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ACCのスケジュールが歴史を変える?

ACCのスケジュールが歴史を変える?

8月も目前に迫った7月末、コロナウイルスの影響で今季のカレッジフットボールシーズン開幕が危ぶまれる中、FBS(フットボールボウルサブディビジョン、旧NCAA1部A)内でもさらに上位カンファレンス群とされる「パワー5」ではBig TenカンファレンスPac-12カンファレンスがカンファレンス戦のみに絞った変則スケジュールで今シーズンを乗り切る作戦に打って出ました。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

ACCの変則スケジュール

これに続いて同じようなスケジュールを打ち出してくると噂されていたのがアトランティックコーストカンファレンス(ACC)でしたが、いよいよ彼らの今季のスケジュールがベールを脱ぎました。

これによるとACCは10試合のカンファレンス戦に1試合のノンカンファレンス戦(交流戦)を加えた合計11試合のスケジュールで開幕を迎えるとのこと。元来彼らはコースタル地区と大西洋地区の二地区制度を敷いていましたが、今年に限り地区制度を排除。レギュラーシーズン後にカンファレンス戦の勝率が最も高い2チームがカンファレンス優勝決定戦でタイトルを争うというものになりました。ということは最大12試合ということで、通常のスケジュールと比べるとたったの1試合しか減っていないことになります。


ノートルダム大の参戦

しかしこのACCのスケジュールでもっとも特筆すべきは、カレッジフットボール創成期以来かたくなに独立校(カンファレンス無所属)を貫いてきたノートルダム大がACCに参戦するということです。

「アメリカのチーム」とも言われるほどアイデンティティが強いノートルダム大はその独自性を守るべく他のチームたちがカンファレンスを構築するも一貫してどこにも所属しない一匹狼で居続けました。

ただ最近ではスケジュール的によりACC寄りとなり、またフットボール部以外のチームはACCに所属しているケースもあり、ノートルダム大とACCは縁が深かったのも事実。もし彼らがどこかのカンファレンスに参戦するならばそれはACCだと長いこと言われ続けていましたが、一方で彼らのブランディングからすれば「インディペンデント」というアイデンティティを捨てることはそう容易なことではありませんでした。

今年に関して言えばBig TenカンファレンスとPac-12カンファレンスが交流戦を行わないことになったせいでノートルダム大はウィスコンシン大スタンフォード大サザンカリフォルニア大との試合が消滅し、もしACCもカンファレンス戦のみに絞るスケジュールを組むとなっていたらノートルダム大のスケジュールは空っぽになりかねなかったのです。

そこで手を差し伸べたのがそのACCだったわけですが、事情が事情とは言えあのノートルダム大が無所属という枠を捨てカンファレンスの一員になったとういのは1887年創部以来初めてのことであり、これは歴史的な出来事だと言っても過言ではありません。

ノンカンファレンス戦

そしてACCチームがスケジューリングを許された交流戦1試合ですが、この処置によりクレムソン大vsサウスカロライナ大(SEC)、ジョージア工科大vsジョージア大(SEC)、ルイビル大vsケンタッキー大(SEC)といったライバリーゲームの開催の余地を残しました。といってももしSECがカンファレンス戦オンリーのスケジュールで行くとなるとこれらの試合は開催不可能となりますが・・・。

その他にはバージニア大ジョージア大と、ノースカロライナ大アーバン大との対決がそれぞれ当初の予定に組み込まれていましたが、ACCが定めたノンカンファレンス戦の対戦相手に適する条件として、チームが所属する州内のチームでなければならないという項目があり、今挙げたマッチアップはそれに当てはまりません。となればバージニア大は400万ドル(1ドル100円計算で約4億円)、ノースカロライナ大は300万ドル(約3億円)のマッチアップ費が手に入らなくなるという計算になり、互いに大きな痛手となりそうです。

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