フロリダアトランティック大のレーン・キフィン(Lane Kiffin)監督がアラバマ大を去ってから半年が経ちますが、未だに彼とアラバマ大がどこかで繋がっている(というかメディアがそれを望んている)ようで、先月中旬ESPNのラジオ番組のインタビューでも1年生のQBトゥア・タガヴァイロア(Tua Tagovailoa)について聞かれる場面がありました。
高校を少し早く卒業して今年の1月からすでにアラバマ大に入学を果たしているタガヴァイロアは春季トレーニングでも5つ星リクルートらしい非凡な才能を発揮。紅白戦(スクリメージ)となった「A Day」でも先発QBジャレン・ハーツ(Jalen Hurts)を喰う勢いの活躍を見せました。
この彼の活躍を見たメディアは一斉にハーツとタガヴァイロアの先発争いが加熱するだろうと煽りましたが、そのことについてキフィン氏はラジオ番組で意見を求められたのです。
「もちろんタガヴァイロアが来季プレーする可能性はあるでしょうね。皆さんもあのスクリメージをご覧になったでしょう?彼は特別な才能を持った選手です。そしてセイバン監督なら彼ら両方がプレーするかどうかも含めてチームにとって最適な決断を下すことになるでしょうね。」
タガヴァイロアをアラバマ大にリクルートしてきたのは何を隠そう当時オフェンシブコーディネーター兼QBコーチだったキフィン監督です。が、当初キフィン監督はタガヴァイロアはまだ出場するには早すぎると感じていたようですが、春に見せた才能を使わないのはもったいなすぎると彼も感じたのでしょう。
そしてキフィン監督のタガヴァイロアへの賛辞はさらにギアアップします。
「彼のことは高校生の時から見てきましたが、もし彼を誰かに例えるとするならば、おそらくスティーブ・ヤングでしょうか。」
この高校を卒業したての1年生があの殿堂入りQBスティーブ・ヤング(Steve Young、元ブリガムヤング大・サンフランシスコ49ers)を彷彿とさせるとは・・・。キフィン氏が目をつけていた選手であったからということを加味してもこれは最大級の褒め言葉です。
ただニック・セイバン(Nick Saban)監督はタガヴァイロアがスポットライトを浴びすぎるのをすでに危惧しているようなので、このような発言が元アシスタントの口から出てくるのをどのように聞いているのか・・・。しかもキフィン氏とセイバン氏の関係は微妙であるようなので・・・。
動画を見る限りタガヴァイロアの才能は本物のようなので、どちらのQBを先発に据えるかはセイバン監督及び新オフェンシブコーディネーターのブライアン・デイボール(Brian Daboll)氏にとってうれしい悲鳴となりそうです。