唐突ではありますが、これから数日に渡り各年代ごとのトップ10を勝率ごとにランク付けしたいと思います。
カレッジフットボール創成期から現在に至るまで約130年。その初期の上位チームの顔ぶれは今のものとは全く異なり、ひょっとしたら想像すら出来ないチームがランクインしていることと思います。カレッジフットボールの歴史を紐解くと言う意味でも興味深いランキングになると思います。
1890年代
イェール大とプリンストン大の試合の様子
順位 | チーム | 勝率(勝敗数) |
1 | イェール大 | 89.8%(106勝7敗5分け) |
2 | プリンストン大 | 89.2% (108勝9敗4分け) |
3 | ペンシルバニア大 | 88%(124勝14敗2分け) |
4 | ハーバード大 | 87%(103勝12敗3分け) |
5 | ミシガン大 | 79%(64勝14敗2分け) |
6 | ウィスコンシン大 | 76%(52勝14敗2分け) |
7 | ミネソタ大 | 68%(43勝18敗2分け) |
8 | コーネル大 | 62%(64勝33敗5分け) |
9 | ブラウン大 | 55%(55勝41敗4分け) |
10 | ダートマスカレッジ | 50%(43勝39敗3敗) |
カレッジフットボール創成期である1890年代に現在で言うFBSレベルでプレーしていたチームは全体でたったの30チームほどしかありませんでした。上のランキングでも分かるようにこの時期のカレッジフットボール界は実質上位4チームで牛耳られていました。そしてこの4チーム(イェール大、プリンストン大、ペンシルバニア大、ハーバード大)は現在ではFBSチームですらありません。勝利数だけみればこの4チームが突出しています。このチーム以外の5位以下のチームは勝率で8割を切っています。仮にこれが2015年であったならば、8割を切るようなチームは全米トップ25にはギリギリ入れるかどうかと言った数字です。それくらいこの4チームが当時のカレッジフットボール界で力を誇示していたと言う証拠です。
もっと下まで見てみるとコーネル大、ブラウン大、ダートマスカレッジは先の4チームと合わせ現在のアイビーリーグ(Ivy League)のメンバー。アイビーリーグ自体は正式には1950年代まで設立されないのですが、ご存知の通りアイビーリーグは学問の世界でもトップレベルであり、また大学自体の設立も250年以上前というくらい古い歴史を持つ名門中の名門ばかり。そういった大学に入ることが出来た、裕福で賢い男子生徒が汗を流したスポーツだったのでしょう。
またその他のチーム、ミシガン大、ウィスコンシン大、ミネソタ大は現在のBig Tenカンファレンス所属チーム。アイビーリーグは米北東部、そして上の3チームはミシガン湖周辺に位置していると言うことで、この当時はアメリカンフットボールは北、ないし北東部で主に行われていた比較的ローカルなスポーツでした。しかし今後このスポーツが中東部に広がりそして南部にも拡散していくのです。