今週アメリカの大西洋側には最大で3つのハリケーンが接近してきています。そのなかでも「ハリケーン・フローレンス」は今週末アメリカ東海岸側に上陸する予定で、それによるダメージが危惧されています。
その影響は今週のカレッジフットボール界にも及んでおり、それによる災害を未然に防ぐため幾つかの試合がすでにキャンセルないし予定を繰り上げたり、開催地を変更したりして対応している状態です。
把握しているだけでもノースカロライナ大とセントラルフロリダ大、ウエストバージニア大とノースカロライナ州立大の試合はキャンセルがすでに決定しています。両校ともレギュラーシーズン後に試合を行えるかどうか協議中ということです。
ちなみにセントラルフロリダ大は現在18位、一方のノースカロライナ大は初戦で24対17でカリフォルニア大に敗れると、先週はイーストカロライナ大に41対19と大敗。このまま彼らがセントラルフロリダ大と対戦していればおそらくケチョンケチョンにされていたことでしょうから、ハリケーンによるキャンセルはノースカロライナ大にとってはむしろ喜ばしいことなのかもしれません。
イーストカロライナ大とバージニア工科大の試合もキャンセルになりました。イーストカロライナ大はノースカロライナ州でも東に位置し、ハリケーンの通り道でもあるため大学側が事前にバージニア工科大には遠征できないと伝えたそうです。またキャンパスのあるグリーンビル市は水害の起こりやす地域であり、ハリケーン上陸前後の被害を想定してフットボール部はすでにフロリダ州オーランド市へバスで一次避難しました。これはハリケーンの被害次第で身動きが取れなくなった場合に備えた手段でもあると言われています。
その他ではマーシャル大とサウスカロライナ大、サザンミシシッピ大とアパラチアン州立大の試合も同じくキャンセルに。
今日(木曜日)に開催予定のボストンカレッジ対バージニア大の試合は7時半のキックオフを5時半に繰り上げて開催予定。
オハイオ大対バージニア大の試合は開催地をバージニア大の本拠地であるシャーロットビルからテネシー州ナッシュビル市にあるヴァンダービルト大のスタジアムで開催することに変更。ヴァンダービルト大は今週ノートルダム大へ遠征するのでこの「中立地」が選ばれたようですが、バージニア大にとってはヴァンダービルトスタジアムでプレーするのは1975年以来のことになるそうです。
オールドドミニオン大とシャーロット大の試合は土曜日から今日(木曜日)に変更。またコースタルカロライナ大とFCSのキャンベル大の試合は土曜日から昨日の水曜日に変更されました(コースタルカロライナ大58、キャンベル大21)。
カレッジフットボールはアメリカのスポーツエンターテイメントで非常に大きな役割を果たしていますが、やはり人命や人々の生活のほうが遥かに重要ですので、事前に被害を防げるのであれば試合をキャンセルしたり変更したりするのもやむ無し、です。