開催日:1月2日
開催地:AT&Tスタジアム
(テキサス州アーリントン)
ウエスタンミシガン大 | ウィスコンシン大 | |
13勝0敗 | 戦績 | 10勝3敗 |
43.5 | 平均得点 | 28.6 |
19.4 | 平均失点 | 15.5 |
261.7 | 平均パスYD(攻) | 179.2 |
207.3 | 平均ランYD(攻) | 204.5 |
225.3 | 平均パスYD(守) | 206.1 |
133.7 | 平均ランYD(守) | 96.9 |
Z・テレル 3376YD/32TD/3INT |
QB | A・ホーニブルック 1243YD/8TD/7INT |
J・フランクリン 1300YD/12TD |
RB | C・クレメント 1304YD/14TD |
C・デーヴィス 1427YD/18TD |
WR | G・ゴッドウィン 635YD/5TD |
試合展望
今季数あるサプライズチームの中でも最も光っているのがこのコットンボウルに出場を果たしたウエスタンミシガン大です。アラバマ大と並び唯一これまで未だ無敗なのがこのウエスタンミシガン大ですが、所属するミッドアメリカンカンファレンス(MAC)でも常勝チームと言う訳ではなく、まさに彼らが今季一番ののシンデレラスボーイズと言えるでしょう。
レギュラーシーズン中にはノースウエスタン大、イリノイ大というBig Tenカンファレンス所属チームを倒し、シーズン最終戦では1988年以来のカンファレンスタイトルをも手にしました。若くエネルギッシュなP.J.フレック(P.J. Fleck)監督率いるチームは大学史上最高のシーズンを送ってきましたが、その集大成となるこのコットンボウルでも白星を挙げ14勝0敗という完全シーズンで幕を閉じることが出来るでしょうか?
フレック監督が指揮するオフェンスは彼のキャラクターを反映したようなダイナミックなオフェンス。1試合平均得点が43点以上という数字を叩き出したのはQBザック・テレル(Zach Terrell)の活躍があったからです。今季テレルは32TDを量産する傍ら犯したINTはたったの3つ。この非常に正確無比なパサーを支えたのがRBジャーヴィオン・フランクリン(Jarvion Franklin)とジャマウリ・ボーガン(Jamauri Bogan)の二人。2人合わせて2100ランヤードを記録し、テレルの負担を十二分に軽減してくれました。そしてテレルのパスを受け取り続けたのがコーリー・デーヴィス(Corey Davis)。「グループオブ5」所属のWRとはいえデーヴィスのポテンシャルは全米トップレベルにあります。
しかしウエスタンミシガン大の長所はオフェンスだけではありません。13勝無敗を支えたのは強固なディフェンスがあったからこそ。彼らのディフェンスはスコアリングディフェンスおよびターンオーバーのカテゴリーでMAC内ナンバーワンを誇ります。その中心人物はDLケイオン・アダムス(Keion Adams)。QBサック数は7.5、相手からファンブルを誘発させた数が3つと4年生のリーダーとしてディフェンスを引っ張ってきました。
一方のウィスコンシン大はレギュラーシーズン最終戦となったBig Tenカンファレンスタイトルゲームでペンシルバニア州立大と対戦。前半大量リードを奪い後少しでカンファレンスチャンプとなりローズボウル出場への切符を手にしかけましたが、後半ペンシルバニア州立大の奇跡的なカムバックにあい、その切符は彼らの手からするりと滑り落ちていきました。コットンボウルも「ニューイヤー6ボウル」の一つですから、招待されただけでも素晴らしいことですが、やはりBig Tenチームならばローズボウルに出てナンボと思っている事でしょう。そんな彼らが対戦するのは「グループオブ5」の代表として選出された「格下」のウエスタンミシガン大。ウエスタンミシガン大は両手を上げてこのチャンスを喜んでいる事でしょうが、ウィスコンシン大の選手達は何か煮え切らないものを旨に抱えているかもしれません。
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とはいっても今季のウィスコンシン大のシーズンは往々にして成功の年だったといえます。開幕戦では強豪ルイジアナ州立大とのランボーフィールドでの一戦に勝ち、また負けた3試合(ミシガン大14-7、オハイオ州立大30-23、ペンシルバニア州立大38-31)全ては1TD差という僅差。特にオハイオ州立大とペンシルバニア州立大戦は十分勝てていた試合でした。
ウィスコンシン大を支えたのは何と言っても全米トップレベルのディフェンス力とRBコーリー・クレメント(Corey Clement)を主軸とするランオフェンス。ディフェンスは平均失点率が約15点、さらにはランディフェンスは全米2位。Big Tenフットボールを地で行くウィスコンシン大が無敗のウエスタンミシガン大の行く手を阻みます。パスオフェンスはスパイス程度ともいえますが、カンファレンス優勝決定戦に怪我で欠場したアレックス・ホーニブルック(Alex Hornibrook)がこのゲームには完治して復帰してくるでしょうからそれはチームにとって朗報と言えます。
見どころはウエスタンミシガン大のテレルとデーヴィスのホットラインvsウィスコンシン大バックフィールド。相手の半分以上が中堅チームだったとはいえデーヴィスはテレルから1427ヤードのパスを受け取り、奪ったTD数は18。このホットラインが「パワー5」のウィスコンシン大ディフェンスに通用するのか・・・。DBデリック・ティンダル(Derrick Tindal)とソジョーン・シェルトン(Sojourn Shelton)らが率いるウィスコンシン大のパスディフェンスは全米11位とということでテレルらがポンポンとパスを決めていくとは考えづらいですが、彼らのランオフェンスがウィスコンシン大を攻略出来るとは考えづらいので、このマッチアップがウエスタンミシガン大の唯一の望みともいえそうです。
ウエスタンミシガン大がこの試合に勝ち今季のシンデレラストーリーを完成させるか、もしくはウィスコンシン大が「兄貴分」としての意地を見せるか・・・。
AGS予想勝者
ウィスコンシン大(ウエスタンミシガン大に勝ってもらいたいのが本音ですが笑)