アメリカの有力紙・USAトゥデーの報道によると、2017年度のNCAA(全米大学体育協会)の歳入が史上初めて10億ドル(約1060億円)の大台に乗ったそうです。
これはフットボールだけでなくすべての大学スポーツによる歳入ということですが、大学スポーツというアマチュア団体にここまで巨額のお金が流れているという事実は日本では考えれませんよね。
過去2年間にも10億ドルの壁に迫ってはいましたがそれを超えたのは2017年度が初(約11億ドル)。2016年度と比べるとテレビの放映権とマーケティングからの収入、そしてチャンピオンシップゲームでの稼高(チケット売上など)が大幅に増えたことが今回の歳入の記録更新につながったものと見られます。
実際には9億5600万ドルの歳出があったため純利益は1億500万ドルほどだったそうですが、それでも日本円にして約110億円という計算になりますから桁外れであることに変わりはありません。
ちなみにこれでNCAAの総資産は約4億ドル(約400億円)となったそうですが、非営利団体であるNCAAがこれだけの資産を持っているならば、昨今議論されている、「選手たちにも報酬金を支払うべきではないか」というクレームがあるのも頷ける話です。特に最近では男子バスケットボール界でリクルートに賄賂を送っていた強豪チームの存在が明らかになったばかり。だったらだったら最初から選手がお金をもらえることが前提であればある程度この悪しき習慣にも歯止めかかるのではないかという話もあるくらいです。
なんにせよアメリカのカレッジスポーツが一大商業化し、良くも悪くも巨大化したことの良い表れといえるでしょう。