オフェンス
9連勝で2016年度を終えたUSCですが、その原動力となったのは当時1年生だったQBサム・ダーノルド(Sam Darnold)。開幕時の先発QBだったマックス・ブラウン(Max Browne)からその座を奪うと絶対的なスターターに成長。今ではすでに2017年度のハイズマントロフィー候補にも挙げられるようになりました。昨年の記録は3086パスヤード、31TD、9INTと1年生らしからぬ活躍。クレイ・ヘルトン(Clay Helton)監督もダーノルドの台頭がチームの結果に繋がったことを認めています。 またRBロナルド・ジョーンズ・II(Ronald Jones II)は過去2年間トータルで2069ランヤードに20TDを稼いでいますし、ローズボウルで3TDを含む164レシーブヤードを記録したWRデオンテイ・バーネット(Deontay Burnett)も健在。彼に加えフロリダ大からの転校生TEダニエル・イマトべべ(Daniel Imatorbhebhe)も重要なレシーブ陣の一員として成長。ダーノルドのサポート陣も充実しています。 オフェンシブラインからは5人中3人がチームを去りましたが、それを差し引いてもUSCのオフェンス力は全米トップクラスと言えそうです。ディフェンス
昨年のチームはことダーノルド率いるオフェンスが注目ばかりされ、ディフェンスにスポットが当たることはあまりありませんでした。しかも最終戦のローズボウルでは勝ちはしたものの、相手攻撃陣に大量得点を許すなどしてしまいました。しかしそれでもサザンカリフォルニア大の守備陣は全米で36番目(失点数、平均約27点)。決して悪いユニットというわけではありませんがそれでもパスラッシュに関していえば、もっともっと出来たのではないかと感じずに入られません。 昨年からのメンバーでチームの最多タックル数を誇るのはLBポーター・ガスティン(Porter Gustin)。さらに彼にウケナ・ヌウォス(Uchenna Nwosu)、キャメロン・スミス(Cameron Smith)が加われば鬼に金棒です。 DL陣には多少の脆弱性を感じます。インサイドではマーロン・トゥイプロトゥ(Marlon Tuipulotu)などの若手選手の台頭に期待がかかります。 そして先にも触れたパスラッシュの要となるアウトサイドではラシーム・グリーン(Rasheem Green)のさらなる飛躍が必須事項です。 セカンダリー陣からはスターDBアドレー・ジャクソン(Adoree’ Jackson)が抜けはしましたが、LBキャメロン・スミス(Cameron Smith)、DLラシーム・グリーン(Rasheem Green)、DBアイマン・マーシャル(Iman Marshall)と駒は揃っています。見どころ
チームがカレッジフットボールプレーオフ(CFP)に進出するためにはスケジュールも重要な鍵を握っていると思いますが、USCの今季のスケジュールは彼らに味方をしています。同じロサンゼルス内にあるライバル・UCLAはジム・モーラ(Jim Mora)監督下でのカンファレンス戦績は25勝20敗とぼちぼち。アリゾナ大、アリゾナ州立大はここ最近下火ですし、ユタ大並びに昨年快進撃を見せたコロラド大は多くの選手が抜けるため戦力低下は否めません。Pac-12南地区を制したUSCが北地区チャンプ(ワシントン大、スタンフォード大など)に勝利してプレーオフに選ばれるシナリオが今から目に浮かびそうです。 おそらく一番の課題は昨年生まれた新たなチームへの期待というプレッシャーにヘルトン監督らチームが応えられるか、ということでしょう。昨年は9連勝して当時一番乗っているチームではありましたが、それでもプレーオフに進出できなかったのは開幕後1勝3敗という超スロースタートだったからです。最初から全速力で突っ走ればシーズンが過ぎるにつれて彼らがプレーオフ進出はもとより全米タイトルをも狙えるチームになっているに違いありません。
前カーディナルズ監督のキングスバリー、USCへ【オフシーズン便り#14】
かつてテキサス工科大でQBおよびHCを務め、昨年までNFLのアリゾナカーディナルズで監督となるもシーズン後に解雇されてしまったクリフ・キングスバリー氏。彼の去就に注目が集まっていましたが、今オフにUSCにオフェンシブアナリストとして加入しました。
サザンカリフォルニア大QBウィリアムスがハイズマントロフィー獲得
年間最優秀選手賞=MVPというアワードはどのスポーツにもあります。カレッジフットボールにも似たようなアワードがいくつも有るのですが、その中でも個人賞として最高峰のアワードがハイズマントロフィーです。今年度その栄えある賞を手にしたのは・・・
Pac-12のUSCとUCLAがBig Tenへ
長いカレッジフットボールの歴史の中でも超弩級な、カレッジフットボール界の勢力図をひっくり返すぐらいの驚きのニュースが飛び込んできました。Pac-12のUSCとUCLAが2024年からBig Tenカンファレンスに移籍することが正式に決まったのです。
Life Goes On…
2021年度まで5年間オクラホマ大を率いて55勝10敗に4つのリーグタイトルを獲得したリンカーン・ライリー監督は昨年突如としてサザンカリフォルニア大に鞍替えしました。全米を驚かせカレッジフットボール界の勢力図を覆すとも言えるこの移籍劇。その理由とは何だったのでしょうか?
Coaching Carousel【リンカーン・ライリーの場合】
先週末はミシガン大vsオハイオ州立大、アラバマ大vsアーバン大、オクラホマ州立大vsオクラホマ大など素晴らしい試合の連続でカレッジフットボールの素晴らしさを体験させてもらいました。が、それから1日も立たないうちに世間は監督たちの去就に翻弄されることになります。一体何が起こったのか?
これまでのニュースまとめ【第5週目】
第5週目のニュースまとめ。ジョージア州立大がランスフォード監督を解雇した話とか、ノートルダム大の来年のシャムロックシリーズの話とか、ターゲッティングルールが改正されるかもしれない話とか、LSUのスティングリーが今週末も欠場する話とか。
これまでのニュースまとめ【第4週目】
第3週目のニュースまとめ。USCがヘルトン監督を解雇した話や、オハイオ州立大のSプロクターならびにテキサスA&M大QBキングが怪我のため戦線離脱することになった話とか、テキサス大に勝利したアーカンソー大に科せられた罰金の話とか、3週間ぶりに地元に戻ってくるトゥレーン大の話とか。
これまでのニュースまとめ【第3週目】
第3週目のニュースまとめ。USCがヘルトン監督を解雇した話や、オハイオ州立大のSプロクターならびにテキサスA&M大QBキングが怪我のため戦線離脱することになった話とか、テキサス大に勝利したアーカンソー大に科せられた罰金の話とか、3週間ぶりに地元に戻ってくるトゥレーン大の話とか。
カニングハム氏の功績
元USCのRBで卒業後はペイトリオッツで活躍しカレッジフットボール殿堂入りも果たしたサム・カニングハム氏が9月7日に他界。実はカニングハム氏はカレッジフットボール、ひいては米国の黒人地位確立にも影響を及ぼした人物だったのです。
ジョージア大QBダニエルズがNCAAから特例許可
カレッジフットボール界でチームを鞍替えするのは日常茶飯事ですが、転校先で即試合出場が可能となるにはNCAAから特例をもらうか大学院生トランスファーとして転校するかの2通りしかありません。今回USCからジョージアに転校したJ.T.ダニエルズはその特例を取り付けたのですが・・・。
2017年度スケジュール
9月2日 | ウエスタンミシガン大 |
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9月9日 | スタンフォード大 |
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9月16日 | テキサス大 |
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9月23日 | カリフォルニア大 |
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9月29日 ワシントン州立 | ||
10月7日 | オレゴン州立大 |
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10月14日 | ユタ大 |
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10月21日 | ノートルダム大 |
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10月28日 | アリゾナ州立大 |
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11月4日 | アリゾナ大 |
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11月11日 | コロラド大 |
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11月18日 | UCLA |
*太字はホームゲーム
チーム情報
所在地
カリフォルニア州ロサンゼルス
所属カンファレンス
Pac-12(南地区)
ホームスタジアム
LAメモリアルコロシアム
通算戦績
823勝336敗54分け
通算ボウルゲーム戦績
34勝17敗
ヘッドコーチ
クレイ・ヘルトン
16勝7敗(2年目)
【通算:16勝7敗】
前回全米優勝年度
2004年度
前回Pac-12優勝年度
2008年度
前回ボウルゲーム出場年度
2016年度(ローズボウル)