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野生トラを保護せよ!

野生トラを保護せよ!

クレムソン大アーバン大ルイジアナ州立大ミズーリ大。皆さんはこの4チームの共通点がなんだかわかりますか?

それは彼らのマスコットが共通して「タイガー(トラ)」であることです。

アメリカの大学スポーツには大抵マスコットがおり、その多くが動物です。マスコットは各チームのアイデンティティーの為にもニックネームと共に非常に重要な側面を持っています。中にはマスコットと同じ本当の動物を大学が飼育しているケースもあり、それらの動物は在学生やファンから大変愛されるものです。

しかし一方で動物愛護団体などからそのような飼育を非難されることもあります。最近ではルイジアナ州立大のトラのマスコットが大観衆が大声を張り上げるスタジアムに連れてこられるのは虐待だ!という非難があり、チームはトラをスタジアムに連れてくるのを辞めたということもありました。

自分たちの大切なマスコットを保有しつつ、それを非難される現状を打開する策はないか・・・。

そこで先にあげた4チームが協力し、世界中に生息する野生のトラを守ろうと立ち上がったのです。その名も「US Tiger University Consortium」。トラをマスコットに据える大学の共同体とでも訳せるでしょうか。この共同体の提案者はクレムソン大ということですが、クレムソン大はすでに「Global Tiger Initiative Council(世界野生トライニシアティブ協議会)」の一員でもあります。生息地の現象と密猟が原因で野生トラの生息数は減少の一途を辿っていますが、現在全世界で約3900頭生息していると言われている野生の虎の数を2022年までに倍にまで増やそうというのが目標だそうです。

「在校生、教職員、卒業生、そしてファンたちは毎日のように『Go Tigers!』と叫んでいますが、そのように我々が愛すべき野生トラの現状を知らない人が多いのです。トラをマスコットとする大学が協力し合い、力強さ、尊厳、そして美しさを象徴とするこの素晴らしい動物からたくさんのものを享受されてきた我々が、今度は彼らを守るべく協力するべき時が来たのです。」とクレムソン大のブレット・ライト教授が話せば、「共同体に参加する大学はそれぞれ野生のトラを保護していく為の素晴らしい知識を保有しています。一つの大学内部だけの取り組みではなく、複数の大学が協力しあって大きなプロジェクトに向け取り組んでいく必要があるという素晴らしい一例でもあります。」と話したのはアーバン大のジャナキ・アラバラパティ教授。

これらの4つの大学のように研究施設や財源が豊富な教育機関が手を取り合って野生トラの保護へ立ち向かっていくなんて素敵な話ですね。

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