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2021年NFLドラフト終わって・・・【その2】

2021年NFLドラフト終わって・・・【その2】

今年の「Mr. Irrelevant」


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今年の総合ドライチ選手はクレムソン大出身のQBトレヴァー・ローレンス(Trevor Lawrence)でした。そこから順番に各チームが7巡かけて選手を指名していったわけですが、始まりがあれば終あり・・・。今年も最後の最後でギリギリ「拾われた」 選手もいたわけです。

NFLドラフトではその年の最後に指名を受けた選手を「Mr. Irrelevant」と名付けています。「最も注目の薄い選手」とか「最も影響力のない選手」とでも和訳できるでしょうか。

参考記事NFLドラフトに関する逸話

ドラフトされたのにもかかわらずこんな言われようになるのもまた一興ですが、今年の「Mr. Irrelevant」はヒューストン大出身のLBグラント・スチュワート(Grant Stuart)で選択したのは選択したのは昨年の覇者・タンパベイバッカニアーズでした。

1巡目から指名される順番が下がるたびに一般的な評価は落ちていくわけで、極稀に7巡目で指名された選手でも大成する選手はいますが、基本的には7巡目の選手のほうが上の選手よりも生き残る可能性は低くなっていきます。

その7巡目の中でも更に一番最後に滑り込みで選ばれたのが「Mr. Irrelevant」なわけですが、過去最近5年間の「Mr. Irrelevant」が今どうしているかを見てみると・・・。

2016年

カラン・リード(Kalan Reed)
サザンミシシッピ大CB→テネシータイタンズ

2016年の初年度はファイナルロースターに残れずカットされますが、練習選手としてタイタンズに残留。同じ年の11月にアクティブロースターに昇格。その年と2017年には合計で7試合に途中出場。しかし2018年に足の骨を骨折。そのままリリースされるとシアトルシーホークスに拾われますが、2019年のプレシーズンに首に怪我を負いシーズン絶望となり今年3月にチームからリリースされました。

2017年

チャド・ケリー(Chad Kelly)
ミシシッピ大QB→デンバーブロンコス

クレムソン大を経てミシシッピ大に流れ着いたケリーはここで名を挙げますが2017年度のドラフトでは「Mr. Irrelevant」に。初年度はシーズン前に負った手首の怪我のせいでIR入り。翌年となる2018年にはケイス・キーナム(Case Keenum、元ヒューストン大)のバックアップに指名され、第6週目に試合終了時のスナップを受ける形でNFLデビュー。しかし2019年に不法侵入の疑いが浮上してチームを解雇さてしまいます。その後インディアナポリスコルツに拾われてましたが2020年度シーズン後にリリースされました。

2018年

トレイ・クウィン(Trey Quinn)
サザンメソディスト大WR→ワシントンレッドスキンズ

全米の高校で最多レシーブヤード(6566ヤード)という記録を持っている元サザンメソディスト大のクウィンは「Mr. Irrelevant」としてワシントンレッドスキンズ入り。初年度にはファイナルロースター入りし開幕を迎えるも怪我に悩まされますが、ルーキーとして3試合に出場を果たします。2019年にはさらに試合出場数を伸ばし(12試合)、開幕戦となったフィラデルフィアイーグルス戦でNFLキャリア初となるTDを記録。昨年9月にリリースされるとジャクソンビルジャガーズと契約するもシーズン終盤には練習選手に格下げされ今年初めに解雇。現在はラスベガスレイダースに在籍しています。

2019年

ケイレブ・ウィルソン(Caleb Wilson)
UCLA TE→アリゾナカーディナルズ

2019年ドラフトの「Mr. Irrelevant」となったウィルソンはその年のファイナルロースターには惜しくも残れず一度リリースされますが練習選手として残留。その年の12月にワシントンレッドスキンズ(元ワシントンフットボールチーム)と契約を結びますが翌年のキャンプ中でロースターに入れず解雇。同じ年にフィラデルフィアイーグルスに拾われ同じように一度解雇されて練習生として復帰。その後もアクティブロースターと練習生を行ったり来たりしていますが、現在もイーグルスに在籍しています。

2020年

テイ・クラウダー(Tae Crowder)
ジョージア大LB→ニューヨークジャイアンツ

昨年度のアクティブロースターに生き残ったクラウダーは初戦を怪我で欠場したものの、第6戦目のワシントンフットボールチーム戦ではファンブルリカバーをTDに繋げる活躍。途中再び同じ怪我に悩まされるも第13戦目のシアトルシーホークス戦でQBラッセル・ウィルソン(Russell Wilson、元ウィスコンシン大)にQBサックを食らわすなどそれなりに結果は残しているようです。2021年現在もまだチームに残っています。

===

さて今年の「Mr. Irrelevant」であるスチュワートの行く末は・・・。

ちなみに上記の選手のほかに2021年現在で未だに現役を続けている「Mr. Irrelevant」は2009年にドラフトされたキッカーのライアン・スコップ(Ryan Succop、元サウスカロライナ大)のみです。


セイバン監督の偉業


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ここ何年も毎年のようにプロの世界へ選手を送り出してきているのがアラバマ大です。今年は全体で最多タイとなる10人を輩出。1巡目にはWRジェイレン・ワドル(Jalen Waddle、マイアミドルフィンズ)、WRデヴォンテ・スミス(Devonta Smith、フィラデルフィアイーグルス)、QBマック・ジョーンズ(Mac Jones、ニューイングランドペイトリオッツ)、OLアレックス・ウェザーウッド(Alex Weatherwood、ラスベガスレイダース)、CBパトリック・サーテイン・II(Patrick Surtain II、デンバーブロンコス)RBナジー・ハリス(Najee Harris、ピッツバーグスティーラーズ)と6人の選手が指名されていきました。これは2004年のマイアミ大と並びNFLドラフトで同一大学から第1巡目に選ばれた選手数で史上最多タイの記録です。

これによりアラバマ大のニック・セイバン(Nick Saban)監督がこれまで育て上げたファーストラウンダーの総勢が44人となりましたが、現在2位となるブッチ・デービス(Butch Davis、現フロリダインターナショナル大)の34人をさらに引き離す結果となりました。

44人のうち過去12年間指導してきたアラバマ大出身選手39人。残りは2人がルイジアナ州立大時代の選手、そして3人がミシガン州立大時代に指導した選手たちです。セイバン監督があと何年現役監督として居続けるかわかりませんが、この記録はしばらく彼自身によって更新され続けていきそうです。


3チームの共通点とは?


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フロリダ大ミシガン大サザンカリフォルニア大の3チームは有名校として知られていますが、2021年ドラフトにおいても3校それぞれのチームからプロ選手が誕生しました。それだけ聞けば別に何ら特別なことではなさそうですが、実はこれにはある記録が含まれているのです。

というのもドラフトがほぼ現行のシステムとなって以来(Common Draft Eraとも呼ばれる)この3チームが唯一毎年途切れることなく出身選手がプロ選手になっているという記録を更新したのです。

Common Draft Eraとはアメリカンフットボールリーグ(AFL)とナショナルフットボールリーグ(NFL)が合併した1966年以降のドラフト、つまり1967年以降のドラフト制度のことを指します。ということは今挙げた4チームは1967年以来54年連続で最低でも1選手をプロ選手を世に送り出しているということになります

実は昨年までこの3チームの他にミシガン州立大も記録を更新し続けていましたが、今年のドラフトでついに同校出身選手が誰一人としてドラフトされなかったためにこの連続記録が途絶えてしまいました。しかも彼らは1940年以来80年連続でドラフト経由でプロに選手を送り込んできたということで、NFL創成期から続いてきた大記録が途切れてしまったということになります。


ブルーチップたる所以


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大学フットボール界においてリクルーティングは最重要課題の一つであり、高校時代に評価の高い選手(ブルーチップ)をどれだけ勧誘できるかがチームの命運を握っているとさえ言えます。

たしかにリクルーティングランキングで上位にあげられているからといってそのチームが自動的にナショナルチャンピオンに直結するとは一概には言えませんが、もともとのポテンシャルはトレーニングでどうこうできるものではありませんから、それが高い選手が多ければ多いほど戦力が上がるのは当然といえば当然です。

ではそれがドラフトではどのように反映されているのでしょうか?

今年のドラフトだけ見てみると1巡目、つまり即戦力クラスの選手32名のうち53 %となる17選手が大学入部時代に4つ星評価を受けていたという数字が出ました。さらにその中でも稀有の存在でもある5つ星リクルートは全部で7人。高校時代の高いポテンシャルがNFLドラフト選手として反映されていることがわかります。

以下にファーストラウンダーの高校時のリクルーティング評価を紹介しておきます。

5つ星(即戦力として将来を約束される選手)

トレヴァー・ローレンス(CLEM→JAX)
パトリック・サーテイン・II(ALA→DEN)
ジャスティン・フィールズ(OSU→CHI)
マイカ・パーソンズ(PSU→DAL)
アレックス・レザーウッド(ALA→LV)
ジェイレン・フィリップス(MIA→MIA)
ナジー・ハリス(ALA→PIT)

4つ星(即戦力として期待される選手)

カイル・ピッツ(FLA→ATL)
ジャマー・チェイス(LSU→CIN)
ジェイレン・ワドル(ALA→MIA)
ペネイ・セウェル(ORE→DET)
ジェイシー・ホーン(SCR→CAR)
デヴォンテ・スミス(ALA→PHI)
アライジャ・ヴェラ・タッカー(USC→NYJ)
トラヴィス・エティエン(CLEM→JAX)
ラショッド・ベイトマン(MIN→BAL)
ジェイソン・オウウェイ(PSU→BAL)

3つ星(平均以上だが成長途中の選手)

ザック・ウィルソン(BYU→NYJ)
トレイ・ランス(NDS→SF)
ラシャーン・スレイター(NW→LAC)
マック・ジョーンズ(ALA→NE)
ザヴェン・コリンズ(TUL→ARI)
ジェイミン・デーヴィス(UK→WFT)
カダリアス・トニー(FLA→NYG)
クウィティ・ペイ(MICH→IND)
ケイレブ・ファーレイ(VT→TEN)
クリスチャン・ダリソー(VT→MIN)
グレッグ・ニューサム・II(NW→CLE)
エリック・ストック(UGA→GB)
グレゴリー・ルッソー(MIA→BUF)
ジョー・トライオン(UW→TB)

2つ星(戦力としての期待度は低い並の選手)

ペイトン・ターナー(HOU→NO)


気は早いけれど・・・気になる!

ドラフトもすっかり終わってアメフト界は一時の静寂の時を迎えていますが、終わったばかりだと言うのに来年のドラフト候補の名前が既に上がり始めています。

例えば・・・

サム・ハウウェル(ノースカロライナ大QB)
スペンサー・ラトラー(オクラホマ大QB)
キードン・スロヴィス(サザンカリフォルニア大QB)
デスモンド・リダー(シンシナティ大QB)
ジャスティ・ロス(クレムソン大WR)
ジョージ・ピッケンズ(ジョージア大WR)
ギャレット・ウィルソン(オハイオ州立大WR)
クリス・オレイヴ(オハイオ州立大WR)
ジョン・メッチー・III(アラバマ大WR)
アイゼア・スピラー(テキサスA&M大RB)
ブリース・ホール(アイオワ州立大RB)
イヴァン・ニール(アラバマ大OL)
ザイオン・ネルソン(マイアミ大OL)
ケイヴォン・ティボドウ(オレゴン大DL)
デマーヴィン・リール(テキサスA&M大DL)
ドレイク・ジャクソン(サザンカリフォルニア大DL)
ペリオン・ウィンフリー(オクラホマ大DL)
クリスチャン・ハリス(アラバマ大LB)
ヴェントレル・ミラー(フロリダ大LB)
デレク・スティングリー・Jr(ルイジアナ州立大CB)
カイアー・エラム(フロリダ大CB)
カイル・ハミルトン(ノートルダム大S)
 
 

 

あげればキリがありませんが、確実に言えるのはこのリストに名前がない選手が絶対に来シーズンブレークしてくるということ、そしてこのリストに名前があっても期待はずれに終わって株を下げる選手が出てくることです。

今年総合ドライチだったトレヴァー・ローレンスは昨年のこの時期から今年のドラフトでいの一番に名前を呼ばれるだろうというのが大方の予想でしたが、結果はまさにその通りになりました。しかしむしろ予想通りの結果になる方が稀であり、来年度のスター候補の中にはローレンスほど騒がれている選手は見当たりませんから、誰がスターダムにのし上がるかを見るのもまた一興というものですね。

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