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Down Goes No.2!【2021年度第7週目レビュー】

Down Goes No.2!【2021年度第7週目レビュー】

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ベースボール・マガジン社 (編集)

Down Goes No.2!

パデュー大24、アイオワ大7

第6週目にペンシルバニア州立大を激戦の末に下し全米2位にまで躍り出たアイオワ大。しかしそんな喜びもつかの間、彼らはランク外のパデュー大にホームでまさかの敗戦を食らってしまいました。

ペンシルバニア州立大戦では確かに試合に勝ったとはいえ、一時は17対3とリードされる展開で必ずしも試合の流れを牛耳っていた訳ではありませんでした。試合の転機は相手QBショーン・クリフォード(Sean Clifford)が怪我で退場してしまったこと。もし彼の怪我がなかったらアイオワ大が実力でどの程度やれていたのかには疑問符がついていたことも確か。

そんな折に迎えた今回のパデュー大戦。ランク外チームとはいえそれなりに得点力のあるチームとされていましたが、それでもまさか全米2位のアイオワ大が倒れるなんてことは誰も思っていなかったはず。しかしパデュー大QBエイダン・オコネル(Aidan O’Connell)とWRデヴィッド・ベル(David Bell)がアイオワ大のDB陣を丸裸にしたことで強固だと言われていたディフェンス陣にも穴があることがバレてしまったのです。

オコネルは今シーズン自己最高となる375ヤードのパスに2TD。またベルは驚異の240ヤードのレシーブを記録。過去には2019年に197ヤード、2020年に121ヤードとアイオワ大戦に滅法強いベルにディフェンスのバックフィールドは大いに崩されてしまいました。

もともとアイオワ大はディフェンス陣が取り柄のチームであり、それは各スタッツにおいても全米トップクラスにランクされていることからも明らかでした。それをランク外のパデュー大に攻略されてしまったことはもちろんショッキングなことです。

しかしそれと同じくらい彼らのオフェンス力の無さにはがっかりさせられたのも事実。もともと試合の流れを1人で変えられるようなスター選手がいるわけでもなく、相手のミスを突いてくるのが得意な堅実なチームであり、逆に言えば相手がミスをしないチームであった場合に攻めあぐんだり守り切ることが出来ないという事実が露呈されてしまったのです。

パデュー大のこの日のトータルオフェンスヤードはたったの271ヤード。前出のベルが一人で240ヤードを稼いだわけですからこの試合でアイオワ大のオフェンスが全く機能していなかったことがおわかりいただけると思います。

ペンシルバニア州立大に勝ったことでアイオワ大は残りのスケジュールを全勝で終えてBig Tenカンファレンス優勝決定戦に余裕で乗り込むと思われていましたが、所属する西地区ではまだ優勝するチャンスはありますが、悲願であったカレッジフットボールプレーオフ(CFP)出場はこの敗戦で大きく遠のいてしまうことになるでしょう。


ジョージア大に隙き無し

ジョージア大30、ケンタッキー大13

先々週アラバマ大が負けたことで1位に躍り出たジョージア大。彼らは先週末11位のケンタッキー大をホームに迎えましたが、これを30対13で軽くいなし余裕の7連勝目で無敗を守りました。

今季快進撃の要因でもある最強と名高いディフェンス陣はこの日も健在。ケンタッキー大オフェンスをトータル244ヤードに抑える荒業をやってのけました。

またジョージア大といえばフィジカルなランオフェンスでも知られていますが、この日まで無敗で突っ走ってきたケンタッキー大のディフェンス相手にRB陣は166ヤードを足で稼ぐ活躍。そしてパスオフェンスでも怪我で欠場が続く先発QB J.T.ダニエルズ(J.T. Daniels)に代わって出場を続けるステソン・ベネット(Stetson Bennett)がパスで3TDを記録。攻守に渡りまさに完璧な試合展開を見せました。

2位のアイオワ大が敗れたことで首位のジョージア大の強さがさらに浮き彫りとなった今回の試合結果。果たして彼らを倒すことが出来るチームが出てくるのでしょうか?

新生オクラホマ大

オクラホマ大52、テキサスクリスチャン大31

先週のテキサス大戦にて先発QBスペンサー・ラトラー(Spencer Rattler)に代わって途中出場して逆転劇をお膳立てした1年生QBケイレブ・ウィリアムス(Calab Williams)。開幕時にはハイズマントロフィー候補とまで謳われていたラトラーと期待のルーキーであるウィリアムス、どちらがこのテキサスクリスチャン大戦で先発出場するか注目が集まっていましたが、リンカーン・ライリー(Lincoln Riley)監督からその指名を受けたのはウィリアムスでした。

そのウィリアムスはパスで4TD、ランで1TDと合計5TDに絡む大活躍。先発デビューを52対31の勝利で華々しく飾りました。オクラホマ大フットボール史上1990年以来となる1年生(トゥルーフレッシュマン)での先発を任されたウィリアムスはライリー監督およびオクラホマ大ファンらを大いに満足させたのです。

ウィリアムスはまだまだ荒削りさが見えるプレーが多くありましたが、それでもパス能力、スクランブルできる機動力および運動神経は抜群。さすが5つ星リクルートだけある才能を持つ逸材であることを見せつけました。これまでラトラー指揮下でいまいちノリが悪かったオクラホマ大オフェンスにとって起爆剤となったのは確かです。

それに呼応するようにRB陣もケネディ・ブルックス(Kennedy Brooks)を中心に合計230ヤードを稼ぐ活躍。オフェンスは全く別人のようにダイナミックさを取り戻したようでした。

ただテキサスクリスチャン大に31点も与えてしまったディフェンス陣には多少の不安を感じます。特にパスで相手に346ヤードも許してしまったことはいただけません。しかしながらウィリアムスという新たな武器を手にしたオクラホマ大がここに来て大きく生まれ変わったことは事実です。

バウンスバック

アラバマ大49、ミシシッピ州立大9

先々週テキサスA&M大にまさかの敗戦を喫し開幕から守ってきた首位の座から陥落してしまったアラバマ大。ジョージア大との二強体制を保ってきましたが、この敗戦で明らかに彼らがジョージア大と同じ土俵に立つ存在ではないことが明らかになってしまいました。しかしそんな批評をひっくり返すかのようにこのミシシッピ州立大戦ではオフェンス並びにディフェンスが手綱を締めなおして49対9と快勝。見事に敗戦の尾を引くことなく勝利を収めました。

ハイズマントロフィーレースで首位を行くと言われているQBブライス・ヤング(Bryce Young)はこの日348ヤードに4つのTDパス。特にヤングの3rdダウンでのパス成功率はほぼ完璧で自身のドライブを効果的に演出。

しかしこの日光ったのはディフェンス陣。昨年の全米優勝チームと比べるとディフェンス力が劣化していると言われて久しく、そのことがテキサスA&M大戦の敗戦に繋がったと言われていましたが、その批評を糧にしたかと思わせてくれるほどこの日のディフェンスは冴えていました。

フロントセブンは相手ランアタックを完全に制御し許したランヤードはなんとトータルでマイナス1ヤード。また相手QBウィル・ロジャース(Will Rogers)から3つものパスINTを引き出して結果的に許したTDはゼロ。テキサスA&M大戦の敗戦の鬱憤を晴らすかのようなパフォーマンスを見せました。

またも逆転負け

オクラホマ州立大32テキサス大24

全米12位のオクラホマ州立大と25位のテキサス大Big 12カンファレンス所属チーム同士の対決となったこの試合、ホームのテキサス大がリードする展開もオクラホマ州立大がそれをひっくり返して逆転勝ち。開幕後6連勝目でカンファレンス戦をものにする貴重な白星を手に入れました。

前試合のベイラー大戦ではオクラホマ州立大QBスペンサー・サンダース(Spencer Sanders)は3つのINTパスを犯してチームを危機に陥れましたが、それを救ったのはディフェンス陣の活躍。そしてこのテキサス大戦でもサンダースの不調は続いてしまったのですが、やはりその彼の不調を補ってくれたのがディフェンス陣でした。

テキサス大が17対3とリードした時点で迎えた第2Q終盤、レッドゾーンに突入しさらに点差を広げるかと思われましたが、テキサス大QBケーシー・トンプソン(Casey Thompson)のパスをオクラホマ州立大DBジェイソン・テイラー(Jason Taylor)がインターセプトしそのまま逆エンドゾーンへ疾走する「ピックシックス」。このプレーで試合の流れがオクラホマ州立大へと向かっていきました。

不調続きのサンダースも後半はここぞという場面でプレーを決めドライブの継続に貢献。しかしながらこのまま彼がピリッとしないパフォーマンスを続けるようではいかにチームが全勝中であったとしても後半戦でいつかボロが出てしまう気がしてなりません。

テキサス大は今季光る試合とそうでない試合の波が大きく、前述の通りオクラホマ大戦に続きこの試合でもリードを守り切ることが出来ませんでした。ただ敗戦の中でも光っていたのがRBビジャン・ロビンソン(Bijan Robinson)の活躍。この日は173ヤードを足で稼ぎ3つのTDを獲得。チームがもう少し勝ち続けていれば彼がハイズマントロフィーレースで上位に食い込めるのではないかと思わせてくれる逸材。間違いなく今季トップクラスのRBの一人です。

いい試合が台無しに

ミシシッピ大31、テネシー大26

全米13位のミシシッピ大テネシー大に乗り込んで行われたこの試合。ミシシッピ大のレーン・キフィン(Lane Kiffin)監督はかつて2009年に1シーズンだけテネシー大で監督を務めた過去がありましたが、その際たった1年でサザンカリフォルニア大の監督に就任するためにテネシー大を去ったという事実がテネシー大ファンに未だに大きな遺恨を残しており、今回の「凱旋」はそんなテネシー大ファンにとっては大事だったのですが・・・。

試合の方はというとミシシッピ大が前半24対12でリードするも後半テネシー大が徐々に追い上げ第4Q開始早々にQBヘンドン・フッカー(Hendon Hooker)のランTDが決まって31対26とTDで逆転というところまで追い上げます。

しかしそこから両チームとも点を取れず迎えた最終局面、テネシー大は逆転勝利へ向けて決死のドライブを仕掛けます。そして残り時間54秒という場面、4thダウン&24ヤードというあとのない場面でフッカーはWRジェイコブ・ワレン(Jacob Warren)にパスを渡すもあと1ヤード足らずコンバートならず。

この判定に不満をいだいたテネシー大の学生たちはフィールド上にありとあらゆるゴミを投下。キフィン監督には後もう少しで直撃したかもしれないゴルフボールすら投げ込まれるという見るに耐えないシーンが勃発。

危険を察したキフィン監督は選手をサイドラインから遠ざけ試合が20分間も中断。学生セクションは警備員らによって退去させられサイドラインにはおびただしい数のペットボトルやビールの空き缶などが散乱するというひどい有様。

20分後に試合は再開。3つのタイムアウトを残していたテネシー大はミシシッピ大にファーストダウンを与えること無く残り27秒で再び攻撃権を奪い返します。劇的な逆転勝利のチャンスを残したテネシー大でしたが、スクランブルから14ヤードを奪い敵陣内33ヤードまで侵入したQBフッカーが怪我でダウン。この重要な場面で先発QBを失ったテネシー大はもともと開幕時に先発QBだった、ミシガン大からの転校生ジョー・ミルトン(Joe Milton)にその運命を託します。

しかし最後は残り3秒というところでエンドゾーンまでパスを放るべき場面でミルトンが首を傾げたくなるようなスクランブル。エンドゾーンから程遠いところでアウトオブバウンドとなり万事休す。試合休止を挟むゴタゴタした試合はミシシッピ大に軍配が上がりました。

テネシー大のファンは過去にも悪態をひけらかしてきた事実があり、いかに審判団のジャッジに不満があったとはいえ今回のような行動は絶対に受け入れられるものではありません。一部の酒に酔った学生たちのせいでテネシー大ファン全体に態度が悪いというレッテルを貼られてしまうのは残念ではありますが。

LSU、ホームでフロリダ大から金星

ルイジアナ州立大49、フロリダ大42

全米20位のフロリダ大をホームに迎えたルイジアナ州立大。彼らは2年前に全米制覇を成し遂げましたが、それ以来チームは下降の一途をたどるばかり。エド・オルジェロン(Ed Orgeron)監督の去就問題にまで至る昨今、是が非でもこのフロリダ大戦は勝利を収めておきたいところでした。

そんな中この日大活躍したのはルイジアナ州立大RBタイリオン・デーヴィス・プライス(Tyrion Davis-Price)。彼はこの日ルイジアナ州立大のチーム新記録となる1試合287ヤードに3TDというとんでもない数字を残してチームを牽引。パスゲームが不振にあえぐ中で一人気を吐きました。

試合の方はお互いが点を取り合う展開となり今季としては珍しくルイジアナ州立大が善戦。結果的に試合終了まで残り3分半でQBマックス・ジョンソン(Max Johnson)からジェイレイ・ジェンキンス(Jaray Jenkins)への1ヤードTDパスが決まって土壇場で勝ち越し点を上げたルイジアナ州立大が全米20位チームから金星を奪ったのです。

Elsewhere…

シンシナティ56、セントラルフロリダ大21

全米3位のシンシナティ大は同じアメリカンアスレティックカンファレンス(AAC)所属のセントラルフロリダ大と対戦。この試合ではRBジェローム・フォード(Jerome Ford)が自己新となる189ヤードのランを記録しチームの6連勝目に貢献。またホームゲームでの連勝記録も24に伸び、アイオワ大が敗れたためにいよいよシンシナティ大が2位に躍り出ることになりそうです。また先週テンプル大から52点を奪いこの試合でも56点を奪いましたが、彼らが2試合連続で50点以上を獲得したのはチーム史上初のことだそうです。

ミシガン州立大20、インディアナ大15

全米10位のミシガン州立大インディアナ大と対戦。インディアナ大はエースQBマイケル・ペニックス(Michael Penix)を怪我で失う手負いの布陣。にもかかわらずミシガン州立大は相手を突き放すことが出来ませんでしたが、相手の3つのターンオーバーに救われてなんとか勝利。これで開幕以来破竹の7連勝目を飾りました。

アーバン大38、アーカンソー大23

全米17位のアーカンソー大はホームにアーバン大を迎えるも返り討ちにあい3敗目に。一時は全米8位にまで上昇するシーズン序盤のシンデレラチームとして馳せましたがこれで3連敗目。一方アーバン大はここまで2敗を喫するもこの試合ではアウェーゲームにすこぶる弱いQBボ・ニックス(Bo Nix)が善戦。SEC(サウスイースタンカンファレンス)西地区同士の対決で勝利し地区優勝の可能性を残しました。

テキサスA&M大35、ミズーリ大14

先週首位のアラバマ大を倒す大金星を挙げたテキサスA&M大。その余韻に浸りすぎて次戦であるミズーリ大でコケないか心配されましたが、この日はRBアイゼア・スピラー(Isaiah Spiller)が168ヤード(1TD)を記録する激走を見せ、またディフェンス陣も相手から2つのパスINTを引き出してミズーリ大を一蹴。貴重なリーグ戦白星を獲得しました。

ユタ大35、アリゾナ州立大21

不調が続くPac-12カンファレンスにおいて期待度が日に日に高まっていたのがアリゾナ州立大。この日のユタ大戦まで5勝1敗で波に乗る彼らはPac-12南地区で首位を走りそのまま地区優勝へまっしぐらかと思われましたが、堅実なユタ大にまさかの敗戦。アリゾナ州立大にとってせっかくの上昇気流が水の泡に。一方ユタ大はトータルで4勝2敗もカンファレンス戦績は3勝0敗とここに来て南地区の首位に立つことになりました。

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