ワシントン大 (12勝2敗) |
7 | 0 | 0 | 0 | 7 |
アラバマ大 (14勝0敗) |
7 | 10 | 0 | 7 | 24 |
カレッジフットボールプレーオフの準決勝第1試合目となった今年のピーチボウル。アラバマ大とワシントン大とのマッチアップはワシントン大の先制パンチから始まりました。
試合開始後お互いが出だしを見るようなドライブを見せましたが、ワシントン大の2度目の攻撃でQBジェイク・ブラウニング(Jake Browning)とRBマイルズ・ガスキン(Myles Gaskin)がボールを動かしアラバマ大陣内に攻め込むと最後はダンテ・ペティス(Dante Pettis)が16ヤードパスを受けエンドゾーンに飛び込みアラバマ大から先制点を奪います。
アラバマ大が難なく勝利をもぎとると言うのが前評判だったので、このワシントン大の先制パンチはスタジアムに駆けつけた多くのワシントン大ファンをわかせました。しかしスロースターターであるアラバマ大は全く動じず、返しの攻撃で9プレーの後にRBボ・スカーボロー(Bo Scarbrough)の18ヤードランTDが決まりあっさり同点に追いつきます。
結論を言うとワシントン大オフェンスがアラバマ大ディフェンスに何か手を講じれたのはあとにも先にもこの先制点だけで試合の大半はアラバマ大ディフェンスに沈黙させられてしまいました。この第1Qに奪ったTDのあとには第4Qの後半次までワシントン大はアラバマ大陣内に足を踏み入れることすらさせてもらえなかったのです。
アラバマ大ディフェンスは豊富なタレント陣でワシントン大オフェンスを圧倒。全米で今季五本の指に入ると称されたワシントン大攻撃陣をほぼシャットダウン。Pac-12カンファレンスの王者に対して格の違いを見せつけました。
ワシントン大はターンオーバーを滅多に犯さないチームですが、スカーボローのTD直後のドライブでボールをファンブルしアラバマ大に奪われそれを起点にしてFGを決められると、前半終了間際にはブラウニングのパスがDBライアン・アンダーソン(Ryan Anderson)にインターセプトされそのままリターンTDを献上してしまいます。これが完全にアラバマ大に流れを持っていかれる要因になってしまいました。
そして第4Qには再びスカーボローがスコアを決めます。今度はスクリメージから抜け出したスカーボローがディフェンダー二人からのタックルをかわすとそのままスピードに乗って68ヤードのTDラン。これでスコアは24対7となりワシントン大の僅かな希望を打ち壊しました。
ワシントン大のディフェンスはアラバマ大オフェンスに対し予想以上に健闘しましたが、彼らのオフェンスが全く機能せず、踏ん張っていた守備陣もとうとう決壊してしまったわけです。
そんなワシントン大のディフェンス相手にスカーボローはこの日2TDを含む180ランヤードを記録。これはアラバマ大の歴代ボウルゲーム新記録となりました。ちなみにワシントン大のこの日のチームトータルオフェンシブヤードが194ヤードだったことを考えるとどれだけスカーボローが活躍していたかが分かると思います。そしてもちろん彼がこの試合のMVPに輝いたのは言うまでもありません。
そしてアラバマ大ディフェンスはこの試合でたった1つしかTDを奪われなかったわけですが、これで10月22日以来相手から奪われたTDの数は実に2つのみ。そしてこの間アラバマ大はチームとして対戦相手に200得点41失点と圧倒的。さらに昨年のミシガン州立戴との準決勝戦と今年の準決勝戦を合わせると奪われた失点数は7点のみ(昨年アラバマ大はミシガン州立大に完封勝利を収めました)。そんな全米最強の呼び声高いディフェンスを擁するアラバマ大が二連覇を目指して決勝戦に進出です。