アラバマ大QBハーツ、トータルQBを目指す

マニング一家といえばインディアナポリスコルツデンバーブロンコスでプレーし一昨年にNFLから引退したペイトン・マニング(Payton Manning、元テネシー大)と彼の弟であり、現役でニューヨークジャイアンツのQBを務めているイーライ・マニング(Eli Manning、元ミシシッピ大)、さらには彼らのお父さんで元プロ選手でもあるアーチー・マニング(Archie Manning、元ミシシッピ大)の偉大なるQB家族で知られていますが、そのQB遺伝子を後世に伝えようとアマチュア選手向けに「マニング・パッシング・アカデミー」というQB主体の合宿が毎年行われています。そして今年このアカデミーにアラバマ大の若きQBジャレン・ハーツ(Jalen Hurts)が参加したのですが、アーチー氏がその時のことを語っていました。

「ジャレンは非常にいいQBだよ。非常にいいボールを投げることができるからね。我々は今回このキャンプに彼が参加してくれて非常に嬉しいです。彼はとってもいい青年。本当に、本当にグッドガイだよ。キャンプでは他の参加者と共にしっかりと精を出していたし、我々のスタッフともうまくやっていた。これまでの参加者の中でも彼はベストの一人だね。そしてパスのセッションでも彼は非常にいいパフォーマンスを見せてくれました。」と話しています。ペイトン、イーライという名QBを息子に持つだけでなく、数々の素晴らしいQBをその目で見てきたアーチー氏がここまで褒めるとは、お世辞が入っていたとしてもハーツにとっては嬉しい言葉でしょうね。

ハーツといえば昨年開幕時にはアラバマ大の先発QBではありませんでしたが、開幕戦のサザンカリフォルニア大戦で苦戦していた当時の先発QBブレイク・バーネット(Blake Barnett)に取って代わり投入されたハーツはそこで素晴らしいパフォーマンスを見せそのまま先発の座をバーネットから奪取。そしてナショナルタイトルゲームまで1年生ながらチームを引っ張っていったのです。

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彼が1年生ながらそこまでチームを牽引出来たのは彼の機動力だけでなくルーキーに似合わぬ度胸と冷静さがあったからに他なりません。しかしプレーオフでは彼のパス能力の不安定さが露呈され、タイトルゲームでは31回の投球中13回しかパスを成功させることが出来ませんでした。オフシーズンでは彼のパス精度の向上がチームでも大きな課題となっていたことでしょう。

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マニング・アカデミーに居合わせたプロスカウトの一人はハートの投球を見てこう話しました。

「ジャレンはロングボールを非常に正確に投げていました。昨年を振り返ってみれば、アラバマ大は長距離のパスをそこまで活用していませんでしたし、タイトルゲームでそのようなパスを投げたジャレンはことごとくターゲットを外していました。でも私は彼の最大の強みはディープボールを放ることだと信じています。彼は非常に大きい選手ですし、いうまでもなく賢い。そしてボールを投げられる肩も持っている。キャンプで見せた投球は非常にシャープなものばかりでしたから。」

先にも述べたようにハーツの強みは脚力です。昨年は足で13TDを含む954ヤードを稼ぎました。もしこれに上にあげたようなパス能力が備われば、新オフェンシブコーディネーター(ブライアン・デイボール氏)アラバマ大攻撃陣にとってはまたとない武器となります。それに今年の1年生の新星、トゥア・タガヴァイロア(Tua Tagovailoa)も控えていますから、ハーツが確固たる先発の座を守るには彼がQBとしてトータルで成長しなければならないわけです。

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でももしそれが叶えば・・・ひょっとしたら彼がアラバマ大出身QBで初のハイズマントロフィー受賞選手になるかもしれません。