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エクストラポイント – その他編【2020年度第11週目】

エクストラポイント – その他編【2020年度第11週目】

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ベースボール・マガジン社 (編集)

亡き友へのメッセージ

先週ウィスコンシン大ミシガン大に乗り込み49対11でこれを一蹴。まだ2試合しかこなせていませんが、最新ランキングでは10位につけておりチーム状況は上々です。

そのミシガン大戦でDBスコット・ネルソン(Scott Nelson)は第1Qに相手QBジョー・ミルトン(Joe Milton)のパスを見事インターセプト。このプレーを起点にウィスコンシン大は先制点を獲得します。

サイドラインに戻ってきたスコットはベンチ裏に設置されたテレビカメラを発見するとおもむろに「Hey Smoothie! That was for you baby!」(おいスムージー、今のはお前へのプレゼントだぞ!)と叫んだのです。

この「Smoothie」というのは彼の高校時代の友人ザッカリー・ウィンストン(Zachary Winston)さんのこと。ネルソンは元々ミシガン州デトロイト市出身で市内にある高校にネルソンとウィンストンさんは通っていたのです。

このウィンストンさんですが、実は2019年に列車に自ら飛び込み命を立ちました。このニュースはデトロイト市だけでなくミシガン州全体を悲しみの渦に突き落としましたが、高校の同級生だったネルソンも友人を突然失った辛さを体験した人物でした。

そのウィンストンさんにネルソンは自身の好プレーを捧げるかのごとくカメラの前でシャウトしたわけです。

ミシガン州出身のネルソンとしてはミシガン大でプレーすることには特別の意味があったことでしょうし、ましてや自分がパスインターセプションを記録するなど華々しい夜となりました。しかしそんな中でも亡き友をおもんぱかってのこのカメラ前でのパフォーマンスには胸が熱くなりました。


父と子と

Big Tenカンファレンスで今季予想外の快進撃を続けるのが最新ラキングで9位のインディアナ大。その彼らが先週対戦したのがミシガン州立大でしたが、この試合を24対0で完封勝利。いよいよ今週末オハイオ州立大との決戦を控えます。

そのミシガン州立大戦においてLBトーマス・アレン(Thomas Allen)が大腿関節を負傷。自力で這い上がることは出来ずカートに乗せられてフィールドを去っていきました。

実はこのアレン、チームの監督であるトム・アレン(Tom Allen)監督の実の息子なのです。自分の息子が自らが率いるチームでプレーするのを見るのも特別な感情が生まれることでしょうが、その息子が自分の目の前で大怪我を負ってしまうのを見るのはさぞ辛かったことでしょう。

カートに乗せられてフィールドを去る際、アレン監督は息子に近寄りハグとキス。このときばかりは監督ではなく父親としての顔が思わず出てしまったことでしょう。もちろんそれは何も悪いことではありません。

結局トーマスは昨年のアラバマ大QBトゥア・タガヴァイロア(Tua Tagovailoa、現マイアミドルフィンズ)がシーズン中に負った怪我とほぼ同じものを負い今季は絶望的に。一刻も早い復帰を祈りたいと思います。

ジェリー・ライス氏の息子がTD

今季初年度となるカール・ドレル(Karl Dorrell)が率いるコロラド大はここまで2勝0敗と予想を裏切る好発進。すでに混迷極めるPac-12南地区で無敗を守っています。

そのコロラド大は先週スタンフォード大と対決し35対32と辛くも逃げ切ったのですが、この試合の中でWRブレンデン・ライス(Brenden Rice)が自身大学キャリア初のTDキャッチを決めました。

実はこのブレンデン・ライスですが、ラストネームでピンとくる方もいらっしゃるかもしれません。それもそのはず、彼のお父様はかつてサンフランシスコ49ersでプレーし輝かしい記録と記憶を残したジェリー・ライス(Jerry Rice、ミシシッピバレー州立大出身)なのです。

NFLの歴史の中でも歴代ナンバーワンとも言われるジェリー・ライス氏のご子息も同じくWR。果たしてジュニアはシニアの壁を超えることが出来るでしょうか?

1955年以来の・・・

先週UNLV(ネバダ大ラスベガス校)と対戦したサンノゼ州立大は34対17で手堅く勝利を上げてここまでの戦績を4勝0敗としました。

彼らの開幕後4連勝というのは1955年以来実に65年ぶりの出来事。いかに今年の彼らの快進撃が特別なものなのかがおわかりいただけると思います。

ただ彼らがチーム新記録を塗り替えるのは今年は不可能。というのも1955年の開幕4連勝を超える戦績に1939年度シーズンの13勝0敗というとんでもない記録があるからです。今年はパンデミックの影響で彼らが所属するマウンテンウエストカンファレンス(MWC)のレギュラーシーズンスケジュールは8試合、それにカンファレンスタイトルゲームとポストシーズンのボウルゲームを加えれば最大でも10試合しかプレーする機会が無いため物理的に無理なのですが、コロナ感染が無かったとしてもサンノゼ州立大が無敗シーズンを送ることの出来る確率は限りなくゼロだと言えるでしょう。

ただどちらにしても今季の4勝無敗発進は彼らにとってヒストリックであることは変わりありません。

オフェンスに生きる男

先週サウスカロライナ大と対戦したミシシッピ大は点の取り合いとなったこの試合59対42で制して今季3勝目を上げました。

この試合ではQBマット・コラル(Matt Corral)が大活躍。彼の肩だけで4つのTDを含む513ヤードを稼ぎましたが、この数字はミシシッピ大フットボール部史上最多パスヤードとなりました。

その中でも際立ったのが第4Qのコラルからイライジャ・モアー(Elijah Moore)への91ヤードパス&キャッチ。ディフェンスのミスカベレージによってドフリーになったモアーがコレルからのパスを受け取るとそのまま相手エンドゾーンへまっしぐら。

このプレーをTVカメラは当然追っていたのですが、ここで注目すべき人物が。

画面下のサイドラインに注目していただきたいのですが、コラルがレシーバーを探している中ミッドフィールドでモアーが独走体制に入り掛けます。するとまだコラルがパスを投げていないのにも関わらず、画面左下に見えるレーン・キフィン(Lane Kiffin)監督はTDを予期したように両手を上げて既に喜んでいます。

コラルの放ったロングパスがモアーに向かって飛翔しキャッチされるとモアーは一目散にエンドゾーンを目指してダッシュしますが、キフィン監督もこのモアーを追うように猛ダッシュ。しかもその際彼は手に持っていたクリップボードを中に放り投げます。このクリップボードが飛んだ高さの高いことと言ったら!

そしてモアーがノータッチでエンドゾーンへ飛び込みTDを奪うとキフィン監督は年甲斐もなく(?)体を大きく使って喜びを爆発させます。

オフェンスの鬼才として知られるキフィン監督としては、これほどまでディフェンスを騙して絵に書いたようなTDパスを完成させられたことに大きな喜びを感じていたようです。プレーコーリング並びにサイドラインでの振る舞いはさすがキフィン監督と言いたくなるものばかりでした。

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