LSUの特別仕様ユニフォーム
今週全米22位のミシシッピ州立大と対戦することになっている5位のルイジアナ州立大ですが、この試合に彼らが特別使用のユニフォームを着用することが明らかになりました。
Uniforms designed for the future that pay respect to the past. #LSU125 pic.twitter.com/qmOmdRPlAF
— LSU Football (@LSUfootball) October 18, 2018
ちょうど今から100年前、1918年頃は第1次世界対戦の末期であり、当時ルイジアナ州立大では戦争に備えるためにフットボールシーズンをキャンセルしたという歴史があり、その時戦場に向かった戦士たちへ敬意を表するためにこの度このような特製ユニフォームを使用することにしたのだとか。紫色のヘルメットは滅多にお目にかかれませんから、是非注目していただきたいです。
FAUのキフィン監督、11歳にスカラシップをオファー
昨年何かと話題を提供してくれていた元アラバマ大オフェンシブコーディネーターで現フロリダアトランティック大監督のレーン・キフィン(Lane Kiffin)監督。今年はこれまで3勝3敗とフィールド上では昨年ほどの盛り上がりを再現できていませんが、今回久しぶりに彼が面白いネタ(?)を披露してくれました。というのも彼はなんとまだ11歳の小学生にFAUでプレーするためにスカラシップ(スポーツ奨学金制度)をオファーしたというのです。
この11歳のコール・ライナート(Cole Leinart)君、名前からお気づきの方もいるかもしれませんが、元USCでハイズマントロフィーも獲得したマット・ライナート(Matt Leinart)氏の息子さんなのです。実はキフィン監督がUSCでWRコーチをしていた時のQBがライナート氏であり、その縁で今も親しい間柄である両氏。ライナート氏はキフィン監督のオファーを「全くの冗談だよ」と一蹴しているようですが、人とは変わったことをして注目を集めるキフィン監督の本領発揮と言ったところでしょうか。
自腹でチケットを購入するNIU
10万人収容可能なスタジアムが超満員になるような強豪チームの試合においてチケットが売れ残ったりする心配はないのでしょうが、そんな華やかなチームばかり取り上げられる中で、ホームゲームに全然観客が入らなくて苦労しているチームも多々あります。その中の一つがノーザンイリノイ大ですが、彼らはNCAAの定める最低観客動員数を獲得するために大学自身が自腹でチケットを購入しなければならないという状況に陥っているそうです。
NCAAはフットボールボウルサブディビジョン(FBS)に所属するためにそれぞれのチームは平均1万5000人を動員しなければならないと定めています。ノーザンイリノイ大の場合はFBSレベルに居続けるだけのために売れ残って規定の動員数に達しない分のチケットを自ら購入して帳尻を合わしているというわけです。今回報道された情報によればその額は約27万ドル(1ドル100円計算で約2700万円)にも及ぶとか。カレッジフットボール部を存続させるのにも多額のお金がかかるんですね。
スパルタン像を死守せよ!
今週末注目を集めるミシガン大対ミシガン州立大のライバリーゲーム。お互いを忌み嫌う間柄のこの2チームはこれまで様々なドラマを世に送り出してきてくれましたが、一方でそのライバル熱が加熱しすぎてフィールド外で問題を起こしてきたこともしばしば。以前このサイトもでも紹介したことがありますが、ミシガン州立大のOBでNBAのレジェンド、マジック・ジョンソン(Magic Johnson)氏の銅像が心無いミシガン大ファンによって落書きに合うという事件が起こりましたが、今回も似たような事件が起こったということです。
今回はミシガン州立大のマスコットであるスパルタンの銅像に落書きが施されていることが判明したのです。今のところ誰がやったかは明らかになっていませんが、ミシガン大との試合を控えたこのタイミングでのこの事件、今回も心無いミシガン大ファンがしでかしたことだったとしても何ら驚きません。
キャンパスではもう2度とこのスパルタン像が荒らされないためにファンたちが24時間体制で銅像を死守しているということですが、なんとここにミシガン州立大のマーク・ダントニオ(Mark Dantonio)監督自ら差し入れを持って激励に訪れたということです。
The Sparty Statue must be protected at all costs. @DantonioMark brought rations to the troops to keep morale high. #RivalryWeek 💚🍕 pic.twitter.com/bnoI6TWwpk
— Michigan St. on BTN (@MichiganStOnBTN) October 17, 2018
メンデンホール監督がポケットマネーを提供
先週マイアミ大を破る大金星を上げたバージニア大。彼らは長らくACCで下位を行ったり来たりする存在でしたが、その状況を打破すべく大学側は2年前にブリガムヤング大で手腕を振るっていたブロンコ・メンデンホール(Bronco Mendenhall)監督を招聘。彼の指揮下で1年目は2勝10敗だったバージニア大は昨年6勝7敗と勝ち星を増やし、今年はここまで4勝2敗と白星先行。そして前述のようにマイアミ大を倒すという快挙を成し遂げ、今のところメンデンホール監督下の再建計画は順調に進んでいるようです。
そんな中バージニア大はこの流れに乗るためにチーム施設の改築計画を立ち上げました。チーム育成に有能高校生のリクルーティングは必須項目ですが、そのためにも関連施設をアップグレードするのは今では常套手段。そしてバージニア大もそれに乗り遅れまいと今回大々的にキャンペーンを張って施設のレベルアップをもくろんでいるそうです。そしてそれをいち早く現実のものとするために、メンデンホール監督自身がポケットマネーから50万ドル(5000万円)を寄付することにしたのだとか。メンデンホール監督のバージニア大での本気度が伺えるエピソードです。
マイアミ大の先発QBにロズィアーが復帰
そんなバージニア大に先週敗れたマイアミ大ですがここのところは開幕時の先発QBだったマリク・ロズィアー(Malik Rosier)に代わって1年生のヌコシ・ペリー(N’Kosi Perry)が先発出場していました。ペリーが出場した3試合で彼は8TDに2INTという数字を残し3連勝を果たしていまいたが、先週のバージニア大では大失速。途中ロズィアーが登場して多少の反撃の機運も見せましたが結局はバージニア大にまさかの敗退を喫したのでした。
そして今週末ボストンカレッジとの試合を控えたマイアミ大のマーク・リクト(Mark Richt)監督はこの試合の先発QBをロズィアーに託すと発表しました。昨年10連勝の快進撃(その後3連敗しましたが)に貢献したロズィアー。今回のこのセカンドチャンスを活かして今後も先発の座を守ることが出来るでしょうか?
試合後の美酒の代償・・・
先週4つのトップテンチームが相次いで敗れましたが、そのうちのウエストバージニア大、ジョージア大をそれぞれ破ったアイオワ州立大とルイジアナ州立大では試合後に観客がフィールドになだれ込んで勝利の美酒に酔いしれるという風景が見られました。昔から大一番で勝ったチームや大番狂わせを起こしたホームチームなどがこのようにファンがフィールドに降りてきて勝利を分かち合うというシーンはよくあることでした。しかし一方で暴徒化したファンによって他のファンの安全を確保できないという理由からカンファレンスによってはこのことを禁止することにしています。
アイオワ州立大が所属するBig 12カンファレンス並びにルイジアナ州立大のサウスイースタンカンファレンスがそれに当たり、今回ファンのフィールド侵入を許した大学側の責任を追求する形でBig 12はアイオワ州立大に2万5000ドル(250万円)、SECはルイジアナ州立大に10万ドル(1000万円)の罰金を課したそうです。
確かにファンがフィールドに押し寄せることによって重大な怪我でも起きた場合には最終的にはカンファレンス側の監督不行き届きと非難される可能性もありますから、こういった罰則を施行する理由もわかりますが、ファンがなだれ込むというのもまたカレッジフットボールならではとも言えますから、そこは大目に見てあげてほしいものです。最も両チームにとってこの額の罰金はそんなに痛くもないのでしょうが。
ボーリンググリーン州立大のジンクス監督が解雇
2016年からボーリンググリーン州立大を率いてきたマーク・ジンクス(Mark Jinks)監督ですが、ここまで1勝6敗と大不信のチームの責任を取って先週のウエスタンミシガン大戦での敗戦後に解雇されてしまいました。
現在シラキュース大で手腕を発揮しているディノ・バーバーズ(Dino Babers)の後を継いでテキサス工科大から引き抜かれたジンクス監督ですが、初年度の2016年は4勝8敗、昨年はさらに負けが先行して2勝10敗。そして今季は前述の通り1勝6敗と振るわず、大学側は今回ジンクス監督に見切りをつけこのような決断に至ったのです。
FBSにおいて監督が解雇されたのはジンクス監督が今季初。しかも数少ない黒人監督が解雇されてしまったのはなんとも残念なところです。因みにチームはカール・ペリーニ(Curl Pelini)氏を臨時監督に任命して今期を乗り切ることにしたそうですが、ペリーニ氏は元ネブラスカ大監督で現在FCSのヤングスタウン州立大で監督を務めているボ・ペリーニ(Bo Pelini)監督のお兄さんでもあります。
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