アラバマ大ヘッドコーチ、ニック・セイバン(Nick Saban)監督は、5月に不法武器所持と薬物所持の疑いで逮捕されたOLカム・ロビンソン(Cam Robinson)とDBフーティー・ジョーンズ(Hootie Jones)に関し、彼らに処罰を与えないと発表しました。
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「我々の知る事実はメディアで紹介されているものとは異なるものだ」とセイバン監督は述べました。
先月、ルイジアナ州のモンロー州検察官は証拠不十分のため、彼らに対する容疑を棄却しました。
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セイバン監督曰く、両選手は事件以来態度を改めており、チーム内で課されたルールを守りさえすれば開幕戦に出場することを認めると言っています。
「何かいけないことをしたから試合に出場することを禁止することが選手を更生させる唯一の方法だとは思わない」とセイバン監督は2選手を不出場にさせない理由を述べました。
一理あるものの、ロビンソンが全米を代表するOLとしてアラバマ大オフェンスの要となることを考えると、ロビンソンを贔屓にしていると多少思われても仕方ないのかもしれません。しかも開幕戦は強豪サザンカリフォルニア大。アラバマ大にとっては是非ともロビンソンの力が欲しいところ。その利害関係が見え隠れしないこともないのかも。
そんな疑念をセイバン監督に面と向かって投げかけた人がいました。米スポーツ専門局ESPNの解説者、ポール・ファインバウム(Paul Finebaum)氏です。
このやり取りはSECのメディアデー内で行われたのですが、セイバン監督のスピーチ後、彼はESPNのブースで生出演したのですが、そこでファインバウム氏との質疑応答がヒートアップしました。
ファインバウム氏はセイバン監督が2選手を出場禁止処分にしなかったのは、チームにとって良くないと告げると、セイバン監督はこう答えました。
「私に対する批判にいちいち答える気はない。なぜなら選手に取って一番正しいと思うことを私は課すし、もし仮に本当に選手たちが犯罪行為を行ったというのならば彼らは起訴されているはずだ。」と冷静ながらも強い口調で述べました。
なおも質問を矢継ぎ早に投げかけるファインバウム氏に次第に不機嫌な顔になるセイバン監督。そして彼はこう話しました。
「私は選手たちを公共の面前で吊るし首にするようなことはしない。そして私は彼らに処罰を与えない事によって、あなた(ファインバウム氏)やメディアやその他の人たちに批判される事になる。しかし私にとってはそんな事はどうでもいい事なのだ。この話はこれでおしまいだ。」
怒りが収まらない様子のセイバン監督はCM中去り際にファインバウム氏に文句を言う様子も見られたようです。以下がその様子。
いずれにせよ今の所ロビンソン並びにジョーンズは大きなお咎めはなさそうです。