バッファロー大 vs ウエスタンミシガン大(全米21位)
現在FBSで無敗を守るのは首位のアラバマ大と21位のウエスタンミシガン大のみです。ウエスタンミシガン大は「グループオブ5」と俗に呼ばれるミッドメジャーカンファレンスの一員。よってアラバマ大の全勝と彼らの全勝の価値は単純に比べることはできませんが、それでも無敗を守るというのは並大抵のことではありませんので、彼らのような中堅大学がこのように負けなしのシーズンを送りナショナルランキング入りするというストーリーは歓迎されることです。
そんなウエスタンミシガン大ですが、今回スポーツ専門局ESPNの人気TVショー「カレッジゲームデー(College Gameday)」のホストサイトとして選ばれ、プリゲームショーが彼らのキャンパスからライブで行われることになりました。彼らのキャンパスが選ばれたのは他に特に大きなマッチアップがないからという理由もあることでしょうが、それでもシンデレラストーリーを地で行くウエスタンミシガン大にスポットライトが当てられるのは素晴らしいことだと思います。
今週末の彼らの相手はこれまでたった2勝しか挙げていないバッファロー大。おそらく大量得点の末ウエスタンミシガン大が11勝目を挙げることになるでしょう。ここまで来たら彼らには全勝シーズンをコンプリートしてもらいたいものです。
テキサスクリスチャン大 vs オクラホマ州立大(全米11位)
全米11位でBig 12カンファレンスでは全米9位のオクラホマ大に次ぎ2位につけているのがオクラホマ州立大。彼らがカンファレンスの頂に立つには残りの2試合を全て勝たなければなりません。特に最終戦はオクラホマ大との一騎打ちなため、カンファレンスの行方はこのマッチアップにかかっていると誰しもが思うところでしょう。しかしだからといって今週末の相手であるテキサスクリスチャン大を甘く見ては痛い目にあいます。
テキサスクリスチャン大はすでにベイラー大の全勝記録を止め彼らのカンファレンスタイトル及びプレーオフへの夢を摘んだ過去があります。彼ら自身はすでにこれまで4敗してしまっていますが、アーカンソー大には3点差、オクラホマ大には6点差の僅差で敗れるなど力を十分宿したチームなのです。
オクラホマ州立大QBメイソン・ルドルフ(Mason Rudolph)はここのところ絶好調でチームの6連勝に大いに貢献しています。 このテキサスクリスチャン大でもルドルフのトップパフォーマンスが必要とされるでしょう。そしてテキサスクリスチャン大QBケニー・ヒル(Kenny Hill)に競り勝つ必要があります。ヒルらテキサスクリスチャン大はこのランクチームを倒すことの出来るチャンスを逃さないでしょうから、オクラホマ州立大の楽勝とはならないでしょう。
オクラホマ大(全米9位) vs ウエストバージニア大(全米14位)
今季プレーオフ進出が可能な顔ぶれを見てみるとそこにBig 12カンファレンス所属チームは見当たりません。それだけカンファレンス内でチームが潰し合っているということにもなりますが、そんな状況でも唯一チャンスがあるとすればそれはオクラホマ大ということになるでしょう。現在全米9位のオクラホマ大はトータルで2敗を記録していますが、カンファレンスレコードだけ見れば無敗中。敗れた2敗もヒューストン大とオハイオ州立大に喰らったもので決して彼らが名もないチームにしてやられた2敗というわけではないのです。
今週末の相手は全米14位のウエストバージニア大。彼らは先週オクラホマ州立大に敗れたことでトータル並びにカンファレンスレコードで1敗となっています。1敗したウエストバージニア大がカンファレンスチャンプになるためには彼らが残りの試合を全勝しなおかつオクラホマ大がオクラホマ州立大を倒す必要がありますが、現在14位のウエストバージニア大がカンファレンスで優勝したとしてもおそらくプレーオフ進出はかなわないでしょう。ですからこのカンファレンスからプレーオフ進出できそうなのはオクラホマ大ぐらいなのです。しかもそれには彼らがカンファレンスタイトルを獲得し、なおかつプレーオフ進出を目指す上位チームが立て続けに敗れなければならないというミラクルが起きねばならず、実際オクラホマ大が昨年のようにプレーオフに舞い戻ることができる確率は微少と言わざるを得ません。
チームとしてはこれまで1試合平均得点44.2点、平均オフェンシブヤードが557ヤードと相手ディフェンスをけちょんけちょんにしてきました。そんな彼らが対峙するウエストバージニア大もハイパワーオフェンスにカンファレンスでも1、2を争うディフェンス力でここまで勝利を重ねてきています。ということでどちらにも勝つことのできるチャンスがあるといえますが、全体的な戦力からいってオクラホマ大が多少有利に映ります。カンファレンス的にはオクラホマ大に優勝してもらって彼らのプレーオフ進出を祈りたいのが本音でしょう。
オハイオ州立大(全米2位)vs ミシガン州立大
先週2位から4位の3チームがそれぞれ今季初となる敗戦を味わう中、先週5位のオハイオ州立大は軽々とメリーランド大を62対3で退けました。そして今週末はミシガン州立大とのアウェーゲームが待ち受けます。歴史的に見てオハイオ州立大が常に有利とされていますが、昨年はミシガン州立大がオハイオ州立大のホームにて17対14の僅差のゲームを制しました。ミシガン州立大はそのままBig Tenカンファレンスチャンピオンとなり見事プレーオフ進出を決めたわけです。
ただ今年のミシガン州立大は昨年のチームと比較にならないほどパワーダウンしています。現在まで3勝7敗と負け越しが確定しボウルゲーム出場権も得られないという昨年とは打って変わったシーズンを送っています。マーク・ダントニオ(Mark Dantonio)監督もチームの失速を止めるための手段を見つけることができず、初期の期待とは裏腹に非常に残念な年となってしまいました。
2週間前のミシガン大戦では彼ら相手にあと少しというところまで粘る場面を見せ、そして先週はラトガース大から完封勝利をもぎ取りました(ラトガース大はさらにひどいシーズンを送っているためあまり評価できる勝利ではありませんが)。ということでミシガン州立大がホームで何かデカイことをやらかすのではないか、ということも考えられなくもありませんが、まあここはオハイオ州立大の勝利でカタいのではないのでしょうか。
パデュー大 vs ウィスコンシン大(全米7位)/ メリーランド大 vs ネブラスカ大(全米18位)
Big Tenカンファレンス西地区は全米7位のウィスコンシン大と全米18位のネブラスカ大の一騎打ちとなっていますが、ウィスコンシン大が直接対決を制していますので、このまま行けばウィスコンシン大が西地区王者として東地区代表チームとカンファレンスタイトルをかけて戦うことになります。
とくに今後の2試合の対戦相手を見ればどちらも普通にプレーすれば勝てる相手なのでウィスコンシン大有利が濃厚ですが、今年はことあるごとに波乱が起きてきたシーズンですのでこの2チームに関しても何ら確実な保証があるわけではありません。
ウィスコンシン大は今週末パデュー大と、ネブラスカ大はメリーランド大との試合が控えています。パデュー大は現在5連敗中。メリーランド大は先週オハイオ州立大に62対3と大敗したばかり。ですのでウィスコンシン大にしてもネブラスカ大にしても今週末は何事もなく乗り越えられると思うのが普通です。
そして来週末のレギュラーシーズン最終戦ではウィスコンシン大はミネソタ大と、ネブラスカ大はアイオワ大と対戦することになっています。ミネソタ大はこれまで7勝3敗といつもよりも好調なシーズンを送っており、またアイオワ大は先週ミシガン大を破る快挙を見せたばかり。この最終戦にすべてがかかっているといえますが、その期待度を下げないためにもこの2チームは今週末をしっかりと勝利で乗り越えなければなりません。
インディアナ大 vs ミシガン大(全米3位)/ クレムソン大(第4位)vs ウェイクフォレスト大 / ワシントン大(全米6位)vs アリゾナ州立大
先週今季初黒星を喫してしまったミシガン大、クレムソン大、ワシントン大。2、3、4位チームが同日にすべて負けてしまうというのは1985年以来の珍事となったわけですが、彼らがプレーオフ進出を果たすためには言うまでもなくもう2度と敗戦を喫することは許されません。
ミシガン大はインディアナ大をホームに迎えます。インディアナ大は戦績には表れないものの、これまでオハイオ州立大、ペンシルバニア州立大、ネブラスカ大に食らいついて行くというサプライズを見せてくれました。ミシガン大もなめてかかると思わぬ逆襲を食らう可能性がありそうです。
クレムソン大の今週末の対戦相手はウェイクフォレスト大ですが、彼らにはクレムソン大を倒したピッツバーグ大ほどの実力が備わっているとは思えませんのでクレムソン大有利は変わらないでしょう。
サザンカリフォルニア大に返り討ちにあってしまったワシントン大は今週末はアリゾナ州立大とのマッチアップとなります。アリゾナ州立大はこれまで4連敗中といいところがないのでワシントン大としては先週の敗戦から立ち直るにはよいリハビリとなるのではないでしょうか。
ということで普通にプレーすれば3チームとも10勝目を飾ることができるでしょうが、果たしてそうなるでしょうか?
ペンシルバニア州立大(全米8位)vs ラトガース大
今季目を見張る活躍を続けるのがBig Tenカンファレンスの古豪・ペンシルバニア州立大(ペンステート)です。当時全米2位だったオハイオ州立大を倒す大金星を挙げたことを皮切りにこれまで6連勝。今週末のラトガース大に勝てば7連勝目となります。先週はインディアナ大相手に前半リードされる展開を許しましたが、第4Qに怒涛の逆襲で24点を獲得し逆転勝利。通算成績を8勝2敗としました。
「サンダスキー事件」の余波を受け大変厳しい時間を過ごしてきた近年のペンステートでしたが、今年の快進撃は周囲を大変驚かせています。ラトガース大戦は楽勝でしょうし、最終戦のミシガン州立大戦も相手の状況を見れば勝てる可能性が大といえます。
ペンステートはオハイオ州立大に勝ったことによりカンファレンスタイトルゲーム進出の可能性が残されています。その行く末はミシガン大とオハイオ州立大との試合に託されており、もしミシガン大が負けることがあればペンステートが東地区チャンプとなり西地区チャンプと優勝決定戦を行うことになります。そのシナリオのためにもペンステートは残りの2試合を確実にかつ必要があるわけです。
サザンカリフォルニア大(全米13位)vs UCLA
先週ワシントン大から驚きの勝利を奪ったサザンカリフォルニア大は今週末隣人でありライバルでもあるUCLAとのライバリーゲームを控えています。現在6連勝中と並に乗るサザンカリフォルニア大に対し開幕前の期待を大きく裏切るUCLAはこれまで4勝6敗という残念なシーズンに落ちぶれてしまっています。普通に行けばサザンカリフォルニア大有利となるでしょうが、ワシントン大を倒したことによりチーム内の士気が乱れていないか心配です。世紀の一戦を制した翌週に何でもないチームに足元を救われてしまった、という話はこれまでもいくつもありましたから。それにライバルチームとの対戦となればどちらのチームも負けたくないと必死になることでしょうから、このモチベーションだけでも現在まで苦戦し続けるUCLAを振るい立たせる理由になります。
Pac-12カンファレンス南地区優勝に望みをつないでいるサザンカリフォルニア大にとっては、間違っても油断して宿敵から土をつけられるなんてことは許されません。
バージニア工科大 vs ノートルダム大
ノートルダム大にとって今シーズンは本当に厳しいものとなってしまいました。これまでの彼らの戦績は4勝6敗。プレシーズンには全米10位にまでランクされていたチームは開幕してみればあれよあれよという間に負けを重ね、レギュラーシーズン後のボウルゲーム出場権獲得も厳しい状況に陥ってしまいました。彼らがその出場権を得るには残りの試合2戦とも勝たなければならないわけですが、今週末はバージニア工科大と、そして最終戦は現在並に乗るサザンカリフォルニア大との試合が待ち受けており、この2試合とも白星を奪うのは現状では至難の業と言わざるを得ません。
目次
- バッファロー大 vs ウエスタンミシガン大(全米21位)
- テキサスクリスチャン大 vs オクラホマ州立大(全米11位)
- オクラホマ大(全米9位) vs ウエストバージニア大(全米14位)
- オハイオ州立大(全米2位)vs ミシガン州立大
- パデュー大 vs ウィスコンシン大(全米7位)/ メリーランド大 vs ネブラスカ大(全米18位)
- インディアナ大 vs ミシガン大(全米3位)/ クレムソン大(第4位)vs ウェイクフォレスト大 / ワシントン大(全米6位)vs アリゾナ州立大
- ペンシルバニア州立大(全米8位)vs ラトガース大
- サザンカリフォルニア大(全米13位)vs UCLA
- バージニア工科大 vs ノートルダム大