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September to Remember【2024年度第5週目レビュー】

September to Remember【2024年度第5週目レビュー】

9月最後の週末となった第5週目ですが、ジョージア大vsアラバマ大と試合を筆頭に、各地で様々な良ゲームが盛り沢山。今回はその中から特にご紹介したい試合を数試合ピックアップして簡単に振り返っていきます。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

#4 アラバマ大 41、#2 ジョージ大 34

まだ暦は9月なのに、SEC(サウスイースタンカンファレンス)タイトルゲームないしナショナルタイトルゲーム級のマッチアップが実現した、全米2位のジョージア大と全米4位のアラバマ大の試合はその予想をある意味覆す内容とはなりましたが、今季のここまでのベストゲームといっても過言ではない素晴らしい試合となりました。

前半はとにかくアラバマ大一色。両チームとも試合のないバイウィーク明けとなりましたが、ジョージア大のディフェンスを研究し尽くしたと思えるアラバマ大のオフェンスが冴えまくりました。

先攻のアラバマ大はQBジェイレン・ミルロー(Jalen Milroe)が得意とする機動力と小気味よいパスプレーで素早くジョージア大陣内に攻め込むとミルローのランTDでアラバマ大が先制。

返しのジョージア大の攻撃ではハイズマントロフィー候補とも言われるQBカーソン・ベック(Carson Beck)が珍しくターゲットを外すプレーを続けてファーストダウンを奪えずすぐさまアラバマ大に攻撃権が移ります。このチャンスを見逃さなかったアラバマ大はミルローとRBジャスティス・ヘインズ(Justin Haynes)と同じくRBジャム・ミラー(Jam Miller)の3人だけで進撃。最後はミルローからミラーへの16ヤードのパスTDが決まってスコアが14-0 に。

さらにアラバマ大はディフェンスでも見せます。次のジョージア大の攻撃ではベックのパスをジョージア大陣内でドマニ・ジャクソン(Domani Jackson)がインターセプト。このチャンスにWRジャーミー・バーナード(Germie Bernard)のスウィープからのランTDが決まってなんと第1Qだけでジョージア大が21失点という滅多に見ないスコアに。

第2Qに入ってもアラバマ大の勢いは止まらず、ミルローの36ヤードのランTDが決まり、第2Q12分半の時点で28−0と点差は一方的に。この時点で押せ押せのアラバマ大が圧勝すると誰もが思ったことでしょう。それくらいアラバマ大のオフェンスが冴え、またディフェンスがジョージア大オフェンスを抑え込んでいました。

ジョージア大は第2Q残り6分半ほどにフロリダ大からの転校生RBトレヴァー・エティエン(Trevor Etienne)のランTDを決めてこの日初めてスコアボードに得点を刻みます。その次のアラバマ大のオフェンスは相手陣内34ヤードまで攻め込み迎えた4thダウン&1ヤードという場面でコンバージョンに打って出ますが、これをジョージア大が見事に阻止。このチャンスを是非生かして前半を終える前にもう1TD奪いたかったところですが、ベックの一発目のパスがジハード・キャンベル(Jihaad Campbell)にインターセプトされてしまいます。

幸いなことにジョージア大もミルローのパスをインターセプトしてことなきを得ましたが、ベックは自陣のエンドゾーンでインテンショナルグラウンディングの反則を犯してしまいセーフティに。結局前半は30対7と誰もが想像だにしなかったアラバマ大の大量リードで後半へ突入していきます。

ただ後半に入ると試合展開は一変。これまで何をやってもボールを動かすことに成功してきたアラバマ大に対してジョージア大はエッジを強化することで彼らのランアタックのスローダウン化に成功。するとオフェンスも息を吹き返し、ベックが従来のような高いパス精密度を披露し始めて若いアラバマ大のバックフィールドを突いてきます。

そして第3Q残り約5分というところでベックからWRエリアン・スミス(Arian Smith)への12ヤードのパスプレーがエンドゾーンで決まって14得点目を記録。その後アラバマ大はFGに甘んじますが、第4Q残り10分を切ったところで今度はベックからローソン・ラッキー(Lawson Luckie)へのパスTDが決まってスコアが33対21と2ポゼッション差となり、ホームのアラバマ大のスタジアムに不穏な空気が澱みます。

前半30点を奪ったアラバマ大のオフェンスはギアを上げてきたジョージア大の2列目以降に阻まれてFGのみに抑え込まれ、完全にモメンタムが相手に流れてしまっていた試合残り時間約5分半、ベックの長いパスが連続で決まって速攻でアラバマ大のレッドゾーンに侵入したジョージア大はディロン・ベル(Dillon Bell)のショートランTDによってついにスコアは33対28とします。

そして残り時間3分を切ったところで攻撃権を得たジョージア大はベックからベルへの67ヤードのロングパスTDを決めてなんと最大28点差あった点差をひっくり返すミラクルを起こし、ブライアントデニースタジアムは沈黙させられてしまいます。

この流れ、さらに残り時間が2分半しか残されていない状況で後のないアラバマ大。後半完全に抑え込まれてしまったオフェンスを見させられればこのままジョージア大の劇的逆転勝利で幕を終えると誰もが思ったことでしょう。

しかしこの状況で見せてくれたのがミルローと若干17歳のスーパールーキーWRライアン・ウィリアムス(Ryan Williams)でした。

絶望感が漂う中、ミルローは自陣25ヤードからの攻撃で一発目に右サイドで1on1nなったウィリアムスへパスを放るとこれをウィリアムスが捕球。さらにサポートに来たセーフティと合わせて二人のディフェンダーをくるりとかわすとそのまま俊足を生かしてエンドゾーンに飛び込む起死回生の逆転TDを奪ったのです。

静まり返っていたスタジアムは当然一気に大歓声に包まれ、2ptコンバージョンも成功させたアラバマ大がここに来て41対34と再びリードを奪い返しました。

後のないジョージア大はベックのパスプレーでアラバマ大陣内へ強襲。残り1分を切ったところで相手陣内20ヤードまで進撃しますが、ここでベックからコルビー・ヤング(Colbie Young)へと放たれたパスは、1年生のDBゼビアン・ブラウン(Zabien Brown)にインターセプトされ万事休す。ミラクルカムバックは後一歩というところで阻止されてしまいました。

前半と後半で全く異なる試合展開になるという、まるでジェットコースターのような試合でしたが、最後の最後に笑ったのは、ミルローという超アスリートのQBとこの日177ヤードのレシーブを決めた17歳のウィリアムスを擁するアラバマ大でした。

どちらのチームも長所短所が露呈されたゲームとなり、勝ったアラバマ大も前半の勢いを持続できなかったこと、そしてジョージア大はエースQBベックが後半調子を上げたものの、ハイズマントロフィー候補と言われるにはボロが出過ぎてしまったことなど、いいところばかりではありませんでした。とはいえ、どちらにしても9月なのにものすごい試合を見せてもらいました。

勝ったアラバマ大は今年から「GOAT」の異名を持つニック・セイバン(Nick Saban)監督に変わり元ワシントン大のHCであるケイレン・デボアー(Kalen DaBoer)監督に率いられています。そのデボアー体制1シーズン目でいきなりの大金星。セイバン監督が引退しアラバマ大の行く末に注目が集まっていましたが、ジョージア大戦での勝利でデボアー監督は完全にファンの心を鷲掴みにしたことでしょう。

負けてしまったジョージア大ではありますが、確かに全米タイトル二連覇した時のロースターと見比べると駒がないようにも見えますが、層の厚さは相変わらずピカイチ。1敗したとはいえまだ9月ですから、今後まだまだ取り返すチャンスは十分あります。

ひょっとしたらこの2チーム、今シーズンまたどこかで相見えることになるかもしれません・・・。


ケンタッキー大 20、#6 ミシシッピ大 17

全米6位のミシシッピ大のSEC戦初戦はホームでケンタッキー大戦となりましたが、まさかまさかのアップセットを喰らう番狂せとなってしまいました。

この試合まで平均得点55点というハイパワーオフェンスを擁するミシシッピ大でしたが、同時にそれら4チーム全て格下チームばかりということもあり、SEC初戦のケンタッキー大を相手にその真価が問われるゲームとなりましたが、ジョージア大を第4週目に苦しめたケンタッキー大ディフェンスはこの日も健在。ミシシッピ大をたったの17得点に抑え込みました。

しかもケンタッキー大のオフェンスはそこまで得点力があるチームではなく、そのチームに点取り合戦で競り負けたというのは痛いところ。昨年までの勢いでプレシーズンから高い評価を得てきたミシシッピ大ですが、過大評価だったと言わざるを得ないのかもしれません。

#1 テキサス大 35、ミシシッピ州立大 13

全米1位のテキサス大ミシシッピ州立大と対戦。今年からSECに参戦するテキサス大にとってはまさに自身初のSECメンバーとしてのカンファレンス戦初戦となりましたが、これを35対13で退けSEC戦初白星を飾りました。

開幕時の先発QBクウィン・ユワーズ(Quinn Ewers)が未だ怪我で療養中なため、この試合に登場したのが先週に続きアーチ・マニング(Arch Manning)。ただ最初のドライブでTDドライブを演出こそしましたが、前半はあまりいいところがなく、第2Q終了間際にようやくデアンドレ・モアー・Jr(DeAndre Moore Jr)への49ヤードのロングパスからのTDをお膳立てして14対6で後半へ突入。

後半に入ってもなかなか点が入らずモヤモヤした展開が続きますが、第3Q終了時にマニングが1ヤードのTDランを決めると第4Qにはモアー・Jrのこの日2つ目のレシーブTD、さらにはアラバマ大からの転校生WRアイゼア・ボンド(Isaiah Bond)のリバースからのランTDが決まってようやく点差をつけることに成功。結果的には3ポゼッション差をつけて勝利することができました。

来週はバイウィークで試合はなく、その次の週にはいよいよオクラホマ大とのライバリー「レッドリバーの戦い」が待っています。おそらくその試合にはQB1であるユワーズが復帰してくると思われますが、彼の不在中をマニングがなんとか守ったという形にはなりました。

#7 マイアミ大 38、バージニア工科大 34

開幕以来4連勝で全米7位まで上昇し波にのるマイアミ大と、ここまで2勝2敗と思わぬ足止めを喰らっているバージニア工科大との一戦。元Big Eastカンファレンスのライバル同士の戦いはその頃の激しさを彷彿とさせる好マッチアップとなりました。

バージニア工科大はランファーストのゴリゴリオフェンスが功を奏し全米7位のマイアミ大に引けを取らない試合展開を繰り広げ、予想外の僅差の試合となります。第2Qにはジェイリン・レーン(Jaylin Lane)の20ヤードのランTDとキッカーのジョン・ラヴ(John Love)の57ヤードの長距離FGが決まるなどして前半を24対17とリードしたまま後半に突入。

しかし後半に入ってギアを1段階上げてきたのがマイアミ大のQBキャム・ワード(Cam Ward)。今季のハイズマントロフィー候補と言われる逸材は第3Qに自身の足を使ったプレーからTDを奪うと第4Qには今年でなんと大学プレー生活9年目を迎えるTEキャム・マッコーミック(Cam McCormick)へのパスTDを決めて3点差に詰め寄ります。

なんとか逃げ切りたいバージニア工科大ですが、これまでランファーストでヤードを小刻みに稼いでいたところ、なぜかパスプレーに打って出てこれが失敗。ヤードは出ないわ、時間は止まるわで、明らかにプレーコーリングミスだったと思われる失態。

すると攻撃権を奪い返したマイアミ大が、遂に試合終了まで2分を切ったところで今度はワードからアイゼア・ホートン(Isaiah Horton)へのパスTDが決まり、土壇場でホームのマイアミ大が逆転。リードを奪い返します。

これで試合終了・・・と思われましたが、ドラマは最後の最後に起きました。後のないバージニア工科大は最後の一筋の望みを胸に相手陣内を目指します。そして残り時間3秒で迎えたマイアミ大陣内30ヤード地点、バージニア工科大のQBケイロン・ドローンズ(Kyron Drones)はエンドゾーンへヘイルマリーパスを放ります。そしてこのボールがフィールド上ではダクワン・フェルトン(Da`Quan Felton)によって捕球されたと判断され、なんと奇跡的な逆転ヘイルマリーTDが成功!!バージニア工科大のミラクル逆転勝利となった・・・かに思われました。

しかしビデオ判定の結果、フルトンがボールを完全に捕球する前にマイアミ大のタイラー・ロウ(Tyler Rowe)がボールに接触し、しかもそのロウはアウトオブバウンド状態だったためパスはインコンプリート扱いとなってフィールドでのTDコールが覆り、マイアミ大が逃げ切るという劇的なエンディングとなったのでした。

ただこれはそこに至る前にすでにフルトンがキャッチしていたとも見れないこともなく、疑惑の判定となったことは否めません。一部ではナショナルタイトル獲りに絡むことができるマイアミ大を勝たせるための陰謀だ、なんて声も上がる始末・・・。

どちらにしてもめちゃくちゃエキサイティングな試合となり、何気なく観戦していた筆者も試合終了までガッツリ観切ってしまいました(笑)。

#9 ペンシルバニア州立大 21、#19 イリノイ大 7

今季開幕以来破竹の4連勝を飾っている9位のペンシルバニア州立大と、同じく無敗で絶好調のイリノイ大とのマッチアップ。ペンステートではファンが白いシャツを着てスタジアムを真っ白に染める「ホワイトアウト」というトラディションがありますが、この試合は1シーズンに1度きりですでにワシントン大戦がそれに指定されていました。ただこのイリノイ大戦の重要さを鑑みて、HCのジェームス・フランクリン(James Franklin)監督はこの試合を「ホワイトアウト・エナジー」と命名してファンにスタジアムを白く染め上げるようお願いしたところ、ビーバースタジアムは非公式な「ホワイトアウト」状態となり、ファン総出でイリノイ大を待ち受けました。

試合の方はイリノイ大が善戦。ミシシッピ大からの転校生QBルーク・アルトマイヤー(Luke Altmyer)からカーソン・ゴーダ(Carson Goda)へのショートパスプレーでイリノイ大が先制点を叩き出します。

ペンステートもQBドリュー・アラー(Drew Allar)からTEタイラー・ワレン(Tyler Warren)へのTDパスを決めてスコアを同点にして後半へ突入。すると今度はRBニコラス・シングルトン(Nicholas Singleton)のTDランでリードを奪います。

ただペンステートのオフェンスもイリノイ大のディフェンスに大いに苦しめられました。しかしながらペンステートのディフェンスも非常に冴え、特にフロントセブンの圧は圧巻。Aギャップをゴリゴリに崩してくるプレッシャーでイリノイ大のランヤードをたったの34ヤードに抑え、トータルヤードでも219ヤードと力の差を見せつけました。

結局試合終了間際にはRBケイトロン・アレン(Kaytron Allen)のTDランで追加点を奪い、さらにイリノイ大の決死の猛攻もペンステートのディフェンスによるQBサックからのファンブルを誘って反撃の目を詰み試合終了。ペンステートが貴重なカンファレンス戦でランクチームからの白星を奪ったのでした。

#12 ミシガン大 27、ミネソタ大 24

全米12位のミシガン大ミネソタ大の試合は「リトル・ブラウン・ジャグ」をかけて争われる往年のトロフィーゲーム。が、この試合ではホームのミシガン大がミネソタ大にあわよくば・・・という状況に追い詰められます。

前半終了に奇跡的なヘイルマリーパスからのFGを決めて3点をミネソタ大に奪われますが、前半はミシガン大が圧倒して21対3で後半へ突入。しかしここでミシガン大の得意のディフェンスがミネソタ大の追随を許し、第4Q残り約1分半というところでミネソタ大QBマックス・ブロスナー(Max Brosmer)からダニエル・ジャクソン(Daniel Jackson)へのパスTDが決まってスコアを27対24とします。

そして一か八かのオンサイドキックに打って出たミネソタ大はなんとこれをリカバー。FGで同点としてオーバータイムに持ち込むか、TDを奪って奇跡の逆転か・・・そんなシナリオも見えてきました。

しかしこのオンサイドキックでミネソタ大選手がオフサイドの反則を取られてしまい、リカバーが無かったことに。これは映像で見ても非常に際どく、試合後にはこの判定に大きな賛否の声が上がっていました。

どちらにしてもミシガン大としてはランク外のミネソタ大を突き放すことができなかったことは大きな不安材料を抱えているといっても過言ではありません。ラン重視で行くと舵を切ったようですが、そこまでランも出ていなかったようですし・・・(チームトータルで43回のキャリーで155ヤード)。

#13 サザンカリフォルニア大 38、ウィスコンシン大 21

今シーズンからBig Tenカンファレンスに加入したサザンカリフォルニア大(USC)はホームにBig Tenの古豪・ウィスコンシン大を迎えました。前半はウィスコンシン大にリードを奪われる展開でしたが、後半にオフェンス陣が巻き返して結局38対21で勝利。Big Tenカンファレンス戦で自身初の白星を手に入れました。

この日USCの新QBミラー・モス(Miller Moss)は45回中30回のパス成功で308ヤードに3TD(1INT)と活躍。チームの逆転劇に花を添えました。

アリゾナ大 23、#10 ユタ大 10

全米10位のユタ大がホームに元Pac-12所属のアリゾナ大を迎えて行われたこの一戦。ユタ大は相変わらずエースQBキャメロン・ライジング(Cameron Rising)が怪我から復帰できない中、元BYUのザック・ウィルソン(Zach Wilson、現デンバーブロンコス)の弟であるアイザック・ウィルソン(Isaac Wilson)が先週に引き続き先発。しかし彼が不発で点を取れない中、アリゾナ大がQBノア・フィフィタ(Noah Fifita)の奮闘で強固なユタ大ディフェンスをこじ開けられ、21対10でユタ大が敗れるアップセットに。

Big 12カンファレンスのタイトルレースにおいてユタ大はトップを走っていた(といってもまだ序盤ですが)ため、この敗戦はBig 12カンファレンス初年度からタイトル獲得を画策していた彼らにとっては痛手。一方アリゾナ大も今年からBig 12入りを果たしていますが、このユタ大戦での白星がBig 12初白星となりました。

#16 ノートルダム大 31、#15 ルイビル大 24

ランカー同士の対決となったこの試合、ノートルダム大が手綱を握る展開で第1Qだけで21対7とリードを奪い、後半ルイビル大の追随を許すも彼らが逃げ切り貴重な一敗を守りました。

ノートルダム大のオフェンスは派手さはないものの、重要な場面で好機を逸しない展開を繰り返していましたが、それも経験値の高いQBライリー・レナード(Riley Leonard)の存在があるからということでしょう。ディフェンスはハイパワーオフェンスが身上のルイビル大にトータルで395ヤードを許しましたが、失点を24点で抑えたのは大きかったです。

#21 オクラホマ大 27、アーバン大 21

全米21位のオクラホマ大アーバン大と対戦。ここまですでに2敗していたアーバン大にランカーチームであるオクラホマ大は苦戦を強いられますが、第4Qに堰を切ったように17連続得点を重ねてアーバン大を追い越し、カンファレンス戦初白星を手に入れました。

オクラホマ大は1年生QBマイケル・ホーキンス・Jr(Michael Hawkins Jr)を起用。15投中10回を成功させて161ヤードに0TDという数字を残せば、ランアタックもホーキンス・Jrの69ヤード(1TD)を含む130ヤードとピリッとせず、結果的には勝ったものの内容を振り返ると負けていてもおかしく無かったオクラホマ大。

ただ光っていたのはディフェンス。前半こそ14失点しましたが、後半はアーバン大オフェンスに仕事をさせず、オフェンスが目覚めるのを待ちました。ただ、今後の過密スケジュールを考えるとオクラホマ大はオフェンスをなんとかしないと苦しい展開が待っていると言えそうです。

#23 カンザス州立大 42、#20 オクラホマ州立大 20

こちらもランカー同士のBig 12カンファレンス戦。開幕3連勝の後に2連敗として首の皮一枚でランキングに居残ったオクラホマ州立大と、同じく開幕3連勝の後に先週初黒星を喫したカンザス州立大の一戦は予想外の一方的な試合になりました。

カンザス州立大はこの日QBエイヴリー・ジョンソン(Avery Johnson)が好調。パスで259ヤードに3TD、ランで60ヤードに2TDと5つのTDに絡む活躍を見せました。ジョンソンは波に乗るとキレキレのプレーを見せることができるのですが、波があるのが玉に瑕です・・・。

オクラホマ州立大はオフェンスに覇気がなく、QBアラン・ボウマン(Alan Bowman)は361ヤードを投げるなど数字は残しましたが、パス成功率が約50%と攻撃のリズムを生み出すことができませんでした。またRBオーリー・ゴードン・II(Ollie Gordon II)も76ヤードに0TDと生産性ゼロ。オクラホマ州立大はこれで早くもカンファレンス戦2敗目を喫し、優勝戦線から一歩後退です。

#25 ボイジー州立大 45 、ワシントン州立大 24

グループオブ5」の期待の星である全米25位のボイジー州立大は「元パワー5」のワシントン州立大と対決しこれを45対24とほぼダブルスコアで一蹴。無敗を守りました。

ボイジー州立大の快進撃の大きな要因は、ハイズマントロフィー候補RBアシュトン・ジーンティ(Ashton Jeanty)。5フィート10インチ(約177センチ)という小柄ながら低い重心と粘り腰、そして俊足を活かして今季ヤード数を量産。この試合では何と259ヤードに4TDというとんでもない数字を足だけで荒稼ぎ。これで今季トータルで845ヤードに13TD、1キャリーの平均ヤード数が10.2ヤードというモンスター級のスタッツを叩き出しています。しかも9月までのスタッツなのですから驚きです。

今後ボイジー州立大はカレッジフットボールプレーオフ(CFP)の自動出場枠である、トップランクの「グループオブ5」勢として見られていくことでしょうが、それと同時にこのジーンティのパフォーマンスも毎試合注目していただきたいところです。

その他の試合

インディアナ大 42、メリーランド大 28

インディアナ大はこの日トータルで510ヤードのオフェンスヤードを叩き出してメリーランド大を粉砕。これで彼らは開幕5連勝となりましたが、インディアナ大が開幕から5試合連続負け無しというのは何と1967年以来の偉業。果たして何処まで彼らはこの無敗街道を突き進むのでしょうか?

ボストンカレッジ 21、ウエスタンケンタッキー大 20

先発QBトーマス・カステラノス(Thomas Castellanos)を怪我で欠いたボストンカレッジでしたが、バックアップQBのグレイソン・ジェームス(Grayson James)がリードを奪われて向かえた試合終盤に逆転のTDを決めて勝利。見事に虎の子の1敗を守りました。

海軍士官学校 41、アラバマ大バーミンガム校(UAB)18

トリプルオプションをベースとしたランヘビーのオフェンスを持つ海軍士官学校ならではといえる、トータルランヤード227ヤード(3TD)は当然といえますが、QBブレイク・ホーヴァス(Blake Horvath)は225ヤードに2TDとパスでも見せ2017年以来の開幕4連勝目を飾りました。

陸軍士官学校 42、テンプル大 14

海軍士官学校と同じサービスアカデミーの一角である陸軍士官学校。彼らもランヘビーなオフェンスで有名ですが、このテンプル大戦ではなんとランだけで417ヤード(57回)とこれでもかというくらいのランアタックでテンプル大を一蹴。未だに4戦無敗という快進撃を続けています。

ちなみに既述の通り海軍士官学校も4勝無敗ですが、海軍士官学校と陸軍士官学校が揃って開幕後4連勝を飾るのは何と1945年以来のこと。レギュラーシーズン最終節でこの2チームは対戦することが通例ですが、果たして両校が相まみれるとき、それぞれがどのような戦績を引っ提げて対戦することになるのか、今からドキドキです。

(更新終わり)

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