NFLドラフトを来月に控え、各地ではナショナルコンバインに招待されなかった選手やコンバインで力を発揮できなかった選手たちが「プロデー(Pro Day)」で最後のアピールをNFLスカウトにしているところです。
毎年ドラフトの目玉はQB選手となる傾向が高いですが、今年はRBが豊作となる予感がたっぷりの年です。特にその中でもルイジアナ州立大の元スターRB、レナード・フォーネット(Leonard Fournette)はトップRBと評価が高いです。リーグ関係者の話では総合10位以内かそれ以上とも言われている逸材なのです。
ルイジアナ州立大RBレナード・フォーネット
フォーネットの売りはそのスピードとパワーのどちらも持ち合わせている希少なタレントです。昨年は怪我に泣かされましたが、それでもNFLスカウトを興奮させるだけのパフォーマンスをここ2年間見せてくれました。
しかしNFL.comのアナリストであるランス・ジアーレイン氏のフォーネットに対する評価はさらに上を行き、彼に言わせるとフォーネットの才能は十数年に一人の逸材ということ。その比較対象選手としてあの殿堂入りRBボ・ジャクソン(Bo Jackson)氏らレジェンドたちの名前を挙げるほどです。
「フォーネットのRBとしてのサイズ・スピードはこれまでのRBの中でもエリート級です。エリート級というからには、それこそボ・ジャクソン(元アーバン大)氏、ハーシェル・ウォーカー(Herschel Walkler、元ジョージア大)氏、エリック・ディッカーソン(Eric Dickerson、元サザンメソディスト大)氏、エイドリアン・ピーターソン(Adrian Peterson、元オクラホマ大)といった選手たちと同じ土俵に立っているということです。それだけフォーネットのポテンシャルは高いです。」とジアーレイン氏はフォーネットを絶賛しています。
ジャクソン氏とウォーカー氏はハイズマントロフィー受賞者、ディッカーソン氏は6度もプロボウルに選出された殿堂入りもまじかと言われる人物、そしてピーターソンは未だ現役でプレーしている近年を代表するRB。これらと同じレベルにいると考えられているとは、いかに一介のライターの発言とはいえこれは無視できるものではありません。
前述の通り2016年度シーズンは怪我のためトータル900ヤードほどに止まりましたが、2015年度シーズンは2200ランヤードに23TDとその名を全米中に轟かせました。開幕時からすでにハイズマントロフィーの最有力候補にもあげられていましたほどです。
彼のフィールド上での数字に加え、210cmに104kgという巨体ながらトップクラスのスピードを備え持っている親からもらったフィジカルの面がプロチームが彼に興味を持つ一因でもあります。こればかりはトレーニングを積んでもどうにかなるものではありません。サイズ的には前述のウォーカー氏に酷似していますが、彼はハイズマントロフィーを獲得しNFLの殿堂入りも果たした名選手です。
ドラフトアナリストの中ではフォーネットは最高で総合2番目に指名されると予想されています。どちらにしてもトップ10入りは確実とされていますから、彼のこれまでの怪我で何か新発見でもない限りフォーネットの姿をドラフト初日(第1巡目が指名される日)にテレビで見ることができるでしょう。彼が上に挙げたレジェントたちと比較するほどの逸材なのかどうか・・・それはNFLのシーズンが始まってみないとわからないですね。