アート・ブライルス氏解雇で揺れるベイラー大ですが、早くも新監督が就任するというニュースが飛び込んできました。
一部ではディフェンシブコーディネーターのフィル・ベネット氏が昇格すると目されていましたが、今回白羽の矢が立ったのは元ウェイクフォレスト大ヘッドコーチのジム・グローブ(Jim Grobe)氏です。
かつてウェイクフォレスト大を率いたグローブ氏がベイラー大の臨時監督に就任
ディフェンス出身のグローブ監督は弱小と言われたウェイクフォレスト大を3年連続ボウルゲームに出場させるなど腕は確か。しかも彼のことを悪く言うようなものは皆無というぐらいカレッジフットボール界では「グッドガイ」と評されるような人物。ベイラー大を臨時監督として率いるにはもってこいの人材なわけです。
その他のコーチ陣はすべてブライルス陣営から引き継がれるということです。グローブ氏にとってみればこのようなスキャンダルに揺れるチームに飛び込むのは自殺行為のようなものですが、大学側がグローブ氏に求めるものはとにかくフットボール部を失墜させないこと。そしてこれ以上フィールド外での問題が発生しないようにすることです。そしてこのような条件をクリアできるのはグローブ氏以外ほかにありません。
フットボール部のパフォーマンスという意味ではグローブ氏は全米でもトップクラスのチームを受け継ぐことになります。特にオフェンスは破壊力抜群でこのシステムを周到しつつ、グローブ氏の本業でもあるディフェンス面で進化を遂げることができればチームが急落するようなことは避けられると予想されます。
さらに言えばグローブ氏には失うものは何もありません。このような渦中に飛び込むグローブ氏に誰もナショナルチャンピオンとなることを期待はしないわけですから。大学は2016年度シーズンが終了後に正式なヘッドコーチを任命するとしています。それがグローブ氏になる可能性もあるわけです。
2006年にウェイクフォレスト大をACCチャンピオンに導きオレンジボウルにまで出場させ、その年のベストコーチにえらばれたグローブ氏。ベイラー大で新たな金字塔を打ち立てることができるでしょうか。