セントラルフロリダ大のシンデレラストーリー - ANY GIVEN SATURDAY

セントラルフロリダ大のシンデレラストーリー

セントラルフロリダ大のシンデレラストーリー

2017年度シーズンのシンデレラストーリーといえば間違いなくセントラルフロリダ大の快進撃でしょう。「グループオブ5」の一員として開幕時から誰からも気にも留められなかった彼らでしたが、週を追うごとに勝ち星を重ね、さらに「パワー5」のチーム達の中でも無敗チームが消えていく中で注目を浴びていきました。そして全勝で所属リーグのアメリカンアスレティックカンファレンスも制すると「ニューイヤーズ6ボウル」の一つであるピーチボウルに出場。そこで格上とされるアーバン大からも白星を奪って13勝0敗の完全シーズンを終えたのでした。

セントラルフロリダ大の快進撃

彼らの快進撃を支えたのは若き知将、スコット・フロスト(Scott Frost)監督。彼はオレゴン大でオフェンシブコーディネーターを務めた後に2016年度シーズンからセントラルフロリダ大の監督を務めました。これがフロスト監督初の監督ポジションとなりましたが、前年度の2015年度に全敗の0勝12敗だったチームをたったの2年で13勝0敗のチームにトランスフォームしたのです。この手腕が認められ彼は昨シーズン後に母校のネブラスカ大の監督に就任。しかしピーチボウルはネブラスカ大の監督業と兼任してセントラルフロリダ大を率い、前述の通り見事にアーバン大から勝利をもぎ取ったのでした。

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ファイナルランキングでは全米6位にまで食い込み(もっともトップ4に入ってもよかったのではないかと言われましたが)、トップ票の数ではプレーオフ決勝戦で勝って全米制覇を成し遂げたアラバマ大の存在があるのにもかかわらず6人と投票者がセントラルフロリダ大にトップ票を入れたほどです。

それとは別にセントラルフロリダ大こそが真のナショナルチャンピオンだ!という意見も聞かれるようになりました(当然言っているのはセントラルフロリダ大関係者ですが笑)。そのロジックは彼らがアーバン大を倒したことに起するのですが、というのも昨年度のナショナルチャンピオンシップはアラバマ大ジョージア大の間で争われましたが、アーバン大はレギュラーシーズン中の11月に当時1位だったジョージア大と同じく1位だったアラバマ大を両方倒しており、ナショナルタイトル争いをした両チームを破ったアーバン大をセントラルフロリダ大が破ったことから彼らが真のナンバーワンチームだ!といっているわけです。

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プレーオフに進出できるのが「パワー5カンファレンス」チームのみという暗黙の了解があり、またセントラルフロリダ大のスケジュールが他のチームのものよりもそこまで厳しくないことを踏まえれば、いくら全勝チームだったとしてもそれだけで彼らがナショナルチャンピオンだと言うことはできません。しかしすくなくとも彼らにプレーオフ進出のチャンスが与えられても良かったなとは感じます。全米制覇を成し遂げたアラバマ大のRBボ・スカーボロー(Bo Scarbrough)も同じことを後日述べていました。


自称「ナショナルチャンピオン」?!

一方セントラルフロリダ大自身やファン、更にはフロリダ州の政治家までもが彼らが全米チャンプだと言い張り、ナショナルチャンピオンのバーナー(垂れ幕とかビルボードみたいなもの)をスタジアムに設置するだとか、彼らのナショナルチャンピオン仕様の車のナンバープレートを新たに設置するだとか、これまで色々な場面で「自称ナショナルチャンプ」を名乗っているのです。

シーズン後には自前の「ナショナルチャンピオンパレード」も開催。

さらにNFLもこのセントラルフロリダ大のシンデレラシーズンを称賛すべく、1月に行われたプロボウルに選手たちを招待もしました。

選手たちのシャツには「National Champion」のフレーズが

「何をバカなことを」という人も当然いますが、一応にこのセントラルフロリダ大の「自称ナショナルチャンプ」運動は受け入れられているように思えます。皆彼らが本当にナショナルチャンプだとは思っていないでしょうが、一方でやはり昨シーズンの唯一の無敗チームとして、そして後にも先にも彼らにこのようなシーズンが訪れるかどうかもわからないということで、多くの人は温かく見守っているような気がします。


一発屋かそれとも・・・

実際前述の通り快進撃の主導力となったフロスト監督はすでにチームを去り、次期監督には前ミズーリ大オフェンシブコーディネーター、で元オクラホマ大QBのジョシュ・ハイペル(Josh Heupel)氏が跡を継ぐことになりました。ハイペル監督としてはこのセントラルフロリダ大が初のHC職となりますが、フロスト監督がオフェンスコーチであったこともありハイペル監督の起用はある程度理にかなっているとは言えます。しかし彼が昨年度の強さを持続できるかどうかは来年度のシーズンが始まってみないとわかりません。

ただ言えることは彼らが昨シーズンに成し遂げたことはレコードブックに残るだけでなく人々の記憶に長く宿ることになったということ。そしてシーズン後の様々な「自称ナショナルチャンプ」運動は今後のチームにポジティブな影響を及ぼしているということです。これが一時的なものか、長期的なものかは来シーズン後のチームの出来にかかっていますが、少なくともこれまでのメディアでの露出などによって得られた商業効果はトータルで2億ドル(約200億円)にも上ると言われています。つまり、この先どうなるか分からないが今ある状況を存分に利用すべきで、それをセントラルフロリダ大は最大限に利用してエンジョイしているわけです。

もちろん彼らには今後も「パワー5」の連中をコンスタントに脅かすような存在になってほしいものです。


ちなみに・・・

セントラルフロリダ大の新監督、ハイペル監督は先にも紹介した通りオクラホマ大出身の元QBですが、彼は2000年度にオクラホマ大がナショナルチャンプに輝いた時の先発QBでした。その彼が18年の時を経てカレッジチームのヘッドコーチになるとは時の流れを感じずに入られません。ただ残念なことにかなりおじさんになってしまっていますが・・・(笑)

それにしてもハイペル監督もそうですが2003年度にハイズマントロフィーを受賞したジェイソン・ホワイト(Jason White)や2008年度に同じくハイズマントロフィーを受賞したサム・ブラッドフォード(Sam Bradford)と2000年代を代表するQBがオクラホマ大には揃っていました。そしてもちろん昨年度のハイズマントロフィー受賞者QBベーカー・メイフィールド(Baker Mayfield)もその仲間入りを果たしたと言えるでしょう。

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それに加えてハイベル氏と同年代の当時の選手、例えば元テネシー大で1998年のナショナルチャンプ時のQBで現在サザンカリフォルニア大のオフェンシブコーディネーターであり、おそらく近い将来どこかのチームでHCに就任することになると思われるティー・マーティン(Tee Martin)氏、1999年度のハイズマントロフィー受賞QBで最近テネシー大のコーチングスタッフに入閣したクリス・ウィンキー(Chris Weinke)氏など、筆者がカレッジフットボールにハマりだした当初の選手がコーチになって大成していくのを見るのは感慨深いです。

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