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ミネソタ大新監督にウエスタンミシガン大のフレック氏

ミネソタ大新監督にウエスタンミシガン大のフレック氏

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ベースボール・マガジン社 (編集)

ポストシーズンに何かと世間を騒がせたミネソタ大ですが、今回は新しい監督就任のニュースです。

新監督と言うからには前任コーチが居なくなったというわけですが、まずはそのいきさつから・・・。

ポストシーズンにホリデーボウルに招待されたミネソタ大ですが、チームの選手の一部が犯した事件に対する制裁に納得しなかった他の選手たちがこのボウルゲームをボイコットしようという動きがあり、後に事件の真実を知った選手たちがボイコットを撤回し、結局ボウルゲームに出場。そしてこんなゴタゴタの中チームは見事ワシントン州立大を17対12で下しました。

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しかしここでは紹介していませんでしたが、このミネソタ大の話には続きがあったのです。

年も明けた1月3日、なんと大学はトレイシー・クレイズ(Tracy Claeys)監督を解雇したのです。

昨年クレイズ監督は当時ヘッドコーチであったジェリー・キル(Jerry Kill)監督が健康上の理由でチームを退団した後に新監督に指名されました。そして2年目となる今年は予想をはるかに上回る9勝4敗とし、前述の通りホリデーボウルに勝利。昨年もクイックレーンボウルに勝利するなどどう考えても彼の指揮下でミネソタ大は結果を残してきたのですが・・・。

【関連記事】ミネソタ大、クレイズ氏をヘッドコーチに任命

クレイズ氏が解雇された理由は、前述の選手のボイコットが遠因ではないかと言われていますが、もっぱらの噂では体育局長のマーク・コイル氏と反りが合わなかったということで、コイル氏が自分の息のかかった監督を雇うために強硬手段に出たと言われています。そういった意味ではボイコット事件はコイル氏にとってはクレイズ監督の首を切るにはうってつけの理由だったのです。

この解雇に関してミネソタ大のチームは不満だらけだったようです。

例えばQBミッチ・レンダーは「チーム内の誰一人として今の体育局を信じることはできない。今現在の状態で我々の中にこの体育局の一部でありたいと望む人がいるとは到底思えない」と話したと言いますし、ある下級生は「誰が監督になろうが関係ない。私たちは今の体育局の下でプレーしたいと思わない。多くの選手が転校していくでしょう。」とチームの心境を代弁しています。

さらにクレイズ氏にバトンを渡したキル氏(現在ラトガース大オフェンシブコーディネーターとして現場に復帰)ですらクレイズ氏を理不尽に解雇したミネソタ大体育局に不満を示し、「私は彼ら(体育局の上層部:おそらくコイル氏の事を指しているのでしょう)が居る限り、ミネソタ大のキャンパスには二度と足を踏み入れないだろう」とまで言っています。

と、完全に運営部と現場に亀裂が入ってしまったミネソタ大。たしかに体育局長は時に難しい決断を下さなければなりませんし、言ってみればそれをする事が仕事なのですが、外から見ていると今回の解雇劇はあまりしっくり来ませんでした。

とはいえ監督を解雇してしまった事はもう既存の事実な訳で、新しいヘッドコーチを見つけなければならない事に変わりはありません。そして公式に発表される前から噂として名前が挙げられていた、今季大躍進したウエスタンミシガン大の新進ヘッドコーチ、P.J.フレック(P.J. Fleck)が正式にミネソタ大の新監督に就任する事が先日発表されました。

現在36歳と非常に若いフレック監督ですが「パワー5」カンファレンス内チームの監督としては最年少ヘッドコーチということです。

ウエスタンミシガン大の初年度は1勝11敗とお世辞にも成功シーズンとは言えませんでしたが、続く2シーズンはそれぞれ8勝5敗と大きくチームの成績を上向きに修正し、そして今年はご存知の取りレギュラーシーズンを全勝で終え、ミッドアメリカンカンファレンスのタイトルも獲得することが出来ました。完全シーズンを目指し臨んだコットンボウルでは残念ながらウィスコンシン大に敗れましたが、4年前に1勝しか出来なかったチームを4年後に「ニューイヤー6ボウル」の一つに出場させたその手腕は確かです。今オフはこの若くエネルギッシュなフレック監督のヘッドハンティングが各地で行われると思われましたが、ミネソタ大がどこよりも早くフレック監督をかすめ取っていきました。

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前コーチの解雇劇で上層部への信頼を失ってしまった選手たちですが、若く学生達とより近いポジションで繋がれるフレック監督の就任は、コイル氏にとって吉とでるか凶と出るか・・・。

それにしてもウエスタンミシガン大は大きな人材を失ったことになります。彼らがここ3年間で挙げたような戦績はそうしょっちゅう巡ってくる訳ではありません。良い監督に巡り会ったとしても結局次ぎへのステップアップの糧に使われ、成功すればそのおかげでメジャーチームに引き抜かれていく・・・。これがミッドメジャーカンファレンスチームが対面しなければいけない厳しい現実なのです。

 

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