早起きは三文の徳?

アメリカ大陸最西端に位置するPac-12カンファレンスは、今年から現地時間(西海岸)午前9時にキックオフする試合を開催するかどうかを協議することが明らかになりました。

ご存知かと思いますが、アメリカ本土は最東端から最西端まで時差が3時間あります。そして特に明記がない限りは東海岸時間が主に使用される傾向にあります。

カレッジフットボール界には「東海岸贔屓(East Coast Bias)」という言葉があります。これは文字からも分かるように東海岸のチームのほうが贔屓にされるということですが、これはどういうことかというと、全米で最も注目されるプライムタイム(午後8時)の試合は大抵東側のチームが東海岸時間で組まれる傾向にあることに起因します。

当然注目される試合に勝ったチームはランキングの投票者や有識者にいい印象を与えることが出来ますので、プライムタイムに全米中継されるゲームに出場できることは非常に有利なのです。所詮投票するのは人間ですから、いかに公平にジャッジしようとしても人間として印象というのは大きな役割を果たすからです。

そう考えると西海岸チームは不利です。というのは、彼らのプライムタイム(午後8時)は東海岸では既に午後11時。試合が終わる頃には東海岸は午前2時を普通に超えてきます。これでは業界の人達だけでなくファンたちも西海岸チームを見る機会が極端に減ってしまうのです。ですから最近では西海岸の注目のマッチアップは東海岸のプライムタイム時に合わせて西海岸時間の午後5時キックオフと調整されています。

つまり西海岸チーム、もっと言えばPac-12カンファレンスチームは露出度が他のチームよりも劣るというわけです。Pac-12カンファレンスから上位チームを輩出するにはこの「東海岸贔屓」はなんとかしなければならない重要な議題なわけです。

現在アメリカにおいて土曜日のTV放送のパターンは12時キックオフのゲーム、3時30分キックオフのゲーム、8時キックオフのゲーム、そして10時30分キックオフのゲームと大きく4つのゾーンに分けられています。大半の試合は12時か3時30分キックオフとなりますが、これは全て東海岸時間となります。

これまでPac-12カンファレンスの試合は早くても東海岸時間で午後3時(西海岸時間で午後12時)でした。

そこで先週行われたPac-12カンファレンスのプレシーズンメディアデーにおいて、コミッショナーのラリー・スコット氏はPac-12の試合を更に朝9時キックオフにまで早めることを検討するとメディアデーで話したというのです。そうなれば東海岸時間12時にPac-12の試合が放映されることになり、彼らの露出度を高めることが出来るというわけですが・・・。

しかし9時にキックオフということは遅くても7時には選手たちは会場入りしなければなりませんし、その前に起床して朝食を取って、ホテルからスタジアムに移動することを考えると、一体何時に起きなければならないのか、と考えずにはいられません。ちょっと強引なアイデアじゃないのか・・・と思ってしまいます。

しかし一方でナイトゲームは起床してから試合開始までの待ち時間が長すぎるということで、それだったら朝のゲームのほうがまだましだというPac-12の監督たちが居るのも事実だそうです。そうなると問題はファンたちが土曜日の朝9時の試合に足を運ぶかどうかですが・・・。

いずれにしてもこの9時キックオフは試験的ではありますがかなり高い確率でこの2019年度シーズンに導入されるようです。大陸が広すぎるアメリカならではの問題とも言えましょうか。しかしパワー5カンファレンス群で遅れを取っていると言われているPac-12カンファレンスとしては、どんな手を使ってでも自分たちの存在感をアピールしなければカンファレンスの威厳を取り戻せません。

「早起きは三文の徳」となるでしょうか?

この記事が気に入ったらポチッ!
この記事が気に入ったらポチッ!
Share on facebook
シェアする 0
Share on twitter
ツイートする
Share on twitter
Share on facebook
このエントリーをはてなブックマークに追加
Share on pocket

RECOMMENDED 
こちらの記事もどうぞ