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10月の通信簿【2020年度シーズン】

10月の通信簿【2020年度シーズン】

今季のカレッジフットボールも11月に突入し今後はカンファレンスタイトルレースやCFP(カレッジフットボールプレーオフ)に向けて負けられないサバイバルレースが続いてきます。

相変わらずコロナウイルスの影響はカレッジフットボール界に及んでいますが、10月の約4週間強の間もそれに負けずに各地では熱戦が繰り広げられました。

とくに10月の第4週目には待ちに待ったBig Tenカンファレンスマウンテンウエストカンファレンス(MWC)が開幕しカレッジフットボール界に更なる楽しみを与えてくれました。今回はそんな10月の各チームの動向を分析して勝手に通信簿をつけていきたいと思います。

参考記事9月の通信簿【2020年度シーズン】

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ベースボール・マガジン社 (編集)

大変良く出来ました

「BIG 3」

開幕から1位と2位を守り続けるクレムソン大アラバマ大は10月も引き続き白星を重ね続けて無敗を守り後続チームとの差をぐんぐんと広げていきました。そして途中からの参戦となったオハイオ州立大もまだたったの2試合しか試合をしていませんが、上に挙げた2チームに割って入れるだけの力を持っていることを証明。10月の段階ではこの3チームが今シーズンを引っ張っているという位置づけをしてまず間違いないでしょう。

ノートルダム大

安定して10位以内をキープし続けるノートルダム大はルイビル大戦で12対7と苦戦した試合があったものの彼らもここまで無敗。自身がCFP進出に足る力を持っていると証明するためにはクレムソン大戦まで無敗を貫くことが大前提とされていましたがまずはそのハードルはクリア。11月7日に行われるクレムソン大との一騎打ちに備えます。

シンシナティ大

FBS(フットボールボウルサブディビジョン)の中でも上位カンファレンス群位置づけされているのが「パワー5」の5カンファレンス(ACC、Big 12、Big Ten、Pac-12、SEC)とされていますが、彼ら以外の中堅カンファレンス群とまとめて「グループオブ5」と呼んでいます。意訳すれば「その他の5カンファレンス」という事になりなんとも失礼なネーミングですが(笑)、その「グループオブ5」出身のシンシナティ大(アメリカンアスレティックカンファレンス)は開幕以来5連勝でなんと全米6位にまで上昇。「グループオブ5」勢として初のCFP進出に一番近いチームとなっています。

ブリガムヤング大

「パワー5」でも「グループオブ5」でもない独立校(無所属)のブリガムヤング大は10月も無敗を貫き7勝0敗で全米9位にまで順位を上げてきました。これは2009年に7位にまで上り詰めた時以来の高順位。快進撃を支えるのはQBザック・ウィルソン(Zach Wilson)。今季のダークホース的QBはNFLスカウトたちの熱視線を受けるようになりました。

インディアナ大

2週間前に開幕したBig Tenカンファレンス内でも驚きの開幕ダッシュを決めているのがインディアナ大。対戦当時8位だったペンシルバニア州立大を激闘の末倒すと続くラトガース大戦でも勝利して2連勝。現在全米13位にランクされていますが、これは1987年に11位まで上り詰めた時以来の高順位。果たして彼らは11月をどれだけのレコードで乗り切ることが出来るでしょうか。

コースタルカロライナ大、マーシャル大、リバティー大

これら3チームの「グループオブ5」勢はここまで依然として無敗街道を突き進んでいます。どのチームもランキングでは聞き慣れない連中ばかりですが、それもそのはず、コースタルカロライナ大とリバティー大は今年チーム史上初めてランクインしたという新顔たちなのです。「BIG 3」などの上位チームの全勝チームと比べると対戦相手が格下ばかりという点は無視できませんが、いつ何時でも全勝を貫くというのはかんたんなことではなく、ここまでの彼らのパフォーマンスは称賛されるべきことだとおもいます。

よく出来ました

ジョージア大、テキサスA&M大、フロリダ大

10月17日のアラバマ大戦で敗れたジョージア大はCFP出場候補ながらすでに1敗を喫してしまいました。それでもその1敗を守ってここまで4勝1敗。このまま勝ち進んでSEC東地区代表としてタイトル決定戦に出場しアラバマ大との再戦(おそらく)でリベンジすればCFP出場は見えてきます。

テキサスA&M大も10月3日にアラバマ大の餌食となりましたが、その後は当時4位のフロリダ大を倒すなど3連勝。彼らが西地区代表となるにはアラバマ大が最低でも2敗せねばならずそのシナリオは不可能に近いというのが実際のところですが、このまま1敗を守れば「ニューイヤーズ6」ボウル出場も夢ではありません。

前述の通りテキサスA&M大にまさかの敗退を喫してしまったフロリダ大はその後さらにチーム内で集団コロナ感染が起きて3週間も試合がありませんでしたが、先週ミズーリ大に快勝しその存在感をアピール。今週末のジョージア大とのライバリーゲームに勝つことができればSEC優勝決定戦出場への道が大きく開けてきます。

マイアミ大

今季開幕3連勝で最高7位まで順位を上げたマイアミ大は10月10日に行われたクレムソン大との激突で惨敗。それによりランクは10位以下へ転落してしまいましたが、その後は2連勝でクレムソン大戦での1敗を守っています。彼らがACC優勝決定戦に進むためには是非とも2位争いを行っているノートルダム大に土がついて欲しいところ。

オクラホマ大

10月だけでみるとオクラホマ大は10月3日に今季2敗目となる敗戦をアイオワ州立大に食らってしまいランキングから姿を消してしまいましたが、その後はライバル・テキサス大を含む3チームから3連勝中。ランキングにも再び姿を表し現在19位。2敗してしまったためCFP進出は遠のいてしまいましたが、乱戦のBig 12カンファレンスを制する可能性はまだまだ残されています。

がんばりましょう

オクラホマ州立大

開幕3連勝で全米6位まで上がっていたオクラホマ州立大でしたが先週テキサス大に敗れ初黒星。その1敗だけでこの評価は厳しいという声も聞こえてきそうですが、常々オクラホマ大やテキサス大らにBig 12カンファレンスタイトルを奪われ続けてきた現状に風穴をあける絶好のチャンスをぶち壊してしまったところに、常勝チームへと脱皮できないオクラホマ州立大の限界を感じてしまったのです。

ミシガン大

開幕戦でのミネソタ大戦では新QBジョー・ミルトン(Joe Milton)と強固なディフェンスで相手を一蹴し、いよいよミシガン大の時代がやってくるか・・・と思われた矢先の先週末のミシガン州立大戦での敗戦。まだ2試合しか行われていませんが、ここまで無冠でありさらにライバルのオハイオ州立大とミシガン州立大に1勝6敗と歯が立たないジム・ハーボー(Jim Harbaugh)監督への不要論が沸き起こるのは時間の問題です。

ノースカロライナ大

今季開幕から割と評価が高かったノースカロライナ大は最高で5位にまで上昇するもその翌週となる10月17日のフロリダ州立大戦でまさかの敗退。すると先週のバージニア大戦も落として2敗目とし最新ランキングでは遂に圏外へと蹴落とされてしまいました。5位から圏外へと落ちるのに3週間しか要さなかったというのは彼らを応援していたファンからすれば大きな肩透かしです。

アーバン大

10月のアーバン大の戦績は3勝2敗と勝ち越してはいますが、そのうちアーカンソー大とミシシッピ大戦は審判の疑惑のコールで救われた試合であり、実力的には2勝4敗となっていてもおかしくはないチーム。10月最後の試合となったルイジアナ州立大戦で大勝してランキングに復活(24位)しましたが、今後アラバマ大、テキサスA&M大と対戦していくことを考えるともう一度ふんどしを締め直さなければならないでしょう。

バージニア工科大

バージニア工科大も上に挙げたアーバン大と同じように10月は3勝2敗と出入りの激しい月となってしまいました。今季はランクされても19位を上回ることは叶わず、今年で5季目となりそれなりの結果を残したかったはずのジャスティン・フエンテ(Justin Fuente)監督としては厳しいシーズンとなっています。

もっとがんばりましょう

ルイジアナ州立大

昨年度覇者のルイジアナ州立大は10月の戦績を2勝2敗とし、合計ではここまで2勝3敗と負けが先攻する苦しい展開。昨年の優勝メンバーがごっそり抜けたとは言え、あまりのチーム力の低下度合いを見ると昨年のエド・オルジェロン(Ed Orgeron)監督の手腕がまぐれだった・・・なんて疑念も湧いてきてしまいます。

テネシー大

今季期待度の高かったテネシー大は10月10日の時点で14位にまで順位を上げていましたが、そこから痛恨の3連敗。かつて毎年優勝争いに絡んでいたことを考えると、その頃の姿を取り戻したいとするファンたちからすれば現在のチーム状況は芳しくありません。今後の対戦相手もテキサスA&M大、アーバン大、フロリダ大らを残しており、ひょっとすると今年も負け越しとなってしまう可能性は十分あります。

フロリダ州立大

10月の彼らの戦績は2勝2敗。10月17日に当時5位のノースカロライナ大を倒す番狂わせを演じたもののさきのノートルダム大戦とルイビル大戦で惨敗。マイク・ノーヴェル(Mike Norvell)新監督の名門再建計画は依然として茨の道です。

ペンシルバニア州立大、ミネソタ大

8週間遅れで開幕したBig Tenカンファレンス所属チームはまだ2試合しか消化していませんが、その中でも開幕時8位だったペンシルバニア州立大と21位だったミネソタ大の2連敗は意外でした。特にペンシルバニア州立大はBig Tenの長であるオハイオ州立大に唯一立ち向かえると思われていたチームであり、そのチームが開幕後2連敗というのはいただけません。

ヴァンダービルト大、カンザス大

開幕してまだ2週間のBig Tenカンファレンスを除くと「パワー5」カンファレンス群のなかでいまだ全敗中なのがSECのヴァンダービルト大とBig 12カンファレンスのカンザス大。カンザス大はかつてルイジアナ州立大をナショナルチャンプに仕立て上げたレス・マイルズ(Les Miles)監督2季目となりますが、彼を要してもこの大学を立て直すのは大変困難なようです。

ミシシッピ州立大

今季からミシシッピ州立大を指揮するマイク・リーチ(Mike Leach)監督は彼の十八番である「エアーレイド」オフェンスを引っさげてSECへ殴り込み。彼のデビュー戦となったルイジアナ州立大戦では相手から600ヤード以上のパスオフェンスを獲得して大番狂わせを起こしました。が、10月は勝ち星なしの4連敗。ルイジアナ州立大戦でのあの興奮度と比べると今のチームは全く別物のよう。特殊なオフェンスを操るリーチ監督としては彼好みの選手たちが出揃うまでは時間がかかるのかもしれませんが、10月4連敗はいただけません。

===

11月第1週目にはPac-12カンファレンスMAC(ミッドアメリカンカンファレンス)が参戦しいよいよFBSに所属する全てのカンファレンスが揃い踏み。この終盤での彼らの参戦が何を意味するのかは始まってみないとわかりませんが、コロナのパンデミックで普通でないことばかりの世の中、カレッジフットボール界もまだまだ未知なる世界が待ち受けています。シーズン終盤へ向けていったいどんなドラマが待ち受けているのでしょうか?!

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