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#1 オハイオ州立大 @ #15 ミシガン大
🇺🇸11月29日3:30PM ET | 🇯🇵11月23日5:30AM
オハイオ州立大とミシガン大のカレッジ界を代表するライバリーゲームはその歴史、規模、注目の高さから「The Game」と呼ばれます。今年でこのカードは121回目の対戦となりますが、今回のマッチアップは単なるライバル関係を超えた大きな意味合いを持っています。オハイオ州立大は、11勝0敗という無敗の記録を携え全米1位としてこの試合に臨みます。対するミシガン大学は9勝2敗で全米15位ですが、この試合の勝敗はBig Tenカンファレンスの優勝決定戦への出場権だけでなく、カレッジフットボールプレーオフ(CFP)進出へも影響を与えるため、通常のライバル戦よりも意味合いがさらに大きいわけです。
近年ではミシガン大が2021年から2024年にかけてオハイオ州立大に対し4連勝中。これは1980年代後半以来の最長記録となっています。昨年オハイオ州立大は全米制覇を果たしましたが、そのチームもミシガン大に勝つことができませんでした。現在今季2週目から全米1位の座を守り続けているオハイオ州立大ですが、オッズ的には彼らが有利とされていてもミシガン大に絶対に負けられない、この気持ちが逆にプレッシャーになる・・・なんて言われ方もしています。
また今年はオハイオ州立大のQBがジュリアン・セイイン(Julian Sayin)、ミシガン大のQBがブライス・アンダーウッド(Bryce Underwood)と非常に若い先発QBを擁しており、「レガシー」対「新時代」というレイヤーが加わり、プレッシャーの中でどちらがステップアップするのかという点がさらなる面白さをこの試合に付け加えています。
戦術面では、ミシガン大のディフェンス、特にランディフェンスが今シーズン絶好調であり、1試合あたり相手に約94ヤードしか許しておらず、これは今季全米トップクラス。デリック・モアー(Derrick Moore)率いるディフェンシブフロントのパスラッシュは相手の脅威となっており、オハイオ州立大OL陣にとって大いなるチャレンジとなるでしょう。一方、オハイオ州立大のディフェンスも今シーズンは失点と非ゲインヤードが全米トップレベルという最強の盾を擁します。
オハイオ州立大のオフェンスでは、1年生(レッドシャツ)QBセイインがパス成功率で全米トップ。その正確なパス能力がミシガン大のディフェンシブフロントの脅威を掻い潜って炸裂するかどうかが見ものです。ミシガン大の1年生(トゥルー)QBアンダーウッドはリクルート時には引く手あまたなQBでしたが、初年度の今年は期待されていたほどの活躍ができていませんが、それでもチームを9勝2敗に導いたのは評価したいところ。
気がかりなのはオハイオ州立大のトップレシーバーであるジェレマイア・スミス(Jeremiah Smith)とカーネル・テイト(Carnell Tate)がそれぞれ怪我を抱えており、この試合に出場できるのか、そして出場したとしてどれくらいの力を出せるのかが試合の行方を左右すると言えるかもしれません。
オハイオ州立大はこの試合に勝ちさえすればBig Ten優勝決定戦に進みます。しかしもし負ければオレゴン大対ワシントン大の結果いかんではタイトルゲーム進出への道が絶たれる可能性があるという状況。しかし何よりも現在4連敗中の憎きライバル・ミシガン大に黒星を食らわせたいと思っているはずです。
一方のミシガン大はこの試合に勝ち、さらにオレゴン大かインディアナ大が負けるとタイトルゲーム進出への道がひらけ、さらにBig TenタイトルをゲットすればCFPにBig Tenチャンピオンとして出場可能というシナリオをまだ残しています。
果たしてこの全米を代表する宿敵対決の結末はいかに・・・。
#3 テキサスA&M大 @ #16 テキサス大
🇺🇸11月28日7:30PM ET | 🇯🇵11月29日9:30AM
全米3位のテキサスA&M大と16位のテキサス大のマッチアップは「ローン・スター・ショーダウン」(Lone Star Showdown)と呼ばれる別称があるように、単なるレギュラーシーズン最終戦ではなく、カレッジフットボール界を代表する著名なライバリーであり、こと今シーズンで言えばSEC(サウスイースタンカンファレンス)のタイトルゲームのマッチアップ決定の過程において非常に重要な試合となります。
この2チームの対戦は1894年まで遡るライバリーにおける120回目の対戦。しかしテキサスA&M大が2011年にSECに加入して以来途絶えていたマッチアップでもあります。そして2024年にテキサス大がSECに移籍したことでこのライバル関係が復活しましたが、テキサス大のキャンパスで両チームが対戦するのは2010年以来となります。
最大の注目点は、全米3位のテキサスA&M大が11勝0敗という無敗記録を携えてこの試合に臨むことです。テキサスA&M大にとってこの一戦は、レギュラーシーズンをパーフェクトレコードで締めくくり、SECチャンピオンシップゲームへの切符、そして悲願のCFP出場を果たすうえで重要な試合。それに立ちはだかるのが宿敵・テキサス大というわけですから、これ以上のシナリオはないというくらいのお膳立てがされた試合となります。歴史的にテキサスが77勝37敗5分とシリーズ全体で優位に立っており、更に今回テキサス大がこの試合をホストできるのは大きな強みとなるはずです。
またテキサスA&M大のハイズマン級のシーズンを送るQBマーセル・リード(Marcel Reed)と、テキサス大のQBアーチ・マニング(Arch Manning)という、ハイプロファイルQB対決としても注目が集まります。戦術面では、ラン攻撃に重点を置くテキサスA&M大が全米トップ10にランクインするテキサスの優秀なランディフェンスをどう攻略するかが鍵となりそう。テキサス大はランオフェンスが苦戦しているため、チームの命運はマニングの方にかかっていると言えそうですが、シーズン前の期待度を考えるとマニングの今季のパフォーマンスはその期待に答えることができるものではありませんが、ここ数試合での彼のプレーは冴えており、このライバリーゲームで最高のパフォーマンスを披露できればアップセットもあり得るでしょう。
テキサス州の覇権を争う一戦としても見逃せない激戦。必見です。
その他の注目ゲーム
#2 インディアナ大 @ パデュー大
「Old Oaken Bucket」をかけて争そわれる、インディアナ州内の歴史あるライバリー。インディアナ大が勝てば彼らがBig Tenタイトルゲーム出場が決まります。
#4 ジョージア大 @ #23 ジョージア工科大
「Clean, Old Fashioned Hate」という別名を持つ、ジョージア州内のライバリー。ジョージア工科大が後半2敗して多少注目度が下がりましたが、昨年は8度のオーバータイムの末に42対44で敗れたジョージア工科大がメジャーアップセットを起こせるか。この試合はジョージア工科大が1000万ドル(約15億円)でホームゲームをアトランタにあるメルセデスベンツスタジアムで開催することに合意したゲーム。これでこのライバリーゲームが中立地で行われることになるのが1912年以来のことになります。
#6 オレゴン大 @ ワシントン大
両チームとも元Pac-12カンファレンス所属の現在Big Tenチーム。Pac-12時代から火花を散らしたライバル関係にある二校ですが、オレゴン大はこの試合に勝ちミシガン大がオハイオ州立大に勝つとBig Tenタイトルゲームに出場が決定。ワシントン大としては宿敵にタイトルゲーム出場のお膳立てをするわけにはいきません。
ルイジアナ州立大 @ #8 オクラホマ大
CFP8位のオクラホマ大はSECタイトルゲーム進出の権利を持ってはいませんが、このLSU戦に勝ちさえすればアットラージ枠で2019年度以来のプレーオフ進出が当確となります。監督不在のLSUとしては荷が重いかも。
#10 アラバマ大 @ アーバン大
「ミシガン大vsオハイオ州立大」と並び称される、カレッジ界で有名なライバリーである別名「アイロンボウル」。アラバマ大はこの試合に勝てばSECタイトルゲーム進出が決まりますが、負ければそれが叶わないだけでなくCFP進出への道も断たれてしまいます。アーバン大は1年生QBデュース・ナイト(Deuce Knight)を擁してライバルを迎え撃ちます。アーバン大でのナイトゲーム・・・何が起こるかわかりません。
#12 マイアミ大 @ #22 ピッツバーグ大
ACCタイトルゲームにおいて非常に重要な試合。ピッツバーグ大はこの試合に勝ち、SMUかバージニア大が敗れるとタイトルゲームに出場可能。マイアミ大も計算上はタイトルゲーム出場の可能性を残していますが、その可能性はかなり低いですが、この試合に勝ち、さらにCFPランキングの上位チームが相次いで負けるようなことがあればアットラージ枠で出場できる12チームに滑り込める可能性を秘めています。
#14 ヴァンダービルト大 @ #19 テネシー大
テネシー州内のライバリーですが、両チームがランクされた状態で対戦するのはなんと初めてのこと。特にヴァンダービルト大が今季快調でこの試合に勝つと彼らにとっては史上初の10勝目を飾ることになります。テネシー大としてはホームでライバルにやられることはなんとしても避けたいところ。
日本人選手が所属するチームの試合予定
ワイオミング大 @ ハワイ大
ハワイ大にK松澤寛政選手が所属。松澤選手は年間最優秀キッカー賞である「ルー・グロザ賞」のファイナリストに選ばれたばかり。また現在まで開幕以来23連続FG成功記録を継続中です。
オレゴン州立大 @ ワシントン州立大
オレゴン州立大にはK露峰哲太選手が所属。オレゴン州立大とワシントン州立大は今季2度目の対戦です。
サンディエゴ州立大 @ ニューメキシコ大
ニューメキシコ大にRB岩井零選手が所属。
ラマー大 vs アビリンクリスチャン大
ラマー大(NCAA1部FCS)にLB吉川大紀選手が所属。この試合はFCSプレーオフファーストラウンドです!
ロードアイランド大 vs セントラルコネチカット州立大
セントラルコネチカット州立大(NCAA1部FCS)にDL田中慎二郎選手が所属。この試合もFCSプレーオフファーストラウンド戦!






