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2019年オフシーズンニュースまとめ【その3】

2019年オフシーズンニュースまとめ【その3】

ヒューストン大、収入が激減

中堅カンファレンス群「グループオブ5」カンファレンスの一つであるアメリカンアスレティックカンファレンス(AAC)に所属するヒューストン大は昨シーズン後にメジャー・アップルホワイト(Major Applewhite)監督を解雇し、ウエストバージニア大ダナ・ホルゴーセン(Dana Holgorsen)監督を新監督に起用しました。アップルホワイト政権はたったの2年で終了したわけですが、その間の戦績は15勝11敗。アップルホワイト元監督の前任である、現テキサス大のトム・ハーマン(Tom Herman)監督が22勝5敗という数字を2年間で残したこともあり、大学側は「アップルホワイト氏ではだめだ」という烙印を押したというわけです。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

カレッジフットボール界においては歴史あるヒューストン大ですから、たとえ「グループオブ5」の一員だとしても、もっと上を狙いたいというのが大学の希望なわけですが、当然それはタダで起きる訳ではありません。コーチ陣の組閣、リクルーティング、新施設の建設などチーム作りにはお金がかかるわけです。そしてチームが衰退すれば観客も減り、そうなればチケットのセールスも落ち込む・・・。チームを維持するためにはやはり勝って結果を残さなければ採算が合わないわけです。

ヒューストン大がアップルホワイト監督に見切りをつけたのはひょっとしたらそれが関係したのかもしれません。というのもハーマン監督時代の2016年度の収入が1210万ドル(1ドル100円計算で約12億円)あったところ、アップルホワイト監督に変わってからは約半分の630万ドル(約6億3000万円)にまで激減していたのだとか。その大きな原因はやはりチケットの売上。2016年度には560万ドルあったのが2017年には370万ドルにまで減っていたということですから、さらに結果が出せなかった2018年度の売上がどうだったかは想像に難くないです。

結局のところカレッジフットボールを運営する大学にしてみれば、アマチュアスポーツとは言えビジネスであることは否定できませんからね。

ちなみに解雇されたアップルホワイト氏ですが、今オフからアラバマ大のオフェンシブアナリストとしてチームに帯同することになっています。同氏は2007年にアラバマ大でニック・セイバン(Nick Saban)監督の下でOCを務めた過去がありますので、これでアラバマ大にやってくるのは2度目ということになります。


元マイアミ大QBドーシー氏がNFLへ

1999年から2002年までマイアミ大でQBとしてプレーし、2001年度と2002年度には2年連続でBCSナショナルチャンピオンシップゲームに出場。2001年度の優勝決定戦ではネブラスカ大を下して全米制覇も成し遂げました。またこの2年間連続してハイズマントロフィーの最終候補にも選ばれたこともある名QBとして筆者の記憶にはまだ強く刻まれている選手です。

NFLでは大成しませんでしたが、コーチとしてはカロライナパンサーズキャム・ニュートン(Cam Newton、元アーバン大)を指導するなどしてコーチ道を歩み始めていました。しかし2017年にパンサーズから解雇処分となると2018年にはマイアミ大での恩師であるブッチ・デーヴィス(Butch Davis)監督が率いているフロリダインターナショナル大の体育局長補佐に就任。そして今オフにはアパラチアン州立大のオフェンシブコーディネーターとして現場復帰を果たしていました。

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FIU時代のドーシー氏

そんなドーシー氏ですがアパラチアン州立大OC就任から1ヶ月も経たないうちにチームを離れバッファロービルズのQBコーチに就任することが明らかになりました。

いつかドーシー氏が大成してどこかのヘッドコーチになるのを拝める日が来るでしょうか?

キフィン監督のFAUに殿堂入り選手の息子たちが入部

上で少し触れたフロリダインターナショナル大のご近所で彼らのライバル関係にあるのがフロリダアトランティック大です。このチームは色々と世間にネタを提供してくれているレーン・キフィン(Lane Kiffin)監督に率いられています。

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FAUのキフィン監督

キフィン監督といえばかつて史上最年少NFL監督(31歳)として2007年にオークランドレイダーズに就任。しかしオーナーだった故アル・デーヴィス(Al Davis)氏と馬が合わず2008年度シーズン途中に解雇されてしまいます。その後はテネシー大監督としてチームを率いますがたったの1年でサザンカリフォルニア大の監督に就任するためにテネシー大を離脱。このことでテネシー大ファンは今もキフィン氏をあまり良く思っていません。そしてサザンカリフォルニア大では思ったような結果を残せず、2013年には5戦目のアリゾナ州立大戦のアウェーゲームに敗れると、帰りの空港で解雇を言い渡されるという前代未聞の解雇劇を経験します。

オフェンスコーチとしての腕はあるものの、監督としての質に疑問符がつきまとっていたキフィン氏ですが、2014年度にアラバマ大にOCとして就任してからはチームのダイナスティーに大きく貢献。そして2016年度にナショナルチャンピオンシップゲームに進出したアラバマ大から試合1週間前に突如としてチームを離れ、すでに決まっていたフロリダアトランティック大監督に完全就任することになったのです。

【関連記事】アラバマ大OCキフィン氏がタイトルゲームを目前に退団へ

そんなキフィン監督の初年度となる2017年は11勝3敗でカンファレンスUSAで初優勝を飾り、チームのシーズン最多勝利数も樹立。フロリダアトランティック大をいきなり有名に仕立て上げましたが、昨年度は5勝7敗と惨敗。しかし彼自身はこれまで名門を渡り歩いてきたというレジメがある割に中堅校であるフロリダアトランティック大での生活を満喫しているようです。

そんなフロリダアトランティック大に二人のレジェンドの息子たちが入部することになりました。「TO」テレル・オーウェンズ(Terrell Owens)氏の息子であるテリク・オーウェンズ(Terique Owens)とウォーレン・サップ(Warren Sapp)氏の息子であるウォーレン・サップII(Warren Sapp II)の二選手です。

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現役時代のサップ氏(左)とオーウェンズ氏(右)

サップ・シニアはマイアミ大出身、オーウェンズ・シニアはテネシー大チャタヌーガ校出身。どちらも華麗ながら問題児として鳴らしたプロ生活を送った殿堂入りの名手。そんなDNAを受け継いた子供がどちらもキフィン監督の元へ送り込まれるのです。

これでキフィン監督のフロリダアトランティック大の試合を見る理由がまた増えました。

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