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今年もとうとう12月を迎え、新型コロナウイルスに振り回され続けた2020年も終わりに近づいています。もっとも来年になってもこの状況はしばらく好転することは無いでしょうから、2021年を迎えること自体に特別な思いは無いのが正直な心境ですが、流石に来年は事態が良くなっていると思いたいところです。

通常のカレッジフットボール界ではこの時期はシーズンのラストスパートとして最後の
熾烈な戦いが行われる頃ですが、残念ながら今年はその様な雰囲気はあまり感じられません。それは当然新型コロナの脅威が影を落としていることもありますが、それによってキャンセルされたり延期されたりした試合を何とか埋め合わせ開催しようと無理やりマッチアップが行われている感じがプンプンしており、シーズン終盤のエキサイティングな雰囲気がぶち壊されているのが現状です。

そんな中終盤に近づくにつれて現在暗雲が立ち込めているのがBig Tenカンファレンスです。Big Tenはプレシーズンの時点で今秋開幕を回避していましたが、内外からのプレッシャーもあり10月後半に全8試合の行程で今季開催を決定。8試合を8週間でこなさなければならないという超キツキツスケジュールでスタートを切りましたが、案の定新型コロナウイルスに痛い目を見るシーズンが続いています。

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またそれだけでなく調子が全く挙がらない名門もあれば、折角いいスタートを切ったのに途中でずっこけてチャンスを逃すチームらが続出。Big Tenカンファレンスは「Hot Mess」(めちゃくちゃ)なのです。

予想外の展開

まずは絶不調のミシガン大ペンシルバニア州立大。この2つに関しては以前の記事でも紹介したので多くは割愛しますが、ミシガン大は今季で6シーズン目を迎えたジム・ハーボー(Jim Harbaugh)監督の不要論が噴出しており、現在2勝4敗で今週末のメリーランド大との試合がコロナウイルスの感染のせいでキャンセルになってしまったため、残り1試合(オハイオ州立大)を残して負け越しが決定してしまいました。

ハーボー監督の契約は2021年度シーズ後に切れてしまいますが、通常契約延長が無いまま最終年を迎えることは稀であり(リクルーティングに多大なる影響を与えるため)今シーズン後のミシガン大の動向には注目が集まりそうです。

ペンシルバニア州立大は開幕後5連敗と歴史に残る惨敗シーズンを送っていますが、先週上記のミシガン大に勝利して遂に今季初勝利。とはいえこちらも既に負け越しが決まっており、全米ランキングでトップ10(8位)から発進したチームとしては目も当てられないシーズンとなってしまいました。

参考記事嗚呼、ペンステート

またウィスコンシン大は開幕戦のイリノイ大戦で45対7と鮮烈なスタートを切るも直後に部内で新型コロナウイルスが発生。2週連続で試合が流れてしまうという不運に見舞われます。そして復帰してミシガン大を49対11と叩きのめしたかと思えば、その翌週にノースウエスタン大にまさかの敗戦を喫し11月21日の時点で2勝1敗。そして先週はミネソタ大との対戦を控えるも相手チーム内でコロナが発生してこの試合もキャンセルに。これで彼らは3試合がキャンセルとなり、Big Ten優勝決定戦に出場できる最低条件である6試合開催が叶わなくなってしまいました。6週間前に開幕してまだ3試合しか開催できていないのですから当然といえば当然です。

そしてそのウィスコンシン大を倒したノースウエスタン大は開幕後5連勝と波に乗り、この時の試合のようなパフォーマンスを続ければ無敗でタイトルゲーム進出も可能だと思われていましたが、先週1勝3敗だったミシガン州立大に惨敗。折角のアゲアゲムードがまさかの相手に水を刺さされてしまったのです。

その他にも開幕時に21位にランクされていたミネソタ大はここまで2勝3敗と負けが先行していますし、プレシーズン時にBig Tenが開幕を見送った時にカンファレンスを鞍替えしてでも今シーズンを迎えると豪語していたネブラスカ大は今のところ1勝4敗となっており、むしろ開幕しなかったほうが良かったのではないかとまで思えてしまうほど。

先週アイオワ大に敗れた際、センターとQBとの間でスナップを何度も失敗していましたが、試合後にその原因を尋ねられたネブラスカ大のスコット・フロスト(Scott Frost)監督は「アイオワ大選手がサイドラインから手を叩きまくっていたせいでセンターがスナップカウントを勘違いしてQBとのエクスチェンジのタイミングが狂った」からだとコメントしました。ほぼ無観客のスタジアムで声援も届かない程度なのに、それよりも相手選手らの拍手の音でスナップを狂わされたと言ったのです。

それを聞いたアイオワ大のカーク・フェレンツ(Kirk Ferentz)監督は「冗談も休み休み言ってくれ。我々はテニスでもしているというのか?」とフロスト監督のコメントを一蹴。ネブラスカ大は開幕前から今の今まで文句ばかり言って結果がついてこないというレッテルを貼られてしまいました。

一方でノースウエスタン大と共に開幕以来白星を重ねてシンデレラストーリーを紡いできたのがインディアナ大。開幕以来4連勝で全米9位にまで上昇した彼らは5戦目に同3位のオハイオ州立大と対戦。42対35と惜敗しましたが、相手ディフェンスの脆さを暴くなど彼らの強さがまぐれなどではなかったことを証明しました。

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しかしその試合でオハイオ州立大から約500ヤードものパスヤード(5TD)を奪ったQBマイケル・ペニックス(Michael Penix Jr)が6戦目のメリーランド戦で膝を負傷。これが手術を必要とする重症だったことが明らかになり今季残りの試合出場不可能になるという不運に見舞われます。ここまで素晴らしいチームづくりでファンを楽しませてくれたインディアナ大だけに大変残念なことです。

そんな感じでBig Tenカンファレンスにはあまりポジティブなニュースがなく、あえて言うなら昨年まで5年連続負け越しとまるでいいところがなかったところ新監督グレッグ・シアーノ(Greg Schiano)監督を迎えて2勝4敗と負け越して入るものの、チーム全体が戦える集団に変貌を遂げたラトガース大ぐらいでしょうか。


オハイオ州立大の場合

しかし現在Big Tenで最もその動向に注目が集まっているのはオハイオ州立大でしょう。

10月24日に開幕を迎えるまで既に8週間が経っていたというのに全米5位発進したオハイオ州立大は3連勝で全米3位にまで駆け上り、試合数が圧倒的に少ないにもかかわらずその強さを見せつけてくれたかと思いましたが、前述の通りインディアナ大に勝ったもののディフェンス陣が苦戦し、QBジャスティン・フィールズ(Justin Fields)も自身最多となる3つのパスINTを犯し、多くのアナリストたちが「あれ?」というリアクションを残りました。

そこに来て彼らはメリーランド大イリノイ大の試合を新型コロナの影響でキャンセルに。そしてもし今週末のミシガン州立大戦が開催不可能となった場合には彼らは上に紹介したウィスコンシン大と同じ理由でリーグタイトルゲーム進出が不可能となってしまいます。今の所何が何でもミシガン州立大との試合を開催しようと必死のようですが、仮に試合が行われたとしても最終戦でのミシガン大戦も先程紹介したとおり同大でコロナウイルスが発生したため開催できるかどうか微妙なところ。

つまりCFPランキングでトップ4の一角を担っているオハイオ州立大がBig Tenカンファレンス優勝決定戦にすら出場できなくなるかもしれないのです。

確かに過去にも所属するカンファレンスのタイトルを取りそこねたチームがCFPに進出したケースはあります(2016年度のオハイオ州立大と2017年度のアラバマ大)。しかし今回はちょっと様子が違います。もしオハイオ州立大が試合数が足りなくてカンファレンスタイトルゲームに出場できないとなると、最高でも5勝0敗というレコードしか残りません。現在の他のトップチームを見ればアラバマ大ノートルダム大は最高で11勝0敗、クレムソン大も10勝1敗という数字を持ち合わせることになり、オハイオ州立大の5勝0敗という数字はどう甘く見てもショボく見えてしまいます。

仮にカンファレンス決勝戦までに5勝0敗に甘んじこの試合に出場できなかったとしても、同じ日にタイトルゲームに出場しないチーム同士で試合を組むことは可能なようですから、Big Tenチャンプでなくても6勝0敗でCFP出場というシナリオも考えられます。しかし全てが上手く行っていた場合9勝0敗というレコードもあり得たかもしれないことを考えると6勝0敗も箔が付くか付かないかと言えば後者になってしまいそうです。

コロナのせいで試合がキャンセルになる可能性が大いにあったことは開幕前から分かっていたことであり、それを踏まえてあえて開幕に踏み切ったという背景がありますから、だれも文句は言えないと言えばそれまでなのですが、タラレバ論は無意味だとは分かっていたとしてもやはり立ち戻ってしまうのは8月の時点でコミッショナーのケヴィン・ワレン(Kevin Warren)氏が秋季開幕を延期するとしていなかったら・・・という点です。

そしておそらくワレン氏らBig Tenカンファレンスの上層部の面々としては、同カンファレンスのドル箱スターであるオハイオ州立大が全米でもトップレベルにランクされながらシーズンを送ることが出来ないことへのプレッシャー並びにエゴが今季開幕への舵切りのモチベーションとなっていたことは確かであり、言ってみれば今季のBig Ten開幕はオハイオ州立大がCFPに出場してナショナルタイトルを獲るためのものだったといっても言い過ぎではないと思います。

しかしながらそうした思惑はコロナの前には無力であり、同カンファレンスでCFP出場への唯一の希望であるオハイオ州立大がそれに進出できるか出来ないかという瀬戸際に立たされているというわけです。

そもそもタイトルゲーム出場のための条件として最低6試合こなさなければならないというルールを作ったこと、そしてそれを作ってしまったことによってこのカンファレンスの稼ぎ頭であるオハイオ州立大の首を絞めてしまっていることに今年のBig Tenカンファレンスの全てを見ているような気がします。まさか彼らがコロナにやられて試合がキャンセルになってしまうなど想像もしなかったということでしょうか。だとすればその様な人たちはナイーブすぎると言わざるを得ません。

かといってこの最低条件を撤廃するようなことをすれば、このBig Tenはオハイオ州立大に便宜を計り肩入れしていることがバレてしまいますから、おそらくそんな事も出来ないのでしょう。全ては先を読むことが出来なかったBig Tenの運営陣のミスなのです。

もしオハイオ州立大が東地区を制することが出来なかった場合にはおそらくインディアナ大が地区代表として西地区の覇者であるノースウエスタン大と対決することになります。どちらも今季を代表するサプライズチームでありその両チームが対戦するとなれば多少の話題作りにはなるのでしょうが、収益を期待したいBig Tenとしてはオハイオ州立大を送り込めないことは大きな痛手。そして正直チームそれぞれが持つブランド力を考えるとこのマッチアップは地味だと言わざるを得ません。しかもどちらもCFP進出の道は閉ざされていると言ってもいいのですから。

ですからカンファレンスとしての本音は意地でもオハイオ州立大に残り2試合をこなしてもらってできる限りの勝利数を引っさげてCFP進出を果たしてもらいというところ。

それを考えると今週のミシガン州立大戦を開催させることは大事なことですが、さらにその次の永遠のライバル・ミシガン大戦も是が非でも成功させたいところです。


コンスピラシー・セオリー?

ところで現在去就問題で揺れるミシガン大のハーボー監督ですが、彼は就任以来未だにオハイオ州立大に勝つことが出来ていません。このまま行けばおそらく6連敗ということになり、そしてシーズン後に仮に解雇されてしまった場合ハーボー監督はライバルに一度も勝てなかった監督として永遠に記録と記憶に残ってしまいます。

だったら新型コロナを隠れ蓑にオハイオ州立大戦をキャンセルして連敗記録を止める(勝ったことにはならないからあまり意味はないかもしれませんが)だけでなく、ライバルチームがCFPに出場するのを妨げる「最後っ屁」をかまそうしているのではないか・・・なんていう陰謀も思いついてしまいそうです。

実際ESPNの名解説者であるカーク・ハーブストリート(Kirk Herbstreit)氏も似たようなコメントを今週残して炎上し謝罪するはめになっていましたが・・・。

おそらくそんなことを考えているとは到底思えませんが、我々のような外野連中は好き勝手なことを言っていられますからね(笑)。

===

何にしても今季のBig Tenカンファレンスはアップダウンの激しい掴みどころのないシーズンを送る羽目になってしまいました。果たして後3週間のうちどんなドラマが待っているのでしょうか?

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