カレッジフットボール界において最も有名なライバリーゲームと言って真っ先に思いつくのがオハイオ州立大vsミシガン大やアラバマ大vsアーバン大、ノートルダム大vsサザンカリフォルニア大、オクラホマ大vsテキサス大などを思い浮かべますが、歴史とアメリカという土地柄から言って陸軍士官学校（アーミー）vs海軍士官学校（ネイビー）の伝統の一戦も忘れてはならないと思います。今では両チームともナショナルチャンピオンを争うようなチームではありませんが、国を守る士官学校生として、自らの誇りを賭けてこの試合に臨む両チームの姿はナショナルタイトルを争うカレッジフットボールとは一戦を画す厳かさがあります。
そんな歴史あるライバリーゲームですが、これまで中立地であるフィラデルフィア（ペンシルバニア州）、ボルティモア（メリーランド州）、ワシントンDC、イーストラサフォード（ニュージャージー州）でしか行われてきませんでした。今回その歴史を変えるべく新たなホストサイトとして立候補した「団体」があります。それはなんと米プロ野球のボストンレッドソックスとニューヨークヤンキースです。
現在まで行われてきたフィラデルフィア（NFLフィラデルフィアイーグルスの本拠地、リンカーンファイナンシャルフィールド）での契約は今年が最後となり、新たな開催地としてこの2つのチームが名乗りを上げたと言います。
どちらのチームのスタジアムでもフットボールゲームを開催した経験はあります。ヤンキースはここ数年ポストシーズンの「ピンストライプボウル」をホストしていますし、レッドソックスのフェンウェイパークでも地元チーム（ボストンカレッジやマサチューセッツ大など）の試合を近年開催しています。ということでフットボールの試合を開催すると言う点では最低の条件をパスしていると言えます
ボストン並びにニューヨークはご存知の通りアメリカ東海岸の主要都市であり、スポーツビジネスに長けているため興行としては成功しそうですが、この歴史あるアーミー・ネイビー戦が野球場で行われるという事には多少の違和感を感じてしまいます。
これからアーミー・ネイビー双方の体育局長らがこれまで立候補している地域全てを視察してそれからフィラデルフィアに留まるか、新たなホストを模索するか決定するそうです。
