3位:2010年度 オレゴン大(12勝1敗)
勝者:アーバン大(22対19)
これまでにもオレゴン大は非常に良いチームを輩出し続けてきましたが、2010年度のオレゴン大ダックスはよりパワフルでなによりも息もつかせぬ速攻オフェンスを武器にカレッジフットボール史に確固たる名を刻みました。
その速攻オフェンスの生みの親でもある、チップ・ケリー(Chip Kelly/当時)の2年目シーズンとなったこの年、チームは開幕から飛ばしまくり最初の3試合だけで得失点が189得点に13失点というとんでもない数字を叩き出しました。ハイズマントロフィー最終候補にまでなったQBラマイケル・ジェームス(LaMichale James)とダロン・トーマス(Darron Thomas)のツインタワーは織り成すオフェンスでオレゴンは並み居る強敵、サザンカリフォルニア大、スタンフォード大、アリゾナ大等のランクチームを最低でも2TD差をつけて勝利するなど西海岸でもっともホットなチームでした。
アップテンポのオフェンスが注目されがちですが、この年のディフェンス陣もまたオフェンスの影に隠れながらも1試合平均の被ヤードで全米11位、1試合平均の失点数で全米12位とトップレベルの守備力を誇っていました。ナショナルチャンピオンシップゲームではアーバン大のスターQBカム・ニュートン(Cam Newton)率いるオフェンスをシーズン2番目となる最少得点に抑えました。
そのナショナルチャンピオンシップゲームでは前述の通りアーバン大を最後まで苦しめましたが、19対19で迎えた試合終了間際にアーバン大がFGを決めて勝ち越しそのまま試合終了。オレゴン大は悲願の優勝を逃しはしましたが現在の同チームの代名詞とも言える「ハリーアップオフェンス」を確立したシーズンとなったのでした。