4位:レス・マイルズ(Les Miles)- ルイジアナ州立大
昨シーズンのルイジアナ州立大(LSU)は快進撃を続けるもアラバマ大との大一番に敗れそこから3連敗すると一気にヘッドコーチ、レス・マイルズ氏の解雇が濃厚だという噂が立ちました。しかしテキサスA&M大から勝利をもぎ取ると事態は一変。大学側はマイルズ監督続投の決定を下し、マイルズ監督は来年12年目のシーズンをLSUヘッドコーチとして迎えられる事となったのです。
昨年度までの11年間でマイルズ監督がLSUで記録した戦績は112勝32敗。所属するSECでの戦績は61勝27敗としています。単純計算でこの11年間でSEC以外のチームには5敗しかしていないことになります。またマイルズ監督はチームを2度ナショナルチャンピオンシップゲームへ導き、そのうち1度(2007年)全米制覇の栄冠を手にすることが出来ました。ポストシーズンのボウルゲーム全体で見ると彼が就任してから11年連続でなにかしらのボウルゲームに出場を果たしています。そしてシーズンのファイナルランキングでトップ10に入る事がこれまで5度もありました。マイルズ監督は変わり者として知られていますが、それよりもまず現在のカレッジフットボール界において最もコンスタントにチームを強豪と呼ばれるレベルに押しあげることで有名です。
またリクルーティングにおいてもマイルズ監督は他の追随を許しません。LSUのリクルーティングクラスは毎年トップ10を維持。さらに選手の育成の面ではこれまで64人もの選手をNFLへ送り込んできたことを考えれば多くを語らずとも彼の手腕が本物である事は明らかです。
確かにLSUは2007年以来全米制覇の栄冠から遠ざかっており、周囲の期待のハードルがどのチームよりも高いのは確かです。だからといって全米レベルで見れば未だトップレベルのコーチであるマイルズ監督をあわよくば解雇してしまおうと思っていたLSUの目論みは理解しがたいものでした。ただ、2016年にまたコケればいよいよマイルズ監督の首も危うくなるかもしれません。しかし仮にLSUと道を違える日が来たとしてもまた他のチームたちから触手が伸びるはずです。彼が引退でもしない限り彼の優れたコーチ力を振るう場所はどこにでもありそうです。
【注:マイルズ監督は2016年度シーズン途中に成績不振で解雇されました】