カレッジフットボール界(FBS/フットボールボウルチャンピオンシップサブディビジョン)の最強チームを決定するためのプレーオフ、その名もカレッジフットボールプレーオフ(CFP)に出場できるのはたったの4チーム(来年からは12チームに増枠)。その4チームを選出するためだけに生み出されたのがCFPランキングです。
11月第1週目から毎週発表されているこのランキング、合計6回リリースされるのですが、12月3日に発表されるファイナルランキングで上位4チームが晴れてその大舞台に立つことが出来ます。そして今週火曜日(11月21日)には第4回目となるCFPがすでに発表されています。
レギュラーシーズンは今週末の第13週目に行われる「ライバリーウィーク」、そしてその翌週に行われる各カンファレンスの優勝決定戦を残すのみ。CFP出場を目指すチームとしては選考委員会にインパクトを残すためのチャンスは最大2試合しか残されていません。
そこで今回はその第4回目のCFPランキングを見ながら、実際にトップ4チームに選ばれる可能性があるチームのシナリオを見ていきたいと思います。

目次 [hide]
第4回目のCFPランキング
最新のランキングの顔ぶれは以下の通りになります。
- 第4回目CFP(11月21日付)
順位
チーム
戦績
前週

1
ジョージア大
11-0
1

2
オハイオ州立大
11-0
2

3
ミシガン大
11-0
3

4
ワシントン大
11-0
5

5
フロリダ州立大
11-0
4

6
オレゴン大
10-1
6

7
テキサス大
10-1
7

8
アラバマ大
10-1
8

9
ミズーリ大
9-2
9

10
ルイビル大
10-1
10

11
ペンシルバニア州立大
9-2
12

12
ミシシッピ大
9-2
13

13
オクラホマ大
9-2
14

14
ルイジアナ州立大
8-3
15

15
アリゾナ大
8-3
17

16
オレゴン州立大
8-3
11

17
アイオワ大
9-2
16

18
ノートルダム大
8-3
19

19
カンザス州立大
8-3
21

20
オクラホマ州立大
8-3
23

21
テネシー大
7-4
18

22
ノースカロライナ州立大
8-3
NR

23
トゥレーン大
10-1
24

24
クレムソン大
7-4
NR

25
リバティー大
11-0
NR
第3回目のランキングと比べて大きく違うのは・・・
- 4位だったフロリダ州立大と5位だったワシントン大が順位を入れ替え
- ノースカロライナ州立大、クレムソン大、リバティー大が新たにランクイン
- ノースカロライナ大、ユタ大、カンザス大がランク外へ転落
といったところでしょうか。
そしてこの時点で実質的にプレーオフに出場できる可能性を含んでいるのは1位から8位のチームと言えることができると思います。その8チームを見ていきます。
プレーオフ出場候補八傑
#1 ジョージア大(11勝0敗)
残された試合は次戦のジョージア工科大とのライバリーゲーム、そして翌週のSEC(サウスイースタンカンファレンス)優勝決定戦でのアラバマ大との試合。これらの試合を制することができれば間違いなくジョージア大はプレーオフに駒を進めることができるでしょう。
#2 オハイオ州立大(11勝0敗)
オハイオ州立大は次戦に全米を代表する宿敵対決、ミシガン大との「The Game」が予定されています。これに勝てばBig Tenカンファレンス東地区優勝となり、カンファレンスタイトルゲームでは西地区のアイオワ大と対峙。これに勝てばオハイオ州立大も文句なくプレーオフ出場を決めるでしょう。
#3 ミシガン大(11勝0敗)
ミシガン大は上記の通り今週末にオハイオ州立大と一騎打ち。これに勝ってアイオワ大とのタイトルゲームを制することができれば、3年連続のプレーオフ出場の切符を手に入れることができます。
#4 ワシントン大(11勝0敗)
Pac-12カンファレンスのワシントン大は最終戦でライバリーゲーム「アップルカップ」で州内ライバル・ワシントン州立大と対戦。これに勝ちさらにPac-12カンファレンスタイトル戦(対戦相手未定)に勝てば無敗のカンファレンスチャンプとして2016年度以来のプレーオフ進出が現実のものとなるでしょう。
#5 フロリダ州立大(11勝0敗)
最新のランキングで4位から5位に転落したフロリダ州立大は今週末に宿敵・フロリダ大とのライバリーゲームが待ち受けています。これに勝利し、アトランティックコーストカンファレンス(ACC)タイトルゲームでルイビル大に勝てば無敗のACCチャンピオンとして4つの椅子の最後の椅子に鎮座することができるはずです。
#6 オレゴン大(10勝1敗)
オレゴン大は今週末にライバル・オレゴン州立大との試合を残しています。これに勝てばPac-12カンファレンス優勝決定戦出場が決定。ここですでにレギュラーシーズン中に敗れているワシントン大との再戦となります。そのリマッチで勝ち12勝1敗とすれば、1敗しているとはいえPac-12優勝チームとしてプレーオフに出場する可能性は大いにあります。
#7 テキサス大(10勝1敗)
テキサス大は今週末テキサス工科大とホームで対決。これを制すればBig 12カンファレンス優勝決定戦に出場します。今のところその対戦相手はまだわかっていませんが、このタイトルゲームで勝利し12勝1敗とするのは彼らにとって大前提。そのうえで上位チームの中でこの2週間に何らかのドラマが起きて彼らのうちいずれかのチームがランクを落とせば彼らにもチャンスがあるかもしれません。
#8 アラバマ大(10勝1敗)
アラバマ大が対戦するのは憎きライバル・アーバン大。この伝統の「アイロンボウル」を制し、更にSECタイトルゲームで現在1位のジョージア大を倒すことができれば12勝1敗となります。アラバマ大は7位のテキサス大との直接対決に敗れてしまっていますが、SECタイトルゲームで1位のジョージア大を倒すことができれば、いかにテキサス大のとの一騎打ちに敗れていたとしても、ジョージア大を倒したという事実が上書きされてプレーオフに進出する可能性が出てきます。
注目したいシナリオ
この8チームの残り2週間の勝ち負けのパターンは数字上はとんでもなく多くありますが、その中でも考えうるシナリオでCFP進出に影響を及ぼしかねないものを数個取り上げたいと思います。
オハイオ州立大 vs ミシガン大
上位4位以内にありながら直接対決を控えるこの2校。当然どちらかに土がつくことになりますが、負けた方はそれだけでなくBig Tenカンファレンスのタイトルゲーム出場権も失います。このことで他の候補チームよりも1試合分試合数が減り、CFP選考委員会にアピールする機会も失ってしまいます。
昨年も同じようなシナリオでしたが、この時はミシガン大が勝利しつつそれまでの動向を踏まえて負けたオハイオ州立大もプレーオフに進出することが出来ました。しかし今年はワシントン大やフロリダ州立大といった無敗チームが他にも存在しており、彼らが所属するカンファレンスのタイトルを無敗で取ることになれば、ミシガン大とオハイオ州立大の敗者にプレーオフ進出のチャンスが与えられる可能性は薄いと見られています。
この対決の敗者がプレーオフに進出するにはワシントン大、フロリダ州立大、オレゴン大のいずれかが残りの2週間で黒星を喫する必要があると見ます。
オレゴン大 vs オレゴン州立大
オレゴン大がカンファレンスタイトルゲーム及びプレーオフ進出への望みをつなぐにはこのオレゴン州立大戦に負けることは許されません。オレゴン州立大は現在16位で先週はワシントン大に22対20と惜敗したという実力の持ち主。この試合がオレゴン大でのホームゲームとはいえ油断は禁物。
もし仮にオレゴン大が負け、アリゾナ大がアリゾナ州立大に勝つとカンファレンス優勝決定戦に進むのはアリゾナ大となります。オレゴン大は負けてもアリゾナ大が負ければオレゴン大がタイトルゲームに進出となりますが、当然オレゴン大は負けてしまえばプレーオフレースからは脱落してしまいます。そうなると後方のテキサス大やアラバマ大のチャンスが増えることになります。
フロリダ州立大 vs フロリダ大
フロリダ州立大が現在無敗なのに対し、そのライバル・フロリダ大は5勝6敗。勢いがいいのがどちらなのかは一目瞭然。
しかしフロリダ州立大は先週のノースアラバマ大戦でエースQBジョーダン・トラヴィス(Jordan Travis)が足の骨を折る重傷を追って今季残りの試合出場は絶望的。トラヴィスという主軸を失ったフロリダ州立大のオフェンスがどうなるかが気になるところ。
またこの試合はフロリダ大のホームであり、ボウルゲーム出場権となる6勝を挙げるには彼らはこの試合に是が非でも勝たなければいけないという状況、さらには当然憎きライバルとの対戦ということでフロリダ大サイドのモチベーションも上がっているはず。フロリダ州立大が足元を救われる可能性もないことはありません。そうなればやはりテキサス大やアラバマ大だけでなく、ミシガン大とオハイオ州立大戦の敗者にもチャンスとなります。
ジョージア大 vs アラバマ大
SEC東地区優勝のジョージア大と西地区優勝のアラバマ大の対戦はすでに決まっています。ジョージア大がアラバマ大を倒せば当然彼らがSECタイトル2連覇となりプレーオフ進出を決めます。
しかしもしアラバマ大が勝つとなると、状況は変わってきます。大きく言えば、現在8位の状態からジョージア大を倒してSECチャンプとなったアラバマ大がトップ4に食い込めるのか、そして負けてしまってカンファレンスタイトルを逃したジョージア大がトップ4に居残れるのか、この議論が沸き起こるはずです。
これまでの強さを見ればジョージア大はSECタイトル戦で何が起きてもプレーオフ進出という意見は大いにあります。しかしもし選考委員会がカンファレンスタイトル保持の有無を重要視するとすれば、ACCチャンプ(フロリダ州立大)、Big Tenチャンプ(オハイオ州立大かミシガン大)、Pac-12チャンプ(ワシントン大かオレゴン大)、そしてSECチャンプのアラバマ大という選び方も出来ます。
Big 12チャンプの可能性を持つテキサス大は既述の通りアラバマ大との直接対決を制していますが、もしアラバマ大がジョージア大を倒せれば、その事実だけでテキサス大との直接対決での結果を打ち消すほどの価値を持っていると言えます。テキサス大としてはなんとしてもBig 12タイトルゲームでの対戦相手が彼ら以外でも最もランクの高いBig 12チームであるオクラホマ大となり、これを木っ端微塵に打ち砕く必要がありますが、それでもジョージア大に勝ってしまったアラバマ大に敵うかどうかはわかりません。
そしてもしジョージア大とアラバマ大がプレーオフに残ってしまうことがあれば、残りの椅子は2つになってしまうわけで、そうなるとその椅子に座るのが誰になるのかという議論も沸き起こります。
===
まずは第13週目のミシガン大vsオハイオ州立大、ワシントン大vsワシントン州立大、オレゴン大vsオレゴン州立大、フロリダ州立大vsフロリダ大の試合の行方を見守りたいと思います。