目次
#6 ジョージア大 @ #15 テネシー大
🇺🇸9月13日3:30PM ET 🇯🇵9月14日4:30AM
今週末の大一番はSEC(サウスイースタンカンファレンス)戦としても非常に重要なマッチアップ。全米15位のテネシー大が同6位のジョージア大をホームに迎える一戦です。
昨年のSEC覇者であるジョージア大ですが、ここまで2戦こなし全勝中ながらオフェンスが完全にクリックしているとはいえません。昨年まで先発QBだったカーソン・ベック(Carson Beck)がマイアミ大へ転校し、その後釜としてQB1を任されているのがガナー・ストックトン(Gunner Stockton)。これまでマーシャル大、オースティン・ピー大(FCS/フットボールチャンピオンシップサブディビジョン)と対戦し難なく勝ってはいますが、それでも何か物足りなさを感じてしまうオフェンスに終始しています。
得意のRBによるランアタックは相変わらずですが、パスアタックにもう少し安定感が欲しいところ。テネシー大という強豪校との対戦を控え、ストックトンとしては先発QBに就任してから初の難関テストとなりそうです。そのジョージア大オフェンスを相手にするテネシー大ディフェンスですが、彼らにも不安材料がないとは言えないようです。特にセカンダリー陣で怪我人が多少出ているようで、当然ジョージア大はここをアタックしたいはずですから、ストックトンの腕がまさに試されることになるでしょう。
テネシー大のオフェンスはパス超重視オフェンスである「エアーレイドオフェンス」の系譜を継ぐジョシュ・ハイペル(Josh Heupel)監督の指揮下で、これまで2試合で合計117点を荒稼ぎする火力を持っています。そのオフェンスを操るのがQBジョーイ・アギュラー(Joey Aguilar)。昨年まで先発だったニコ・イアマリエヴァ(Nico Iamaleava)がUCLAと去り、そのUCLAからやってきたのがこのアギュラーですが、ここまでパス成功率66%、5TD、0INTと調子は上々です。
(ちなみにUCLAへと出ていってしまったイアマリエヴァですが、UCLAは現在開幕後3連敗中です・・・)
またテネシー大にはすでに150ヤード以上を稼いでいるRBが2人(スター・トーマスとデショーン・ビショップ)がおり、ランゲームにも大いに期待が持てます。しかしながら、彼らに真のランアタック力が備わっているのかどうか、それは今回のジョージア大ディフェンスと対戦することで明らかになるはずです。カービー・スマート(Kirby Smart)監督は長年強力なディフェンスを送り出してくることで知られており、これまでもハイペル監督率いるテネシー大オフェンスを何度もねじ伏せてきました。
事実、テネシー大はジョージア大に8連敗中で、最後に彼らがジョージア大から勝利したのは2016年まで遡らなければなりません。ここまで2試合こなして13失点しかしていないジョージア大ディフェンスをテネシー大オフェンスがいかに攻略するかが見ものです。
強力なディフェンス力を擁するジョージア大が対テネシー大戦での強さを今年も披露するのか、それともジョージア大に連敗中のテネシー大がその悪しき記録をここで止めることができるのか。シーズン序盤とはいえ、SECタイトルレースにおいて、そしてCFP(カレッジフットボールプレーオフ)レースにおいても見逃せない試合です。
その他の注目ゲーム
#16 テキサスA&M大 @ #8 ノートルダム大
第3週目で上記のジョージア大vsテネシー大戦と同じくらい注目されているのがこの試合。先シーズンは開幕戦で激突した両校でしたが、この時はノートルダム大が見事アウェーで勝利。今回はテキサスA&M大がノートルダム大へ乗り込みます。
開幕後2連勝のテキサスA&M大はQBマーセル・リード(Marcel Reed)を先発に据え、安定した流れをそのままにこの試合へ臨みます。機動系QBでもあるリードは昨年と比べるとここまでパス能力に進化の片鱗を見ることができ、それがオフェンスの安定感を生み出しています。また経験値の高いOL陣の存在は頼もしく、今回対戦するノートルダム大ディフェンスフロントのプレッシャーをいかにいなせるかが注目。
一方ホームのノートルダム大は開幕戦のマイアミ大戦で惜しくも敗れはしましたが、現在未だトップ10圏内と評価はまだまだ高いチーム。新人QBであるCJ・カー(C.J. Carr)が予想外に走ることができることをそのマイアミ大戦で世に知らしめましたが、やはり注目はジェレマイア・ラブ(Jeremiyah Love)。マイアミ大戦では数字は伸びませんでしたが、これまでランへの強さを見せてきているテキサスA&M大のフロントセブンに対して彼がどこまで走れるかがノートルダム大にとって重要になってきそうです。
#18 サウスフロリダ大 @ #5 マイアミ大
こちらも注目度が高いマッチアップ。フロリダ州内にキャンパスを置くチーム同士の戦いですが、ここまでボイジー州立大(対戦当時25位)とフロリダ大(同13位)というランカーチームを相次いで倒してきたサウスフロリダ大が今シーズン序盤のシンデレラチームとなっていることで、フロリダ州内では決してライバル同士という力関係にはないにも関わらず、この試合への関心は高いです。
サウスフロリダ大の強みはディフェンス。これまで2試合での平均失点数が11.5点で、しかもそれらが対戦当時ランクされているチームとの数字であり、これは見逃せないところ。またスタッツ上では目立ってはいないオフェンスですが、要所でビッグプレーを引き出して少ないチャンスをものにするというスタイルで2連勝してきています。そのコアとなるのがQBバイラム・ブラウン(Byrum Brown)。マイアミ大から大金星を奪うためには彼の活躍が必要不可欠です。
ただ、マイアミ大はサウスフロリダ大がこれまで対戦してきたランカーとは一味も二味も違うチーム。QBは既述の通りジョージア大から転校してきたカーソン・ベック。これまでパス成功率が76.4%と期待通りの活躍を見せており、400万ドルのNILディールを支払って連れてきた甲斐があったというもの。ディフェンスはこれまで相手のランアタックでビッグプレーを許してしまっているということはありますが、相手のパスアタックには非常に強く、特にレッドゾーンでのディフェンスでの守りの固さが光ります。
マイアミ大がホームで現在直近9試合で8勝を挙げているという地の利もあり、マイアミ大有利は変わりませんが、アンダードッグのサウスフロリダ大の快進撃をもっと見たいと思っているカレッジフットボールファンは多いはずです・・・。
フロリダ大 @ #3 ルイジアナ州立大
ジョージア大vsテネシー大戦に並びこちらもカード的には注目SECゲームですが、フロリダ大が先週サウスフロリダ大に負けてランク外へ転落してしまったため、実際の注目度は下がってしまいました。LSUはQBギャレット・ナスマイアー(Garrett Nussmeier)が開幕戦のクレムソン大に続き力のあるフロリダ大ディフェンスに対してどこまでやれるかという腕試しとなります。
フロリダ大は先週の敗戦でビリー・ネイピアー(Billy Napier)監督の去就問題にまで発展しかかっていますが、このLSU戦に勝利することができればその風向きを一気に変えることができます。それにはQB DJ・ラグウェイ(D.J. Lagway)の真価をどこまで引き出せるかにかかっていますが、強力なLSUディフェンスを相手にそれは簡単なことではありません。
#12 クレムソン大 @ ジョージア工科大
ACC(アトランティックコーストカンファレンス)戦として非常に気になる試合。開幕前から期待度が高かったクレムソン大は初戦でLSUに敗戦すると先週は格下トロイ大に大いに苦戦を強いられるという予想外の流れ。オフェンスのチグハグさが目立ちますが、それはQBケイド・クルブニック(Cade Klubnik)の不調が大いに影響しています。ただトロイ戦での後半にクルブニックは復調の兆しをほんの少しだけ見せてくれましたので、そこに期待したいところ。
一方のジョージア工科大はベテランQBヘインズ・キング(Haynes King)を中心とする、ランアタックが見どころ。キングは先週の試合で怪我を負ったようですが、このビッグゲームには出場することが予想されています。ただクレムソン大ディフェンスは相変わらず強力であることに変わりはなく、キングのQBランだけで崩せる相手ではありません。NFLドラフトでも注目のDLピーター・ウッズ(Peter Woods)とTJ・パーカー(T.J. Parker)という「壁」とジョージア工科大のOL陣との勝負が鍵となりそうです。
ヴァンダービルト大 @ #11 サウスカロライナ大
こちらも三たびとしてSEC対決。サウスカロライナ大は開幕時からトップ15位圏内に居続けているチームですが、期待のQBラノリス・セラーズ(LaNorris Sellers)が今のところその期待に応えるほどのパフォーマンスを見せていません。ただ、朗報なのはサウスカロライナ大のディフェンスは天下一品。特にEDGEディラン・シチュワート(Dylan Stewart)が必見選手です。オフェンスの火力不足を彼らディフェンスが補って2連勝しているというのが実際のところ。
一方のヴァンダービルト大も現在2連勝中。SECではお荷物チームと長年言われてきましたが、クラーク・リー(Clark Lea)監督のもとで着実に力をつけています。昨年彗星の如く現れたQBディエゴ・パヴィア(Diego Pavia)が今年も健在で、これまでのヴァンディーとは比較にならないほどの攻撃力を持っています。ディフェンスもSECトップクラスとは言えませんが、昨年と比べると進化の片鱗を見ることができます。この試合はサウスカロライナ大にとって落とし穴となる可能性は十分にあると見ます。
ウィスコンシン大 @ #19 アラバマ大
アラバマ大は開幕戦でフロリダ州立大に敗れて一気に21位にランクを落としましたが、先週は格下のルイジアナ大モンロー校に73-0と圧勝し、開幕戦での敗戦からの良きリハビリとなりました。ただ、オフェンスにおいては未だアイデンティティーを確立することができておらず、またスターWRライアン・ウィリアムス(Ryan Williams)が脳震とう(Concussion)から復帰してこれるのかも気になるところ。またRBジャム・ミラー(Jam Miller)も怪我で欠場が濃厚なのだとか。
その対戦相手となるBig Ten所属のウィスコンシン大はここまで無敗ですが、この試合が彼らにとっては今季初となる難関ゲーム。ルーク・フィッケル(Luke Fickell)監督体制となり目立ったシグニチャーウィンがありませんが、もし敵地でアラバマ大から白星を得ることができれば、燻っているウィスコンシン大にとっては大きな起爆剤になるはずです。その鍵は彼らのディフェンス。アラバマ大のオフェンスをフロリダ州立大が押さえ込んだように混乱させれば、アップセットのチャンスはあるかもしれません。
ピッツバーグ @ ウエストバージニア大
「Backyard Brawl」という別名を持つ著名なインターステートライバリー。激しいバトルとなること必至です。
デューク大 @ トゥレーン大
グループオブ5勢として期待が持たれているトゥレーン大がホームにACCのデューク大を迎えます。勝てばランクインする可能性大。
日本人選手が所属するチームの試合
ポートランド州立大 @ ハワイ大
ハワイ大(NCAA1部FBS)にK松澤寛政選手が所属。
オレゴン州立大 @ #21 テキサス工科大
オレゴン州立大(NCAA1部FBS)にK露峰哲太選手が所属
ニューメキシコ大 35、 UCLA 10(金曜日)
ニューメキシコ大(NCAA1部FBS)にRB岩井零選手が所属。岩井選手のスタッツは残っていませんが、ニューメキシコ大がUCLAから大金星!
ラマー大 @ テキサスサザン大
ラマー大(NCAA1部FCS)にLB吉川大紀選手が所属
サンディエゴ大 @ モンタナ州立大
サンディエゴ大(NCAA1部FCS)に高橋耀生選手が所属
セントフランシス大 @ セントラルコネチカット州立大
セントフランシス大(NCAA1部FCS)にDL阿部剛希選手が所属。またセントラルコネチカット州立大にもDL田中慎二朗選手が所属(新情報!)。
フラミンガム州立大 @ アンナマリー大
フラミンガム州立大(NCAA3部)にRB内川誠選手が所属
(他にもアメリカのカレッジでプレーしている日本人選手情報があればタレコミお待ちしております!!!)





