昨夜(6月4日)にプロ野球のMLBのドラフト会議が行われました。そのドラフトの総合9番目に選ばれたのがなんとオクラホマ大QBのカイラー・マレー(Kyler Murray)でした。
オクラホマ大の野球部で外野手としても活躍するマレーの才能を見込んだオークランドアスレチックスが総合9番目という高順位で選択したのです。
そこで浮上するのがもちろん「マレーがプロ野球入りするのか、もしくは大学に留まってフットボールを続けるのか?」という疑問です。
オクラホマ大QBカイラー・マレー
マレーはもともとテキサスA&M大に入部した将来有望とされた選手でした。2015年度の1年生シーズンでは開幕時こそチームメートのカイル・アレン(Kyle Allen、現カロライナパンサーズ)に先発の座を譲りましたが、3試合目にしてアレンからスターターのポジションを奪取。しかしこのシーズン後に彼はテキサスA&M大からオクラホマ大へ転校することを発表しました。
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2016年度はNCAAの転校ルールのためにプレー資格がありませんでしたが、昨年の2017年度シーズンはハイズマントロフィー受賞QBとなったベーカー・メイフィールド(Baker Mayfield、現クリーブランドブラウンズ)のバックアップを務め、いよいよ今年から彼がオクラホマ大のオフェンスリーダーとして活躍するとされていました。そこに来てオークランドから誘いがあったわけです。
メイフィールドが抜けた後チームのオフェンス力が極度に低下することを回避したいオクラホマ大にとって、マレーがチームに留まるかもしくはプロ野球の道に進むのかは非常に重要な事項であります。それはファンにとっても気が気でないニュースに違いありません。
しかしそんな心配は無用のようです。というのもマレー自身が来季もチームに残ってフットボールを続けることを明言したからです。
そしてオークランド側もマレーがフットボールを続けることを許可しました。総合9番目の選手として500万ドル(1ドル100円計算で5億円)の契約金が生まれるとも言われていることを考えると、マレーにとっては喜ばしいニュースといえます。
後はマレーがオクラホマ大でメイフィールドの後継者として活躍するかどうかですが、それはまた別の話。願わくば次季シーズンを大きな怪我なく乗り切り、無事にプロ野球選手に転身できることを祈るばかりです。ひょっとしたらフットボール選手としても大成してボ・ジャクソン(Bo Jackson、元アーバン大RB)氏のように二足のわらじを履くことになったりして?!
ちなみにカレッジフットボール選手ながらプロ野球の道に進むというケースは稀ではありますが過去にも前例があります。個人的に覚えているのはノートルダム大でWRとしてプレーしたジェフ・サマージャ(Jeff Samardzija)。QBブレディ・クウィン(Brady Quinn)氏とタッグを組んで2003年から2006年までノートルダム大で活躍しましたが、卒業後はプロ野球選手(投手)としてシカゴカブスに入団。現在もサンフランシスコジャイアンツで現役で活躍しています。
ノートルダム大時代のジェフ・サマージャ
個人的にはカレッジフットボール選手としてプレーしていた時のサマージャ選手が結構好きでした。実際間近で見たことがあったのですが、ものすごい背が高くてもしNFLでプレーしていてもそれなりに活躍したんじゃないかと今でも思います。