。見終わって疲れる試合はそうありませんが、試合展開、そして観客のエネルギーをひしひしと感じ自分のスタミナを全部持って行かれてしまいました(笑)。

ちなみにへし折られたゴールポストはファンたちによってスタジアムから担ぎ出され、スタジアム横に流れるテネシー川に投入されてしまいました。

そしてゴールポストがなくなってしまったネイランドスタジアムですが、テネシー大は新しいゴールポストを新調するためにクラウドファンディング経由でファンに費用を募ったところ、予定していた15万ドル(現在のレートで約2235万円)が2日も経たずに集まってしまったという話も。


#5 ミシガン大 41、#10 ペンシルバニア州立大 17

Big Tenカンファレンス東地区の覇権を争う三つ巴の争い(オハイオ州立大、ミシガン大、ペンシルバニア州立大)の初戦となったこの試合。お互いがトップ10圏内に位置し無敗という絶好のカードで好ゲームが期待されましたが、試合は41対17でミシガン大ペンシルバニア州立大に圧勝。三つ巴の戦いは実質的に二校の一騎打ちに絞られた感じです。

内容的には前半からミシガン大が試合の流れを握ってペンステートを押し込んでいきました。ただTDにはなかなか至らずハーフタイムは16対14の僅差でのミシガン大リードで後半を迎えます。

後半に入っても依然としてミシガン大が力で押す展開が見られましたが、そんな展開の中でも第3Q序盤にペンステートがFGを決めて17対16でリードを奪います。しかしペンステートのスコアリングはここまで。あとはミシガン大オフェンスが堰を切ったように得点を始めました。

ランディフェンスで全米5位だったペンステートでしたが、ミシガン大はRBブレイク・カーラム(Blake Corum)とドノヴァン・エドワーズ(Donovan Edwards)のランでこのディフェンスを粉砕。カーラムが166ヤードに2TDを奪えばエドワーズはさらに173ヤードに2TDと2人だけで300ヤード以上を獲得。チーム全体で見ると合計418ヤードを足で稼ぎペンステートディフェンスを粉砕。

QB J.J.マッカーシー(J.J. McCarthy)は145ヤードに0TD、1INTと数字的には目立ちませんが、要所要所でドライブを継続させるのに十分なパスプレーを見せていました。ただこれだけランが出ていればマッカーシーはそれに乗っかっていくだけでも十分だったのです。

ペンステートは記述の通り前半なんとか踏ん張っていましたが、押し寄せるミシガン大オフェンスを食い止めることができず、またQBショーン・クリフォード(Sean Clifford)が見せた62ヤードのロングゲインラン以外は大したランが出ず、エースRBニック・シングルトン(Nick Singleton)はたったの19ヤードに抑え込まれました。全米10位とはいえ、宿敵ミシガン大及びオハイオ州立大(また対戦していませんが)との埋められない差があることが露呈してしまったわけです。

ランで押してライン戦を制し、局地的に効果的なパスを繋いで流れを自分のものに引き寄せるミシガン大のスタイルは、昨年プレーオフに進出した時のチームとほぼ同じ。ミシガン大は昨年ほどの力を持っているのかという疑問は常にありましたが、どうやらこの試合を見る限り彼らは今年もプレーオフ進出に見合うだけの力を持っているといえそうです。

ちなみにこれでペンステートは2016年以来トップ10内のチームに対して0勝10敗。ジェームス・フランクリン(James Franklin)監督のチームが大舞台に弱いところがまたも出てしまいました。

#13 テキサスクリスチャン大 43、#8 オクラホマ州立大 40

Big 12カンファレンスの無敗同士のこの対戦は先に挙げたアラバマ大とテネシー大の激戦に勝るとも劣らない凄いエンディングが待っていました。

序盤から試合の流れはオクラホマ州立大ペース。QBスペンサー・サンダース(Spencer Sanders)が立て続けに2本のランTDを奪い、第2QにはFGとサンダースからWRジョン・ポール・リチャードソン(John Paul Richardson)へのパスTDも決まって一時は24対7とテキサスクリスチャン大(TC U)に差をつけます。

リードを奪われおまけに審判団の判定に不服なTCUのソニー・ダイクス(Sonny Dykes)監督はその怒りをレフリーにぶちまけます・・・。

後半に入ってもTCUは点差を縮めることができず第3Q終了時点でスコアは30対16。この日TCUはホームカミング(学校挙げての同窓会のようなもの)でスタジアムは超満員だったのですが、なかなか思うように行かないチームを観る観客には不穏な雰囲気が・・・。

しかし第4Qに入るとようやくオフェンスがクリックし始めます。RBケンドレ・ミラー(Kendre Miller)のランTDで1TD差に詰め寄ると、試合終盤にはWRクエンティン・ジョンストン(Quentin Johnston)とQBマックス・ドゥガン(Max Duggan)のホットラインで攻め込みます。

そして残り時間2分を切ったところでドゥガンからTEジャレッド・ワイリー(Jared Wiley)への10ヤードパスTDが通ってこの土壇場で30対30の同点に追いつき試合はオーバータイムへ。

最初のOTではTCUが再びドゥガンージョンストンのコネクションでTDを奪うとオクラホマ州立大はRBドミニク・リチャードソン(Dominic Richardson)ランTDでタイとなり2度目のOTに突入。ここで先攻だったオクラホマ州立大はFGを余儀なくされ、後攻のTCUはRBミラーとQBドゥガンのランプレーだけで押しまくり、最後はミラーがオクラホマ州立大のディフェンスのパイルをすり抜けてエンドゾーンに走り込み、見事にOTの末TCUが逆転勝利を挙げました。

前半からオクラホマ州立大のペースだったことを考えると後半にここまで盛り返し逆転したTCUの諦めない姿は脱帽もの。この試合でも終了後にファンがフィールドに雪崩れ込みこのアップセット勝利を観客と共に味わっていました。

この試合でのQBドゥガンの活躍もさることながら、やはり特筆すべきはQRジョンストン。この日彼は8回の捕球で180ヤード(1TD)を記録。前試合のカンザス大戦でも206ヤードに1TDを決めており、この2試合だけで合計386ヤードを記録する荒稼ぎ。にわかに全米でも注目のWRに躍り出ています。

#20 ユタ大 43、#7 サザンカリフォルニア大 42

Pac-12カンファレンスのビッグマッチとなったこの試合、サザンカリフォルニア大が終始優勢に試合を進めるも、ホームのユタ大がなんとかしがみ付きそして試合終盤に追いつき追い越して魂の逆転勝利を収めました。

相変わらず絶好調のQBケイレブ・ウィリアムス(Caleb Williams)擁するサザンカリフォルニア大オフェンスは彼と秀逸スキルプレーヤーたちの活躍でロングゲインをサクサクと決めて序盤からリードを奪います。しかしこの日のユタ大は気合の入れようが違いました。昨年銃弾に倒れた2人のチームメイトを弔う試合となったこの日、この2人の顔が施された超スペシャルヘルメットを使用した彼らにはこの試合おいそれと負ける訳にはいかなかったのです。

綺麗なスタイルで点を取っていくサザンカリフォルニア大に対し、魂のこもったパワーオフェンスで対抗して行ったユタ大。スタイルは違えどウィリアムスに負けじと劣らなかったQBキャメロン・ライジング(Cameron Rising)はこの日鬼神の如し活躍を見せたTEダルトン・キンケイド(Dalton Kincaid)に脅威の16回のパス成功で234ヤードを投げるホットラインを形成。全米トップレベルを誇るサザンカリフォルニア大オフェンスに肩を並べます。

そして迎えた試合終盤、7点を追うユタ大は残り時間48秒というところでライジングのTDランが決まり、PATキックで42対42の同点となるところを、カイル・ウィッティンガム(Kyle Whittingham)監督は2ポイントトライの勝負に出ます。そしてこれを再びライジングが足で決めてこの土壇場で43対42と逆転。結局ディフェンスが踏ん張ってこの1点を守り切り、ユタ大がサザンカリフォルニア大から劇的な逆転アップセット勝利をもぎ取ったのでした。

#9 ミシシッピ大 48、アーバン大 34

全米9位のミシシッピ大が同じSEC西地区に所属するアーバン大に48対34で勝利。この日はRBクウィンション・ジュドキンス(Quinshon Judkins)が139ヤード、RBザック・イヴァンズ(Zach Evans)が136ヤード、そしてQBジャクソン・ダート(Jaxon Dart)が115ヤードと実に3人の選手がランで100ヤード以上を稼ぐ快挙。元々パス好みだと思われていたレーン・キフィン(Lane Kiffin)監督のチームらしからぬスタイルで未だ無敗を守っています。

オクラホマ大 52、#19 カンザス大

すでに3勝してしまってあとがなかったオクラホマ大と今季開幕後5連勝して話題をかっさらってきたカンザス大の戦いは、名門オクラホマ大が意地を見せてこの撃ち合いを制しました。

オクラホマ大には怪我で戦線を離れていたQBディロン・ガブリエル(Dillon Gabriel)が復帰。この日は403ヤードに2TDと火力不足のオクラホマ大のオフェンスの起爆剤となりました。またRBエリック・グレイ(Eric Gray)も176ヤード(2TD)を記録し勝利に貢献。カンザス大もオクラホマ大相手に42点を奪う健闘を見せましたが、あと一歩及びませんでした。

#20 テキサス大 24、アイオワ州立大 21

全米20位のテキサス大アイオワ州立大に苦戦。リードを奪われたまま迎えた第4Q終盤にQBクウィン・ユワーズ(Quinn Ewers)からWRゼヴィアー・ウォーシー(Zavier Worthy)へのパスTDを決めて土壇場で逆転。なんとか白星を確保して2敗を守りました。テキサス大はオクラホマ大に49対0で大勝したばかりでこの辛勝。アイオワ州立大ディフェンスが良かったとはいえ、圧倒的な強さを見せ続けることが出来ずにいます。

#24 イリノイ大 26、ミネソタ大14

今季快調でランクインも果たしたイリノイ大が同じBig Tenカンファレンス西地区所属のミネソタと対決。ミネソタ大はエースQBモハメッド・イブラヒム(Mohamed Ibrahim)を中心とした良いオフェンスを擁するものの、イリノイ大ディフェンスが見事にこれをシャットアウト。エースQBターナー・モーガン(Tanner Morgan)が途中怪我で退場したことを加味しても彼らをトータル180ヤードに抑えたのは圧巻。またRBチェイス・ブラウン(Chase Brown)はこの試合で41キャリー(!!!)に180ヤードを足で稼ぎ、正にイリノイ大が力で相手をねじ伏せた試合となりました。

#18 シラキュース大 24、#15 ノースカロライナ州立大 9

今季未だ無敗を守るシンデレラチーム・シラキュース大ノースカロライナ州立大をホームに迎えましたが、これを見事24対9で撃破し6勝0敗で連勝記録を伸ばしました。エースQBデヴィン・リーリー(Devin Leary)が大胸筋断裂で今季絶望となってしまったノースカロライナ州立大のオフェンスは見る影もなく、それに乗じてシラキュース大はQBギャレット・シュレイダー(Garrett Shrader)とRBショーン・タッカー(Sean Tucker)の活躍で見事に勝利。シンデレラエクスプレスは未だ止まりません。

#4 クレムソン大 34、フロリダ州立大 28

全米4位のクレムソン大はACC内のライバルとも言えるフロリダ州立大と対決。相手のホームに乗り込んでいきましたが、序盤こそ相手にリードを許しますが前半終了間際にフロリダ州立大のターンオーバーから得点を得てリードを奪い返すとそこからはクレムソン大オフェンスが目を覚まし点差を広げて勝利。クレムソン大も未だ無敗の7戦全勝中です。QB D.J.ウイアンガラレイ(D.J. Uiagalelei)も大分落ち着きを見せて序盤に心配された球離れの遅さも解消され、試合をこなす度にチーム力も安定感を増している印象です。

#22 ケンタッキー大 27、#16 ミシシッピ州立大 17

ランカー同士の対決となったこのSEC戦はケンタッキー大に軍配が上がりました。

ケンタッキー大はウィル・レヴィス(Will Levis)、ミシシッピ州立大ウィル・ロジャース(Will Rogers)という「ウィル」の名を冠する逸材QB同士の対決ともなったこの試合、蓋を開けてみれば勝利を決めたのはケンタッキー大のRBクリス・ロドリゲス(Chris Rodriguez Jr.)の足でした。彼はこの日197ヤードに2TDとミシシッピ州立大のディフェンス陣を蹂躙。これによりレヴィスはコンプリメンタリーフットボールに徹することで事足り、またケンタッキー大の強力ディフェンスがロジャースを203ヤードに抑えれば、ランでも相手にトータルたったの22ヤードしか許さないという守備力で勝利に貢献しました。

(終わり)

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