日本のスポーツでは一般的に大会などで優勝すると個人にはメダルなどが贈呈されますよね。しかしアメリカでは大抵の場合その業績を称えるためリング(指輪)が送られるのが普通です。カレッジフットボールではカンファレンスの王者になったり、ボウルゲームで勝利すると選手やスタッフには一人一人ドデカいリングが作られます(作るのはチーム自身ですが)。
フロリダ州立大もそれに漏れずリングを作りそれが最近完成されて配られたそうですが、フロリダ州立大はACCの優勝チームでもないし、ボウルゲームでも出場したピーチボウルではヒューストン大に敗れています。じゃあ一体何を祝うリングだったと思いますか?
それは「フロリダ州でナンバーワン」というリングだそうです。
そんなタイトルは公式に存在しませんが、フロリダ州立大は昨シーズン同州内にいるフロリダ大、マイアミ大、サウスフロリダ大を全てなぎ倒したため、フロリダ州を制し、「自称」フロリダ州王者となった、と言う事らしいです。
なんとなくリングを作る為のこじ付けのような気はしますが、そもそもフロリダ州立大はこんな風に無理矢理リングを作らなくてもこれまで十分成功を収めており、ましてや2013年にはナショナルチャンピオンとしてそれは豪華なリングを手にしている訳で、この「謎のリング」を作製しなければならない理由が良くわかりませんが・・・。
ヘッドコーチのジンボ・フィッシャー(Jimbo Fisher)監督は確かにこれまでフロリダ州で最強である事の重要さを述べてきてはいます。実際チームはマイアミ大には6連勝中、フロリダ大には過去6戦中5勝とフィッシャー監督の言葉をまさに体現しています。
このリングの片側にはピーチボウルのロゴとこの時のスコア、38対24の数字が刻まれているそうです。しかしこれは前述の通り敗戦スコアです。なんとなく「この敗戦を忘れるな」というメッセージも含まれているような気もしなくもありません。
ちなみにこのリングですが、一つ234ドル(約2万3500円)するそうで、作られた総数は265個。つまり総額約6万2000ドル(約623万円)をこのリングにつぎ込んだことになります。なかなかの金額ですが、NCAAの規定でリングの単価は最高で400ドルということになっていることを考えると、さすがに多少控えめのリングを作った事が伺えます。いくらなんでもフロリダ州を制したからと言って、ナショナルチャンピオン級のリングはやり過ぎですものね。