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2024年度CFP準々決勝プレビュー【ローズボウル】

2024年度CFP準々決勝プレビュー【ローズボウル】

今年から開催されている12チーム制度のCFP(カレッジフットボールプレーオフ)。12月20日と21日にファーストラウンドの4試合が行われ、それぞれの勝者がファーストラウンドを免除されたシードチーム4チームと激突するのが今週末の準々決勝戦4試合です。

ファーストラウンドはCFP史上初の試みとなったキャンパス開催でしたが、準々決勝からはメジャーボウルゲーム「ニューイヤーズ6ボウル」のうちの4つのボウルゲームで開催されます。今回はその中から1月1日に行われるローズボウルの見どころをお届けします。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

#1 オレゴン大 vs #8 オハイオ州立大

🇺🇸1月1日(水)東部時間午後5時 | 🇯🇵1月2日(木)午前7時

準々決勝の三発目はアメリカで元旦に行われる第1シードのオレゴン大と第8シードのオハイオ州立大があいまみえるローズボウル。会場は言わずとしれたローズボウル(収容観客数8万9702人)となります。

ローズボウルは伝統的にBig Tenカンファレンスの優勝チームとPac-12カンファレンスの優勝チームが対決してきた由緒正しい史上最古のボウルゲームです。しかし今シーズン開幕前にPac-12から10チームが脱退したことで事実上の消滅状態にある(現在は新しいメンバーを加えて復活を画策中)ため、Big Ten対Pac-12という組み合わせはなくなってしまいました。しかし、オレゴン大が元々はPac-12カンファレンス所属だったため、奇しくも今回のローズボウルは古き良きBig Ten対(旧)Pac-12のマッチアップが実現しました。

両校のこれまでの対決は全11回。そのうちローズボウルでの対戦は2度(オハイオ州立大が2勝0敗)。同じBig Ten所属となった今季は10月12日に対戦しており、この時は32対31でオレゴン大が辛くもホームで逃げ切っています。

オレゴン大のここまでの歩み

オレゴン大といえば1990年代に入って当時所属していたPac-10カンファレンスで力を発揮してきたチームですが、これまでまだ一度もナショナルタイトルを獲得したことがないチーム。それは2010年代にチップ・ケリー(Chip Kelly、現オハイオ州立大OC)監督を擁してカンファレンス3連覇したときも全米制覇を成し遂げるまでには至りませんでした。

2021年度シーズン後に当時監督だったマリオ・クリストバル(Mario Cristobal)監督が彼の母校であるマイアミ大に移籍し、その後釜に座ったのが当時ジョージア大のディフェンシブコーディネーターだったダン・レニング(Dan Lanning)監督。自身初の監督職となりましたが、就任後2年連続で二桁勝利を記録するなどオレゴン大は上昇気流に乗るチームとして注目が集まっていました。

今季は開幕前のプレシーズンランキングで全米3位発進。開幕戦ではFCSアイダホ大に24対14と以外にも苦戦を強いられ、2戦目のボイジー州立大戦も37対34とFG差で辛勝するなどし、格下チームに圧勝できなかったことで無敗ながらランキングを最大9位まで落とすことになります。

ただ6戦目で迎えたオハイオ州立大との一大決戦では持ちつ持たれつの大接戦を演じ、最終的にはレニング監督の奇策もあり32対31でオレゴン大が貴重な白星をゲット。無敗を守ってシーズン後半へ突入します。

その後もオレゴン大は連勝に連勝を重ね、レギュラーシーズンが終わる頃には132チームあるFBSの中で唯一の無敗チームとして生き残り、難なくBig Tenカンファレンス優勝決定戦進出を決めます。そしてこの大舞台ではペンシルバニア州立大と対決。強力なディフェンスを擁する相手から45点を奪う健闘を見せ、加入初年度にも関わらずBig Tenカンファレンスのタイトルを獲得する偉業を成し遂げます。

当然CFPランキングでは一度も1位の座を奪われることなくトップシード権を確保。ファーストラウンド免除の特権を得て今回のオハイオ州立大とのローズボウル決戦を迎えます。

オハイオ州立大のここまでの歩み

オハイオ州立大は言わずとしれたカレッジフットボール界を代表する一流ブランドチーム。常に勝つことが宿命付けられている名門チームですが、2020年度シーズンを最後に所属するBig Tenカンファレンスのタイトルから遠ざかっています。その彼らに過去4年間立ちはだかってきたのが彼らの永遠のライバル・ミシガン大

2021年度シーズン、ジム・ハーボー(Jim Harbaugh、現LAチャージャーズHC)監督率いるミシガン大は9年ぶりにオハイオ州立大から勝利をもぎ取るとそこから2022年と2023年もこのマッチアップに勝利して3年連続Big Tenタイトルを奪取。2023年には1997年以来となる全米制覇をも成し遂げ、憎きライバルにやられっぱなしのオハイオ州立大にとって2024年は栄冠奪回のシーズンになると目されていました。

オフシーズンには多くの有能トランスファー(転校生)を獲得するだけでなく、リクルーティングでも成功を収めます。さらに驚かされたのは、昨年までUCLAで監督を務めていた、元オレゴン大、フィラデルフィアイーグルス、サンフランシスコ49ers監督のチップ・ケリー氏をわざわざオフェンシブコーディネーターとして招聘したことです。オハイオ州立大のライアン・デイ(Ryan Day)監督がかつて選手としてニューハンプシャー大でQBをしていた際のOCがケリー氏だったとう縁があったとはいえ、UCLAの監督という座を退いてコーディネーターに「降格」してまでしてデイ監督に合流したのはショッキングでした。

ミシガン大のハーボー監督がチームを去った今、Big Tenの盟主の座を奪い返す条件は揃ったばかりと開幕前からの期待度は今までにないくらい高いものになっていたオハイオ州立大。全米2位チームとして発進したかれらは開幕後難なく5連勝。そして迎えたオレゴン大戦では前述の通り1点差で惜敗し早くも1敗を喫してしまいます。

しかしながらその後は当時3位だったペンシルバニア州立大をアウェーで20対13で破る力技を見せると11戦目の当時5位だったインディアナ大戦も地力の差を見せて38対15で勝利。そしていよいよ運命の最終節・ミシガン大とのライバリーゲームを迎えます。

ミシガン大はハーボー監督が去り、後釜にOCだったシェロン・モアー(Sherrone Moore)氏を新監督に迎えますが多数の戦力も抜けてしまったせいもあり、このオハイオ州立大戦を迎えるまでに6勝5敗と苦戦。オハイオ州立大が連敗記録を3で止めるかと思われましたが、彼らのオフェンスが沈黙し13対10とホームで敗れる大波乱。対ミシガン大戦4連敗とするどころか期待されていたBig Tenタイトル獲りも夢となり、さらには敗れたミシガン大選手によって相手の校旗を自らのフィールド中央にあるロゴに突き刺されるという屈辱を味わい、デイ監督不要論も飛び交う状態に。

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オハイオ州立大に勝ちミシガン大のフラッグを掲げるミシガン大選手

その批判の声を打ち消すにはとにかくプレーオフで勝ち進むしかありませんでしたが、そのプレーオフのファーストランドではテネシー大と対決。極寒の中試合は行われましたが、このテネシー大を42対17と粉砕。ミシガン大戦の敗戦以来のホームゲームとなりファンたちにとっては嫌な思いでしかなかったはずですが、それをフィールド上のパフォーマンスで払拭。この試合だけ見ればオハイオ州立大は今季全米制覇を十分に狙えるチームだということを再確認させてくれました。

見どころ

オレゴン大オハイオ州立大
#18SOS#4
36.9 (6)平均得点数36.0 (8)
446.8 (12)平均トータルオフェンス427.4 (24)
269.5 (17)平均パスオフェンス259.2 (32)
177.3 (37)平均ランオフェンス168.2 (52)
18.1 (9)平均失点数11.4 (1)
309.0 (10)平均トータルディフェンス242.6 (1)
176.3 (8)平均パスディフェンス141.2 (1)
132.7 (34)平均ランディフェンス101.5 (7)
*カッコ内はFBSでのランク

開幕直後のアイダホ大とボイジー州立大戦での苦戦はあったものの、オレゴン大はここまでBig Tenの厳しいスケジュールを乗り越えて完全無敗の13勝0敗でカンファレンスタイトルを手に入れました。オレゴン大のオフェンスはその高い成功率で大きなミスを犯すことなく相手を攻略することに長けています。しかしながらその割には20ヤード以上のロングプレーだけをみるとパスでは全米81位、ランでは110位と、ビッグプレーを連発するような爆発力のあるオフェンスというわけではありません。

そのオフェンスを引っ張るのが今年でカレッジ6年目のベテランQBディロン・ガブリエル(Dillon Gabriel)です。彼はこれまでカレッジ生涯パスヤードが脅威の18430ヤードに153TD、32INTという数字を残しており、パス成功率は今季全米3位となる72.6%。ハイズマントロフィーのファイナリストにも選ばれ、これまで無敗のオレゴン大オフェンスの中心人物です。


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オレゴン大QBディロン・ガブリエル

その彼のメインターゲットとなるのはトロイ大からの転校生であるテズ・ジョンソン(Tez Johnson)。小柄ながら巧みなハンドスキルとスピードで今季866ヤードに10TDを記録。また他にもテキサスA&M大からの転校生であるイヴァン・スチュワート(Evan Stewart)やアラバマ大からの転校生トレショーン・ホールデン(Traeshon Holden)、TEテランス・ファーガソン(Terrance Ferguson)といった選手等も信頼に足るレシーバーとしてガルリエルからのパスを受け取ります。

オレゴン大のグラウンドアタックはジョーダン・ジェームス(Jordan James)が主砲。今季は1253ヤードと1000ヤード超えを達成し、TDは15個に1キャリーの平均が5.5ヤードとガブリエルのパスプレーに対して抜群の相性のラッシャーです。さらに控えのノア・ウィッティントン(Noah Whittington)もジェームスに負けじと劣らないRBです。

一方のオハイオ州立大のオフェンスは前述の通りOCチップ・ケリー氏の元で多くの逸材たちがうまく調理されてバランスの良い攻撃力を備えたチームになっています。そのリーダーたる人物がQBウィル・ハワード(Will Howard)。昨年までカンザス州立大を率いていたハワードは今季3171ヤードに29TDを記録。INT数が9と少し多めですが、パスの成功率が73.2%と非常に高く、ショート、ミドル、ロングレンジを上手く投げ分けることが出来る安定感のあるQB。また機動力もそれなりにあり、足で7つのTDを奪ってトータルで36個のTDに絡む活躍を見せてきました。

またRB陣には生え抜きのベテラン、トレヴィヨン・ヘンダーソン(TreVeyon Henderson)に加え、ミシシッピ大からクウィンション・ジュドキンス(Quinshon Judkins)もその一角をなし、その様はまさに全米トップクラスのツインタワー。二人で合計1670ヤードに18TDを量産するランアタックは対戦相手の脅威となります。

さらにレシーバー陣には今季のルーキー界隈では10年に一人の逸材と言われるジェレマイア・スミス(Jeremiah Smith)が健在。 1年生ながら1000ヤード超えのレシーブヤードに12個のTDを記録しすでにチームの最多レシーブヤード選手に。ここにベテランのエメカ・イブカ(Emeka Egbuka)と成長著しいカーネル・テイト(Carnell Tate)が加わり、オハイオ州立大のスキルプレーヤーは今季随一の力を持っています。


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オレゴン州立大WRジェレマイア・スミス

ディフェンス面はというと、オレゴン大もオハイオ州立大も全米上位の力を持ったユニット。オレゴン大は特にパスディフェンスに優れています。試合終盤や均衡したシチュエーションでのパスディフェンスは並外れており、このような場面での相手のパスによるファーストダウンの成功率が14%(28回中2回)。

またオレゴン大守備陣はレッドゾーンでのディフェンスも優れており、相手のラッシュアタックに対して20%の確率でTFL(タックル・フォー・ロス)を記録するなどし、さらには相手の3rdダウンコンバージョンも33%の成功率ということで、攻め込まれても決して最後までやられないという粘り腰のディフェンスを持っていることが伺えます。

しかしそのオレゴン大のディフェンスよりもさらに鉄壁なのがオハイオ州立大ディフェンス。上記の表からも分かるように多くのカテゴリーにおいてオハイオ州立大のディフェンスは全米トップ。加えて対戦相手のパス回数とTD回数の比率が54:1という数字もあり、これはFBS内でトップの数字。フロントセブンにはJ.T.トゥイモロアウ(J.T. Tuimoloau)、ジャック・ソイヤー(Jack Sawyer)、コディ・サイモン(Cody Simon)、そしてバックフィールドにはデンゼル・バーク(Denzel Burke)やケイレブ・ダウンズ(Caleb Downs)、レイサン・ランサム(Lathan Ransom)といった、将来NFLで活躍することが期待される逸材が勢揃いしています。

前回の対戦ではオレゴン大が前半だけでオハイオ州立大から285ヤードを稼ぎ22ポイントを先制して流れを掴みました。オレゴン大が思いの外ボールを動かすことができたのは、オレゴン大OL陣がオハイオ州立大のパスラッシュを効果的に止めていたからにほかありません。オハイオ州立大ディフェンスがガブリエルに1度もサックを食らわすことができなかったことからもそれは証明されていますが、そのクリーンなポケットをガブリエルに許してしまったためにオハイオ州立大ディフェンスはバックフィールドの穴を突かれまくったのでした。

ただこの試合後、オハイオ州立大ディフェンスのブリッツはよりアグレッシブになり、それまでのブリッツ率が全米64位だったのに対し、オレゴン大戦以降は13位にまで急上昇しています。前出のトゥイモロアウとソイヤーのプレッシャーは相手にとって大きな脅威になっていますし、それに加えて他のLBやニッケルバックも積極的にブリッツに送り込まれるのはディフェンシブコーディネーターのジム・ノールズ(Jim Knowles)氏のアジャストがあったからこそ。それは前戦のテネシー大戦でも顕著で、トゥイモロアウは9つのタックルに2個のサック、ソイヤーは5つのタックルに1.5個のサックを記録しました。

またオハイオ州立大のバックフィールドは相手のビッグプレーに強く、レッドゾーンに攻め込まれても失点しない、「Bent but not broken」なマインドセットを持つユニット。過去2年間でオハイオ州立大が40ヤード以上のビッグプレーを許したのは3回しか無いのだとか。ただ、そのうち2回がまさに前回のオレゴン大との一戦。この試合ではバークが162ヤードをオレゴン大WR陣に許したということで、当然バーク自身は雪辱に燃えていることでしょう。実際この試合後の7試合でバークが許したヤードがトータル120ヤードということなので、ここはすでに調整済みといったところでしょうか。

オレゴン大ディフェンスは先のペンシルバニア州立大戦で292ヤードに2TDをランで奪われてしまいましたが、これはオレゴン大にとっては2021年のアラモボウル(vsオクラホマ大)以来最多の被ランヤード。プレーオフの大舞台を前に大きな穴を見せてしまったオレゴン大ですが、当然オハイオ州立大はフィルムでこの点を研究済みでしょうし、オレゴン大にしてもここを重点的に修正してくることは容易に想像できます。

前回のオハイオ州立大戦ではオレゴン大ランディフェンスが健闘し、強力なオハイオ州立大乱オフェンスを141ヤード(そのうち53ヤードのロングラン1本)に抑えました。ランをしっかりと止めること、それに加えてターンオーバーバトルに勝つことがオレゴン大がオハイオ州立大に勝つための方程式だといえます。オハイオ州立大のエリートレシーバー陣と全米屈指のオレゴン大パスディフェンスとの対決も当然楽しみですが、オレゴン大にしてみればいかにオハイオ州立大のランを止めるかが勝負の鍵となります。

そこで注目なのは2年生のマテイヨ・ウイアンガラレイ(Matayo Uiagalelei)。歴代のオレゴン大のパスラシャーの中でも過去15年間でトップ級の働きをしているウイアンガラレイはここまでBig Tenカンファレンス内で最多の10.5QBサックを記録。フィジカル面での強さだけでなくフットボールIQも高いと評判のウイアンガラレイがオレゴン大のパスラッシュだけでなくランディフェンスの中心人物としてこのオハイオ州立大での決戦での活躍が大いに期待されています。


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オレゴン大DEマテイヨ・ウイアンガラレイ

(ちなみにマテイヨはフロリダ州立大QBのD.J.ウイアンガラレイの弟)

今回の対戦はおそらく前回の対戦と同じような僅差のガチンコ対決になることが予想されます。オレゴン大は今季最も安定感のあるバランスの取れたチームであり、だからこそここまでいまだ無傷の13連勝を続けているわけです。ただ、彼らも完璧というわけではなく穴を見せることもありました。今回プレーオフに参加しているチームの中でオレゴン大は3つのチーム(ボイジー州立大、オハイオ州立大、ペンシルバニア州立大)との対戦経験があります(プレーオフ出場チーム内では最多)が、この3試合の全てで最低31失点を犯していることからも、力のあるチームに対して多少の脆弱性を持っていると言えそうです。

オハイオ州立大にはすでに勝ってはいますが、初戦がオレゴン大のホームだったのに対し今回はローズボウルというニュートラルサイトでの対戦となります。オレゴン大のOL陣は初戦の顔ぶれと同じなはずですが、リベンジに燃えるオハイオ州立大のフロントセブンの猛攻を初戦と同じだけ食い止められるかにも注目したいです。逆に言えばオハイオ州立大のパスラッシュがどれだけオレゴン大OLを崩すことができ、冷静沈着なベテランQBガブリエルに圧を加えられるかがポイントとなります。

王者として抜かりのないオレゴン大が記念すべき12チーム制度の新CFPトーナメントで17勝0敗という前人未到の記録を達成するためにオハイオ州立大の挑戦を再び退けるか、はたまたレギュラーシーズン中の敗戦の雪辱を晴らすべく気合の入るオハイオ州立大がアップセットを食らわすか・・・。事実上の全米タイトルゲーム、なんていい方もされるこのメガマッチ、目が離せません。

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