先刻の記事でNCAA(全米大学体育協会)がものすごい稼いでいるということを紹介しましたが、一方で各カレッジフットボールチームの現場では観客動員数が全体的に減少したと言われています。そんな中Big Tenカンファレンスは観客動員数が昨年増加した稀なカンファレンスですが、その中でもパデュー大はチームのホームゲームに訪れるファンの数が増えたばかりではなく、意外なところから収入を増やすことができたということです。
それはアルコール飲料の売り上げでした。
ある報道によると昨年度のパデュー大はチーム新記録となる約57万ドル(約5700万円)の収入があったそうですが、そのうちの約39万ドル(約4000万円)がフットボールの試合日に販売されたビールやワインの売り上げによるものだったらしいのです。
パデュー大にとってスタジアムでアルコール飲料を販売するのは昨年が初めてのことでしたが、その効果は抜群だったというわけです。パデュー大の体育局長であるマイク・ボビンスキ氏もこの思わぬ稼ぎ高を大歓迎しており、今後は観客がよりアルコール飲料を楽しめるように売り子の数を増やすなどの改良案をすでに提示しているとのこと。
カレッジフットボールのスタジアム、特にキャンパスに自身のスタジアムをもつチームはこれまでアルコールを販売することには消極的でした。しかしここ1、2年の間にスタジアムでビールやワインなどを解禁するチームが徐々に増えており、Big Tenだけで見ればすでに10チームが試合当日のスタジアムでアルコールを販売し出しています。他のリポートによるとミシガン大はアルコール飲料の売り上げが約90万ドル、インディアナ大は約100万ドル(約1億円)にまでのぼっているとされ、大学の試合中にアルコールを摂取することの道義的可否はあったとしても、これを実践している大学の懐は確実に温まっていることが明らかになりました。
このBig Tenのケースを知った大学が今後次々とスタジアムでアルコールを解禁していくことは簡単に想像ができますよね。