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Survival Race【2025年度第10週目レビュー】

Survival Race【2025年度第10週目レビュー】

いよいよ今季のカレッジフットボールも11月に突入。11月4日には今季初回となるCFP(カレッジフットボールプレーオフ)ランキングがリリースされ、プレーオフに出場できる12チームが一体どのチームなのかを占う緊張感あふれるファイナルストレッチに突入します。

今回はそんな中行われた10週目の主な試合結果をご紹介します。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

#18 オクラホマ大 33、#14 テネシー大 27

テネシー州ノックスビルで行われた全米18位のオクラホマ大と全米14位のテネシー大の試合は、オクラホマ大が33対27で勝利するという劇的な結末を迎えました。この勝利でオクラホマ大がCFP出場レースに辛うじて踏みとどまり、一方テネシー大にとっては、この敗戦により6勝3敗となり、CFPへの道は事実上断たれてしまったと言えます。

今シーズン前半戦はテイクアウェーに苦戦していたオクラホマ大のディフェンスですが、この一戦ではハイパワーなテネシー大オフェンスから3つのターンオーバー(インターセプト2回、ファンブル1回)を引き出すことに成功。特に、R.メイソン・トーマス(R Mason Thomas)がファンブルをスクープして71ヤード激走しTDを決めたプレーは、完全にモメンタムをオクラホマ大へと引き寄せ、これらのテイクアウェーからオクラホマ大は貴重な13点獲得に成功しました。

とはいえ、オクラホマ大は前半トータルオフェンスヤードでテネシー大に255ヤード対99ヤードと圧倒されます。が、彼らはディフェンスが踏ん張りハーフタイムを16対10のリードで折り返しまし、そして後半に入るとオフェンスラインの踏ん張りが功を奏し彼らのランゲームが流れを掴みます。

オクラホマは後半だけで151ヤードをランで稼ぎ、ポゼッションゲームに持ち込むことでテネシー大の爆発的なオフェンスに攻撃のチャンスを与えないことに成功。RBゼヴィアー・ロビンソン(Xavier Robinson)はキャリアハイの115ヤードを記録。またQBジョン・マテアー(John Mateer)も脚で相手ディフェンスを掻き回し、シーズンハイとなる80ヤードを走り、決勝点となるTDランも献上。ここまで弱点と言われてきたランゲームが遂に花開きました。

そしてオクラホマ大のもう1人のヒーローはKテイト・サンデル(Tate Sandell)です。からはこの日はキャリア最高となる4本のFGを成功させ、PATキックも含めればオクラホマの33点のうち15点を1人で叩き出したのです。特に55ヤードからのキックを2本も成功させるというクラッチさを発揮しましたが、これはテネシー大の本拠地ネイランドスタジアムにおいては新記録。さらに51ヤードのキックも1本決めるなど、サンデルのロングレンジのキックの成功率は驚異的。サンデルのキックがあったからこそ、前半オフェンスが苦しんでいる間もオクラホマ大はミッドフィールドを越えさえすれば得点できる状態を維持できました。

またサンデルの出立ちもちょっとした話題を生んでいました。というのも、近年選手たちのパンツの丈が短くなっているのは顕著となっていますが、サンデルのパンツがこれまで見た中では最も短いとSNSでバズっていたのです(笑)

この日のテネシー大は試合全体でオクラホマ大をトータルヤードで456ヤード対351ヤードと上回ったにもかかわらず、自らのミスによって敗北を喫しました。特に痛かったのは、QBジョーイ・アギュラー(Joey Aguilar)が前半終盤に犯した2つのインターセプトで、これらはオクラホマ大のFGに直結。また、テネシー大は第3Qに相手からファンブルを奪い絶好のチャンスを手に入れるも、続くドライブで1度も1stダウンを奪えず、モメンタムを変える絶好な機会をみすみす無駄にしてしました。

この勝利はオクラホマ大にとって2019年以来となるランクチームとのアウェーゲーム戦での勝利となり、ブレント・ヴェナブルズ(Brent Venables)監督にとって非常に価値のある白星に。重要なSEC(サウスイースタンカンファレンス)戦で勝利したことで辛うじてプレーオフ出場への希望を繋ぎ止めることに成功しました。


#20 テキサス大 34、 #9 ヴァンダービルト大 31

全米20位のテキサス大と9位のヴァンダービルト大の試合は土壇場まで気の抜けない大接戦となりましたが、ホームのテキサス大が3点差を守って逃げ切り、ランキング的に言えばアップセットを起こし、CFPへの望みをしっかりと繋ぎました。

テキサス大勝利の最大の要因は、前半の圧倒的なパフォーマンス、特にQBのアーチ・マニング(Arch Manning)の活躍にあります。前戦で負傷した脳震とう(Concussion)からの復帰が懸念されていましたが、ドクターからのゴーサインをもらって出場したマニングは今シーズン最高のパフォーマンスを見せ、試合開始の最初のプレーでWRのライアン・ウィンゴ(Ryan Wingo)への75ヤードのTDパスを成功させ、試合を華々しくスタートさせました。

投げては328ヤードに3つのTDを決め、インターセプトはゼロという驚異的なスタッツを残し、開幕前から高い評価を受けながらも今シーズンここまでなかなか結果を残せなかった中、遂にその才能を発揮した形になりました。

また、テキサス大のディフェンス、特にフロントセブンはヴァンダービルト大のQBディエゴ・パヴィア(Diego Pavia)に対し、試合を通してプレッシャーをかけ続け、なんと6つのサックを記録。特に試合の序盤、ヴァンダービルト大がTDを奪われた中でなんとかリズムを作ろうとする中で、ディフェンス大がファンブルを誘発し重要なターンオーバーを奪うことに成功。この前半からの攻守における圧倒的なパフォーマンスで、テキサス大は第4Qに入る時点で34対10というリードを築きました。

ヴァンダービルト大ディフェンスは前半タックルミスを連発し、テキサス大のオフェンスにやられ放題。ディフェンスのセカンダリーもビッグプレーを食い止めることができず常に劣勢に追いやられます。また前半にフィールドゴールを外すなど、少ないチャンスもものに出来ずにズルズルと点差を離されてしまいます。

誰もがテキサス大がこのままあっさりと勝利を手に入れると思っていたところ、ヴァンダービルト大は第4Qに脅威の猛反撃を見せ、第4Qだけで21対0という驚きの粘りを見せました。このラリーを牽引したのはQBパヴィア。彼はキャリアハイとなる365パスヤードと3つのパスTDに加え、1つのランTDを記録し、合計で4つのTDに貢献。トータルでも合計408ヤードを稼ぐ目覚ましいパフォーマンスを見せます。

そして試合時間残り30秒でパヴィアからWRリチー・ホスキンズ(Richie Hoskins)へのパスTDが決まって遂に3点差まで詰め寄るとテキサス大のホームスタジアムには不穏な雰囲気が漂います。そして当然ヴァンダービルト大はオンサイドキックを試みて何とか最後の同点ないし逆転のチャンスを狙っていきますが、あと少しで彼らがリカバーできたところボールは無常にもサイドラインを割りテキサス大に攻撃権がわたり万事休す。テキサス大が3点差を死守して逃げ切ったのでした。

この勝利は、テキサス大にとってSEC優勝決定戦出場への望みを繋ぐ勝利であり、CFP出場においても重要な白星となりました。この試合でのQBマニングの覚醒はチームにとってはここからのファイナルストレッチを迎える上で朗報ではありますが、一方でこの試合で第4Qだけで21失点を許すという不安要素も露呈。この点が後々彼らの足元をすくわなければ良いのですが・・・。

#24 ユタ大 45、#17 シンシナティ大 14

Big 12カンファレンスの重要なマッチアップとなった、17位シンシナティ大と全米24位のユタ大の試合は45対14という圧倒的なスコアでユタ大が勝利。彼らはオフェンス、ディフェンス、スペシャルチーム、全ての面でシンシナティ大を圧倒する完璧な試合展開を見せ、特にランゲームでは、第1Qこそシンシナティ大に走られはしましたが、その後ユタ大は地上戦でのペースを取り戻し、最終的に267ランヤードを稼いで相手ディフェンスを削りまくりました。

怪我から復帰したQBデヴォン・ダンピアー(Devon Dampier)は、213ヤードに2TDのパスに加え、78ヤードのラッシングでオフェンスに大いに貢献。チームのボール所有時間も40分以上と試合の流れを完全にコントロール。

そして勝負を決定づけたのはスペシャルチーム。第3Qでのマナ・カルヴァーリョ(Mana Carvalho)による75ヤードのパントリターンTDにより点差を3ポゼ差に広げてこの時点で事実上シンシナティ大にとどめを刺しました。

一方、シンシナティ大はスコアのチャンスを逃し続け、特にこの試合までは不用意にボールを敵に渡さないことが強みだったのにも関わらず、この日は3つのターンオーバー(インターセプト1回、ファンブルロスト2回)を犯すなど痛恨のミスが積み重なり自滅する形となりました。また、ユタのディフェンスの前にQBブレンダン・ソースビー(Brendan Sorsby)は苦戦を強いられ、33回の試投中11回しかパスを成功させることができず、成功率はわずか約33%と撃沈。それ以外にも点差を詰める可能性があったFGを外したり、ペナルティが重なったりと、アウェーのやりづらい環境の中で相手に圧倒され続け痛い敗戦を喫してしまいました。

その他の主な試合結果

#1 オハイオ州立大 38、ペンシルバニア州立大 14

ここまで9週連続首位を守るオハイオ州立大は、手負のペンシルベニア州立大を38対14で破り、無傷の8連勝目を収めました。

前半こそ17対14と接戦となりましたが、ハーフタイム後にオハイオ州立大が完全に流れを引き寄せ、後半だけで21対0と圧倒しペンステートを一気に引き離しました。この試合の主役は、自身最高のパフォーマンスを見せたQBジュリアン・セイイン(Julian Sayin)で、彼は23投中20回成功、316ヤード、4つのTD獲得という驚異的な数字を記録しました。特に、レシーバー陣のジェレマイア・スミス(Jeremiah Smith:123ヤード、2TD)とカーネル・テイト(Carnell Tate:124ヤード、1TD)が2人だけで合計247ヤードを稼ぎ出し、相手ディフェンスは匙を投げざるを得ない状況に。

守備側では、ディフェンシブコーディネーターのマット・パトリシア(Matt Patricia)氏が率いるディフェンスが圧倒的で、前半に14点を許すも後半はペンステートをシャットアウト。7回のタックル・フォー・ロスと4つのサックを記録し相手に仕事を全くさせませんでした。

ペンステートは開幕時に2位だったため、この試合は当時から注目の試合となっていましたが、先発QBドリュー・アラー(Drew Allar)をシーズンエンドの怪我で欠き、おまけにHCだったジェームス・フランクリン(James Franklin)氏が解雇されてしまったペンステートは後半全くリズムを見出せずこれで痛恨の5連敗に。彼らの厳しいシーズンはまだまだ続きます・・・。

#2 インディアナ大 55、メリーランド 10

全米2位のインディアナ大は、メリーランド大に対し55対10と難なく勝利を収め、無敗記録を9勝0敗に伸ばしました。

序盤はスローな立ち上がりで、最初のドライブではインターセプトを許すなど良くない入りとなりましたが、その後はしっかりと立て直し終わってみれば45点差をつけて勝利と圧倒。この試合で目立ったのはインディアナ大の圧倒的なランアタック。この日彼らは今シーズン最多となる367ラッシングヤードを稼ぎ出し、特に5人の選手がそれぞれ50ヤード以上のラッシングを記録。

ハイズマントロフィー候補筆頭と言われるQBフェルナンド・メンドーサ(Fernando Mendoza)は21投中14回のパス成功で201ヤードに1TD(1INT)とそこまで目立ちませんでしたが、彼のバックアップであり実の弟であるアルベルト・メンドーサ(Alberto Mendoza)が51ヤードのQBランを見せスタジアを大いに沸かせていました。

またディフェンス面でも相手を圧倒し、ボールプロテクションで全米トップクラスだったメリーランド大から5つのターンオーバー(インターセプト2回、ファンブル3回)を奪い完全に格の違いを見せ付けたのでした。

#5 ジョージア大 24、フロリダ大 20

世界最大級の屋外カクテルパーティー」という異名を持つ、全米5位のジョージア大とフロリダ大とのライバル対決は意外にも接戦となりますが、ジョージア大が意地を見せて24対20で制し、ジョージア大がこのカードで5連勝目を達成しました。

ビリー・ネイピアー(Billy Naiper)監督解任後、暫定監督ビリー・ゴンザレス(Billy Gonzalez)臨時監督の下でこれまでの鬱憤を晴らすかのような試合展開を見せたフロリダ大は、第4Q序盤にKトレイ・スマック(Trey SMack)がスクールレコードとなる54ヤードのFGを成功させて20対17とリードを奪います。しかし、フロリダ大はリードしている状況でジョージア陣内まで攻め込みながら、4thダウン残り1ヤードのコンバージョンに失敗。このチャンスを逃すはずもないジョージア大は、今季SEC戦で第4Qにリードされる状況から強いという(4戦中3勝) しぶとさをここでも発揮。QBガナー・ストックトン(Gunner Stockton) を中心としたドライブ で反撃し、RBのチャウンシー・ボウエンズ(Chauncey Bowens)が残り4分36秒に36ヤードの決勝TDランを決め、逆転勝利を収めました。

フロリダ大はジョージア大オフェンスを試合終盤まで抑え込む奮闘を見せましたが、QB DJ・ラグウェイ(D.J. Lagway)率いるオフェンスがここぞというとこでプレーを決めることができず、サードダウンで11回中わずか2回しか成功できなかったことが、敗北の決定的な要因の一つとなりました

#7 ミシシッピ大 30、サウスカロライナ大 14

全米7位のミシシッピ大サウスカロライナ大とのSEC戦で、強力な守備陣とトレンチでの圧倒的な力の差を見せつけて30対14の勝利を収め、虎の子の1敗を守りました。

ミシシッピ大ディフェンスは今シーズン最多となる6つのサックを記録し、サウスカロライナ大のランアタックをわずか50ヤードに抑え込む鉄壁ぶりを見せ、また試合終盤には2つのインターセプトを奪って勝利を決定づけました。オフェンスでは、RBキーワン・レイシー(Kewan Lacy)がキャリアハイの167ヤードを足で稼ぎましたが、特に第4Qの54ヤードのTDランで試合を決定づける活躍を見せ、チーム全体で258ラッシングヤードを稼ぎ出しました。

対照的に、サウスカロライナ大は第2Qに14対14の同点に追いついたものの、その後はオフェンスが失速しドライブを持続できず、おまけに無意味なペナルティーやターンオーバーが重なってモメンタムを完全に失いました。特にQBラノーリス・セラーズ(LaNorris Sellers)は30投中パス成功回数が経ったの16回、6サック、2INTと精彩を欠きこれで痛恨の4連敗を含む6敗目。この失態を受けサウスカロライナ大は翌日にオフェンスコーディネーターのマイク・シュラ(Mike Shula)氏をを解任する事態となりました。

ノースカロライナ州立大 48、#8 ジョージア工科大 36

今季ここまで未だ無敗だった全米8位のジョージア工科大は同じACC(アトランティックコーストカンファレンス)所属のノースカロライナ州立大に乗り込みましたが、なんと48対36で返り討ちに遭いアップセットを喰らい、これがジョージア工科大にとっては今シーズン初の敗戦となってしまいました。

この日のノースカロライナ州立大はトータルで583ヤードを繰り出すほどの破壊力抜群なオフェンスを駆使してジョージア工科大のディフェンスを翻弄。10回のドライブのうち8回でスコアリングしましたが(うち6回がTD)、特にサードダウンコンバージョンとレッドゾーンでのスコアリング成功率が群を抜いていました。その快進撃の中心となったのがQB CJ・ベイリー(C.J. Bailey)で、彼は340パスヤードとランを含む合計3TDを記録。さらにRBジェイデン・スコット(Jayden Scott)はキャリアハイの196ラッシングヤードと1TDを記録し、この2人が試合のテンポをコントロール。

一方、ジョージア工科大もトータル559ヤードとノースカロライナ州立大に負けじと劣らぬヤードを獲得し、エースQBヘインズ・キング(Haynes King)は408パスヤード、103ランヤード、合計4TDという驚異的なパフォーマンスを見せましたが、レッドゾーンでの得点力不足が致命的に。3度のレッドゾーンオフェンスで全てFGに甘んじただけでなく、そのうち1回をミスしたことが相手との撃ち合いで大きな痛手となりました 。

ここまで1966年以来の怒涛の連勝を重ねてきたジョージア工科大。スケジュールがそれほど厳しくなかったため、1敗でもすると途端にランクを大きく落としかねないと言われており(実際最新ランキングでは16位まで後退)、この敗戦は彼らへの期待が高まっていただけに大打撃と言わざるを得ません。

サザンメソディスト大 26、#10 マイアミ大 20(OT)

全米10位のマイアミ大サザンメソディスト大(SMU)の対決はホームのSMUがマイアミ大を延長戦の末26対20で破る大番狂わせを演じました。これはSMUにとって1974年以来となるトップ10チームに対するホームでの勝利。HCレット・ラシュリー(Rhett Lashlee)監督の独創的なプレーコールがマイアミ大を翻弄。足首の怪我から復帰したQBケビン・ジェニングス(Kevin Jennings)が365ヤードを投げれば、ジョーダン・ハドソン(Jordan Hudson)が11キャッチで136ヤードを獲得するなどWR陣も大いに活躍しました。

勝敗を分けたのはオーバータイムでのマイアミ大の最初の攻撃。QBカーソン・ベック(Carson Beck)がゴールライン付近で痛恨のインターセプトを犯してしまい、返しのSMUの攻撃でRB TJ・ハーデン(T.J. Harden)による1ヤードのラッシングTDが決まってSMUが見事にアップセットを完遂。

敗れたマイアミ大は、12回のペナルティで96ヤードを科され、またレギュレーションでリードしているにも関わらずマーキース・ライトフット(Marquiese Lightfoot)が不用意なパーソナルペナルティを犯して4thダウンプレーがオートマティック1stダウンになってしまい、結果SMUの同点FGをお膳立てしたりと、自滅的なミスを積み重ねてしまい、マリオ・クリストバル(Mario Cristobal)監督体制でお馴染みとなった、11月のメルトダウンを今年も再現。最高で2位だった彼らのプレーオフ出場の望みに赤信号が点ってしまいました。

#12 ノートルダム大 25、ボストンカレッジ 10 

全米12位のノートルダム大ボストンカレッジの試合は、ノートルダム大が25対10で勝利を収めましたが、下馬評で圧倒的有利とされていた彼らにしてみれば内容的には期待を下回るずさんな 内容に終始。特にオフェンスにいいところがなく、逆にボストンカレッジのランオフェンスをわずか12ヤードに抑え3つのインターセプトを獲得したディフェンスに救われた形に。しかし3人の異なるキッカーがFGと2つのPATキックをミスするなどチームはスペシャルチームで深刻な問題に直面も。

ノートルダム大が相手をなかなか突き放せない展開で試合の流れを変えたのは、ボストンカレッジがレッドゾーンに進入した直後にノートルダム大がインターセプトを奪取。その直後、スターRBのジェレマイア・ラブ(Jeremiyah Love)が94ヤードのタッチダウンランを決めたプレーでした。

今シーズン未だ1勝のボストンカレッジは名門相手に予想以上に粘り強いプレーを見せ、ポゼッションタイムではノートルダム大を圧倒(35分半)。今後もっと上を目指すノートルダム大にとっては不安の残る内容となりましたが、それでもこれで6連勝目としプレーオフの望みをつなぎました。しかし今回のパフォーマンスは、キッキングや得点力といった改善点がなお残されていることを浮き彫りにしたのでした。

#13 テキサス工科大 43、カンザス州立大 20

全米13位のテキサス工科大はカンザス州立大とのアウェイゲームで43対20の圧勝を収め、彼らの対カンザス州立大8連敗という長きにわたる連敗記録を止め、2008年以来となるカンザス州立大のホームでの勝利を手中に入れました。

この勝利の最大の要因は、終始プレッシャーをかけ続けたテキサス工科大の圧倒的なディフェンス。彼らは相手から5つのターンオーバー(ファンブル3回、インターセプト2回)を奪い、これらのターンオーバーから実に27点を獲得しました。

試合はハーフタイムで12対7と僅差な展開となっていましたが、怪我から復帰したQBベーレン・モートン(Behren Morton)が249ヤード2TDのパスでオフェンスを落ち着かせれば、RBジェコビー・ウィリアムズ(J’Koby Williams)が135ヤードに1TDを稼ぐなど後半は31対13と圧倒し試合を決定づけました。

ウエストバージニア大 45、#22 ヒューストン大 35

こちらもBig 12カンファレンス所属チーム同士の対決となりましたが、試合の方はディフェンスとターンオーバーが勝敗を分ける大波乱の末にウェストバージニア大がホームで全米22位のヒューストン大に対し45対35でアップセット勝利。ランキングチームを相手に大きな番狂わせを演じました。

この勝利の要因は、ウエストバージニア大の圧倒的な地上戦力(ウエストバージニア大:246ヤード、ヒューストン大:82ヤード)、そして本来ボールキープに長けているヒューストン大から4つのターンオーバー(2インターセプト、QBによるロストファンブル1回を含む)を引き出したディフェンスの活躍にあります。特に第3Qのピックシックスは試合のモメンタムを決める決定的なプレーとなり、前半は21対21だったものの、後半だけで24対7でヒューストンを圧倒。ウエストバージニア大にとってはこれが今季初のカンファレンス戦勝利となったのでした。

#23 サザンカリフォルニア大 21、ネブラスカ大 17

全米23位のサザンカリフォルニア大(USC)が古豪・ネブラスカ大へと乗り込んだこの試合、前半14対6とリードを奪われるなど不調だったUSCが後半息を吹き返し、ハーフタイム以降ネブラスカ大をわずか3失点、106ヤードに抑え込んだディフェンスの奮闘のおかげでUSCが21対17で勝利。

USCのQBジェイデン・マイアヴァ(Jayden Maiava)がカレッジキャリアにおいて自身最低の成功率で苦戦したため(23投中たったの9回成功、135ヤード、0TD、1INT)、リンカーン・ライリー(Lincoln Riley)監督は攻撃の主軸をランゲームに切り替えるとキング・ミラー(King Miller)を中心に202ランヤードを稼ぎ出し、そしてそのミラーが第4Qに決勝点となるTDをを決めてなんとか逃げ切りました。

ネブラスカ大にとって不運だったのは、第3Qにネブラスカ大のQBディラン・ライオラ(Dylan Raiola)が相手ディフェンスからのタックルでボールをファンブルした際に腓骨骨折の重傷を負い、シーズン絶望となったことでした。そんな中でもRBエメット・ジョンソン(Emmett Johnson)は165ヤードのランの活躍で地上戦が機能し、満員のホームの大観衆の声援を受けたネブラスカ大ではありましたが、ファイナルドライブでの4thダウン残り1ヤードのコンバージョン失敗により逆転の望みは潰えUSCが接戦をものにしたのでした。

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