ミシシッピ大にかけられたNCAA規則違反の疑惑に関し、ヘッドコーチであるヒュー・フリーズ(Hugh Freeze)監督が自分たちの非を認めました。しかし、非を認めたものの、実際に故意にそれらの行為を行ったかと言うことは完全否定しました。
今回の規則違反とは以前にも紹介したものに加え、NFLドラフト時に元選手であるラレミー・タンシル(Laremy Tunsil)が大学側から金銭的な便宜を受けていたと自白したことに関するものでした。
フリーズ監督曰く、「我々に非があったことは認めますが、それは我々スタッフが選手を囲うためにした行為では決してありません。私も人間ですので失敗は犯します。しかしリクルーティングのルール違反をするということは決してしませんし、これからもそのようなことはあり得ません。」
今回ミシシッピ大が発表した内部調査書は154ページにも及び、大学側はすでに自主的にフットボール部に対しスポーツ奨学金(スカラシップ)の数を今後3年間で毎年22つに減らす(元々は25)ことを発表しています。NCAAはその権力によりさらにこの数を減らすこともできます。
自分たちの過失を認めたフリーズ監督でしたが、このような事件が表に出た理由として、「世の中にはミシシッピ大が強豪と言われることに違和感を感じるライバルファンも存在する。」とし、ミシシッピ大フットボール部の興隆を快く思わない人間の存在を指摘しています。さも彼らのせいで自分のチームが被害を被った、と聞こえなくもありませんが・・・。
しかしタンシルの件に関しては今後さらに泥沼化する可能性も指摘されています。大学側はこの件に関する聴聞会の延期を要請しましたが、これはまだミシシッピ大に取って不利な情報しか揃っていないためととることも出来ます。フリーズ監督はこの件に関してはコメントを差し控えるとするも、会見の後半では身の潔白を主張していました。
確かにフリーズ監督以前のミシシッピ大はSEC内で強豪として知られておらず、数年に一回良いチームを輩出するも現在のようにトップ10にランクされるようなチームではありませんでした。私も十数年カレッジフットボールを観てきましたが、確かに近年のミシシッピ大の快進撃は多かれ少なかれ驚くべきことでした。特にリクルーティングで上位にランクされると言うのはチームを強豪に押し上げる過程において非常に重要です。その面でリクルーティングでもトップレベルに成り上がったミシシッピ大は果たして「シロ」なのでしょうか?