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オレンジボウルの見どころ【2025年度CFP準々決勝戦】

オレンジボウルの見どころ【2025年度CFP準々決勝戦】

#5 オレゴン大 vs #4 テキサス工科大

🇺🇸1月1日12:00PM ET | 🇯🇵1月2日10:00AM
🏟️ハードロックスタジアム(フロリダ州マイアミ)

2026年の幕開けを飾るマイアミ開催のオレンジボウルカレッジフットボールプレーオフ(CFP)準々決勝の中でも、全米が「最もスリリングな展開になる」と注目を集めているのが、第5シードのオレゴン大と第4シードのテキサス工科大の一戦です。

共に12勝1敗の戦績を誇る両校の対決は、まさに「カレッジフットボール界の新旧勢力」の激突と言えます。過去20年で強豪の地位を確立したオレゴン大に対し、テキサス工科大はNIL(Name/Image/Likeness、肖像権などを用いて選手が収益を上げることができる仕組み)を完璧なまでに使いこなしロースターを大幅にグレードアップさせて、プログラム史上初のBig 12カンファレンス制覇を成し遂げてこの舞台に立ちました。

準決勝への切符を手にするのは、1回戦を勝ち抜き試合勘を研ぎ澄ませたオレゴン大か、もしくはバイウィークで準備を整えたテキサス工科大か。その見どころを見ていきます。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

スタッツ比較

#5 オレゴン大#4 テキサス工科大
得点数39.242.5
失点数16.310.9
トータルオフェンス468.9480.3
パスオフェンス251.8289.4
ランオフェンス217.1190.9
トータルディフェンス271.1254.5
パスディフェンス158.1186.0
ランディフェンス113.368.5
ターンオーバーマージン+6+17
3rdダウンコンバージョン成功率48.7%50.5%
3rdダウンコンバージョン阻止率65.7%69.2%
レッドゾーンオフェンス85.0%87.7%
レッドゾーンディフェンス90.0%71.0%

「新旧・新興勢力」の成功モデルの激突

この対戦は、近年のカレッジフットボールにおける革新的な「プログラム強化」の先駆け的チーム同士の戦いとも言えます。

かつて「ニューマネー」と呼ばれたオレゴン大は、過去20年間で革新的なマーケティングとリクルーティングを通じて急速に頭角を表し、今ではすっかり常勝チームの仲間入りを果たしました。ナイキのバックアップをフルに受けたアグレッシブな戦略でブランディングの強化を図り、また施設のアップグレードを通してリクルートたちの興味を一気に掻っさらい、数多くの有能選手たちの勧誘に成功してきたのです。

その結果オレゴン大は全米屈指の強豪校に数えられるようになりましたが、特に昨年はダン・レニング(Dann Lanning)監督の下で全米1位でCFPに出場するなどナショナルタイトルコンテンダー(候補)にまで評価されるようになり、後は悲願の全米制覇を果たすのみとなっています。

対するテキサス工科大は、これまで所属するBig 12カンファレンスでも決して強豪という枠に区分けされることはありませんでしたが、NILとトランスファーポータルが解禁になったことでそれを最大限に活用。特に昨シーズン後には同校最大の支援者であるコディ・キャンベル(Cody Campbell)氏のリーダーシップの元で巨額のNIL資金を確保し、アグレッシブにトランスファーポータル経由で有能転校生を抱き込むことに成功。その結果、短期間でプログラム史上初の12勝やBig 12カンファレンス制覇を成し遂げた、まさに現代の成功モデルと言えます。

両チームとも当時としては革新的な手法でチームを強くした背景を持っていますが、特にその先駆けとも言えるオレゴン大をベンチマークとして、テキサス工科大がその差をどれだけ縮めたかを証明する絶好の機会となるかも知れません。

試合勘か休養か

この試合に向けた両チームの状態の差が試合にどう影響するかも大きな焦点です。

第5シードのオレゴン大はプレーオフにはファーストラウンドから参戦。12月20日にジェームズマディソン大と対戦し51対34で破ったばかりのオレゴン大は、「試合のスピード感」を維持したままテキサス工科大戦を迎えます。

この試合では確かに格下相手に34点を奪われる失態を犯しはしましたが、何よりも実践を通じてコンディショニングを整え、試合勘を失うことなく準々決勝に駒を進めることができたのは何物にも代え難いことだと思います。

一方のテキサス工科大は、第4シードとしてファーストラウンド免除の特権(Bye)を得たことで、最後に行われた12月6日のカンファレンス優勝決定戦から実に26日間という長い準備期間を経てこの試合に臨むことになります。

連戦続きで長かったレギュラーシーズンを終え、休養十分でフレッシュな状態であり、怪我人たちの保養にもこの時間は有意義だったと言えますが、長期間の実戦離れにより試合勘が鈍っていることが懸念されます。

オレゴン大は昨年ファーストラウンドバイで準々決勝戦に臨みそこでオハイオ州立大に敗れ去りました。果たしてファーストラウンドを戦う方が得なのか損なのか・・・。この試合の結果がその答えを教えてくれるかも知れません。

兄弟喧嘩?

試合の行方に直接関係があるかどうかは分かりませんが、この対戦にはある家族間の「対決」という構図が隠れています。

というのも、オレゴン大のオフェンスアシスタントであるカッター・レフトウィッチ(Cutter Leftwich)氏と、テキサス工科大のオフェンシブコーディネーターであるマック・レフトウィッチ(Mack Leftwich)氏は兄弟同士なのです。

お兄さんのマックは2023年から2024年までテキサス州立大でOCを務め、2023年に同大学史上初のボウルゲーム出場に貢献。同じ年にはブロイルズ賞(年間最優秀アシスタントコーチ賞)のファイナリストに選出されました。ハイテンポで得点力の高い彼のプレーコーリングには定評があり、今季のテキサス工科大の大躍進に大きく貢献しています。

弟のカッターはオレゴン大ではアシスタントOLコーチ兼ランゲームコーディネーター。オレゴン大に来る前まではノーステキサス大でOLコーチをしていたという人物。年間最優秀OLユニット賞であるジョー・モアー賞のファイナリストとなったオレゴン大のOL陣の育成に関わりました。そして彼はプレーオフ後にケンタッキー大の監督となる、現オレゴン大OCのウィル・ステイン(Will Stein)氏に帯同してケンタッキー大へ移籍することが決まっています。

フィールド外の兄弟対決の行方も気になるところ・・・?

マッチアップ

オレゴン大のOL陣 vs テキサス工科大のパスラッシュ

オレゴン大のOL陣は、PFF(Pro Football Focus)のパスブロッキング評価で全米1位を誇り、329パウンドの巨漢Cイアパニ・ラルウル(Iapani Laloulu)らが中心となって守りを固めます。対するテキサス工科大は、サックで全米最多数(12)を記録したエッジラッシャーのデビッド・ベイリー(David Bailey)を筆頭に、破壊力抜群のディフェンシブフロントを擁しています。

オレゴン大QBダンテ・モアー(Dante Moore)がいかにしてこのプレッシャーを回避し、ボールを素早くリリースできるかが鍵となります。

全米1位のランディフェンス vs オレゴン大のRBトリオ

オレゴン大はノア・ウィッティントン(Noah Whittington)、ディエール・ヒル・Jr(Dierre Hill Jr.)、ジョーダン・デイヴィソン(Jordan Davison)という強力なRBトリオを擁します。このユニットは全米でも指折りのRBユニットであることは確実です。

キャリー数ヤードTD数
ウィッティントン1167986
デイヴィソン9862513
ヒル・Jr655575

この3人で合計1980ヤードに24TDを量産。オレゴン大オフェンスの強力な武器であることは確か。しかし、テキサス工科大のランディフェンスはなんと全米1位(1試合平均68.5ヤード)。相手ラッシャーが加速する前にレーンを完全に塞ぐメトリックスはしばしば「ハヴォック(Havoc=破壊)レート」で示されますが、これが異様に高いのがテキサス工科大のフロントセブンです。

このフロントセブンには合計4人ものオールアメリカン選手がいますが、その中でも特筆すべきがLBジェイコブ・ロドリゲス(Jacob Rodriguez)です。彼は今季ディフェンスの個人賞を総なめ。ハイズマントロフィーの受賞レースでも得票ポイントでは全米5位。今季117タックルに7ファンブルフォースを記録した能力は相手の脅威となります。

Xファクター

このオレンジボウルのキックオフは東部時間の正午。テキサス工科大もオレゴン大もキャンパスと開催地とでは時差があります。テキサス工科大は1時間の時差がありますが、オレゴン大の場合は3時間もの時差があります(西海岸時間ではキックオフが午前9時)。

この時間帯の試合をすでに複数経験しているテキサス工科大にとって、12時キックオフ(テキサス州では11時)には多少慣れていると思われますが、3時間も時差があるオレゴン大は自分たちの時間帯で朝9時のキックオフは不慣れなはず。

試合当日会場入りするのが3時間前だとすると、オレゴン州での時間で朝6時にスタジアムに到着することになります。さらにその前に起床して朝ごはんを食べて・・・と計算すると体内時計が狂うなんてこともありえるかも。

当然現地には数日前から前乗りする筈ですから、3時間の時差はキックオフまでには影響がなくなっていると思われますが・・・。


どちらが勝ってもおかしくないというのが専門家やメディアの予想です。ただどちらが勝ったとしてもCFP準決勝戦進出は初の偉業。それを成し遂げるのは果たして常にポテンシャルを持ちながら殻を破れずにいたオレゴン大か、もしくはリソースを突っ込めるだけ突っ込んで戦力を倍増した新進のテキサス工科大か・・・。

この試合の勝者は1月9日に行われる準決勝戦・ピーチボウルにて、ローズボウルの勝者(インディアナ大アラバマ大)と対戦することになります。

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