1位〜5位
第4週目のランキング1位は先週と変わらずアラバマ大。彼らは先週フロリダ大との激戦を繰り広げこれを31対29で切り抜けました。ただここまで完全無欠だと思われてきたアラバマ大でしたがフロリダ大に苦戦。特にディフェンス陣は相手に245ヤードも走られ脆さを露呈。この接戦を敵地で制したという経験値は今後活かされていくことでしょうが、少なくとも彼らが無敵チームというわけではなさそうだということは世間に知れ渡ったと言えそうです。
同じく先週と同じ2位となったのはジョージア大。先週は同じSEC(サウスイースタンカンファレンス)東地区所属のサウスカロライナ大と対戦した彼らはこれを40対13で撃破。今週怪我から戻ってきたQB J.T.ダニエルズ(J.T. Daniels)が303ヤードに3TD(1INT)と活躍し大量得点に貢献。ディフェンスは今季全米随一のものを持っていますから彼らがアラバマ大を最短距離で追随する構図は変わりません。
先週4位だったオレゴン大は最新ランキングで順位を1つ上げて3位に。先週は格下ストーニーブルックと対戦。ハーフタイム時こそ17対7と差をつけることができませんでしたが、終わってみれば48対7と大勝。多くのPac-12カンファレンスが土をつけていく中で同カンファレンス出身チームとして唯一の希望の星となっています。
4位はオクラホマ大。先週はオールドライバルであるネブラスカ大と対戦しますが、予想に反して相手を振り切ることができずに23対16という1スコア差でなんとか勝利。下位チームの躍進を見ると4位に留まれたのが不思議なくらいです。
そして5位は先週と変わらずアイオワ大。格下ケント州立大を30対7で難なく撃破し今季開幕後3連勝。昨年から数えると9連勝目、さらにノンカンファレンス戦(彼らが所属するBig Tenカンファレンス以外の対戦相手との試合)では14連勝としこれは現在のところ全米2位の最長記録となっています。
6位〜10位
6位にきたのはペンシルバニア州立大。先週は22位のアーバン大をホームに迎え28対20で競り勝ち貴重なランクチームからの白星。順位も先週10位から一気にトップ5に肉薄する位置まで上昇しました。このまま行けば10月9日に予定されている5位のアイオワ大との試合が非常に楽しみです。
7位には先週と変わらずテキサスA&M大。先週はニューメキシコ大相手に34対0と完封勝利。先週怪我で戦線離脱した先発QBヘインズ・キング(Haynes King)に変わってスターターとなったザック・カルザダ(Zach Calzada)はこの日275ヤードに3TD(1INT)とまずまずの出来。キングが戻ってくるまでカルザダがどこまでチームを守れるかに注目が集まります。
8位もシンシナティ大と先週と変わらず。彼らは今季最初のテストとされていたインディアナ大と対戦し、点取合戦になるもスペシャルチームとディフェンスの活躍で38対24で勝利を収め、「パワー5」チームから貴重な1勝。そして次戦(10月2日)は第2のテストとなるノートルダム大との大一番が待っています。
先週6位から9位まで転落したのはクレムソン大。先週はジョージア工科大をホームに迎えるも大苦戦。試合終了間際には相手に逆転の可能性を与えてしまうほど苦戦するという彼ららしくない試合展開を見せてしまい、その影響でランクを下げました。ディフェンスは相変わらずシャープですが、QB D.J.ウイアンガラレイ(D.J. Uiagalelei)が予想以上にスランプに陥っており先行き不安です。
そして10位にはこれまた大御所のオハイオ州立大が先週から順位を一つ下げました。先週はタルサ大と対戦しますしたが、RBトレヴィヨン・ヘンダーソン(Tre’Veyon Henderson)が277ヤードを足で稼ぐ活躍を見せるも未だにディフェンス陣に不安を残しており、さらなるテコ入れが急務と言えそうです。
11位〜15位
今週11位は先週と変わらずフロリダ大。上記の通り彼らは全米1位のアラバマ大を最後まで苦しめました。攻守ともに予想以上のパフォーマンスを見せ負けはしましたがチームの戦力は毎年右肩上がり。にも関わらず今週トップ10入りを果たせなかったのは少々解せません。
12位も先週と変わらずノートルダム大が順位をキープ。開幕3連勝ながらどの試合も相手を完膚なきまでになぎ倒すような絶対的強さを今のところ見せておらずいまいち彼らの強さは計りづらいですが、ここから彼らはウィスコンシン大、シンシナティ大、バージニア工科大、さらにはサザンカリフォルニア大、ノースカロライナ大という死の5連戦が待ち受けており、自ずと彼らの立ち位置が見えてくるでしょう。
13位には先週17位から順位をさらに4つ上げてきたミシシッピ大。ハイズマントロフィー候補QBマット・コラル(Matt Corall)の能力とオフェンスの鬼才レーン・キフィン(Lane Kiffin)監督のプレーコーリングが見事に交わりここまで1試合平均得点数が約52点。10月2日のアラバマ大戦で何かが起きる・・・かも。
14位は先週と同じアイオワ州立大。ネバダ大ラスベガス校(UNLV)を48対3で一蹴した彼らですが既に1敗してしまっており、ここから再びトップ10入りするには自力だけでは難しいかもしれません。
そして15位はブリガムヤング大。先週アリゾナ州立大を27対17で下してアリゾナ大、ユタ大に続きPac-12チームから3連勝。順位も先週から8つも上昇させて絶妙な位置につけています。
16位〜20位
今週16位は先週20位からランクを4つ上げてきたアーカンソー大。先々週にテキサス大をなぎ倒した彼らは先週格下ジョージアサザン大を45対10で難なく退けリーグ戦を前に無傷の3連勝。これ以上ない状態でいよいよ来週から始まるSEC西地区戦、テキサスA&M大戦に挑みます。
17位は先週18位から1つランクを下げたコースタルカロライナ大。先週はバッファローと対戦して25対23と僅差での勝利。
18位は3週連続となるウィスコンシン大。先週は試合がなくお休みでした今週はノートルダム大と対戦。そして会場はシカゴベアーズの本拠地であるソルジャーフィールドとなります。
19位につけたのは名門ミシガン大。開幕時にはランク外でしたがここまで開幕3連勝を飾ってジリジリと順位を上げてきています。これまでのジム・ハーボー(Jim Harbaugh)監督式かのチームとは一味違うハングリー精神に溢れたチームとなっているミシガン大。ファンにとっては待ちに待ったブレークアウトシーズンとなるでしょうか?
そして20位にはミシガン州立大が圏外から登場。先週はマイアミ大を敵地で38対17と撃破。昨年からメル・タッカー(Mel Tucker)監督が指揮を取りますが、去年は2勝5敗と惨敗だったため今年は誰も彼らに期待するような雰囲気はありませんでしたが、チームはここまで3連勝中。ダークホース的な匂いがプンプンします。
21位〜25位
21位は先週と変わらずノースカロライナ大。開幕戦でバージニア工科大に手痛い黒星を喰らいましたが、先週はバージニア大との点取合戦に競り勝ち貴重なカンファレンス戦白星をあげました。
22位にはフレズノ州立大が圏外からランクイン。2戦目では当時11位のオレゴン大を31対24と追い詰める展開を見せ、そして先週は13位のUCLAとシーソーゲームを繰り広げて、試合終了間際に劇的な勝ち越しTDを決めて大金星を挙げました。
🚨 DOWN GOES NO. 13 UCLA 🚨
— The Athletic (@TheAthletic) September 19, 2021
Fresno State QB Jake Haener — in some noticeable pain — leads his team 6 plays, 75 yards in 40 seconds for the go-ahead touchdown.
🎥 @MountainWest pic.twitter.com/Lp5IAARYye
23位には先週22位から順位を一つ落としたアーバン大。前出の通り彼らは先週ペンシルバニア州立大の敵地に乗り込んで「ホワイトアウト」という全米随一といえるビジターにとってやりづらい場所での厳しい戦いとなりましたが予想以上に健闘。結果敗戦したにもかかわらずランクは1つしか落ちませんでした。
24位には先程紹介した22位のフレズノ州立大に敗れたUCLAが先週から11位もランクを落としてしまいました。フレズノ州立大の劇的な勝利とは裏腹に、やはり「グループオブ5」チームに敗れてしまったという事実はUCLAにしては痛いところ。
そして25位にはここまで3連勝中のカンザス州立大。とはいえここまでスタンフォード大、サザンイリノイ大、ネバダ大と目立った相手と対戦してきておらずこのあたりは無敗チームならばぶっちゃけ誰が25位でも見劣りはしなかったかもしれません(カンザス州立大に失礼ですね💦)。
ランキングから転落したチーム
一方最新ランキングにおいて圏外へ脱落してしまったチームも3つあります。
まずは先週15位だったバージニア工科大。彼らは開幕戦で当時10位だったノースカロライナ大を倒して一気にランクインしてきましたが、先週ウエストバージニア大に27対21で敗れ去ったことで圏外へ転落してしまいました。
先週19位のアリゾナ州立大は前述の通りブリガムヤング大の餌食となって今季初黒星を喫し、そのままランク外へ消えました。
そして24位だったマイアミ大も既にご紹介したとおりミシガン州立大に敗れ圏外へドロップアウト。もともと先々週アパラチアン州立大相手に辛勝した時点で圏外へ落ちていても不思議ではありませんでしたが・・・。
今週の顔ぶれを見るとBig Tenカンファレンス所属チームの躍進が目立ちます。トップ10だけでも3チーム(アイオワ大、ペンシルバニア州立大、オハイオ州立大)がせめぎ合っており、25位以内ならば合計6チームもランクイン。特にそのうち4チーム(ペンシルバニア州立大、オハイオ州立大、ミシガン大、ミシガン州立大)が東地区所属ということで、今後この地区争いに目が離せません。
また先週UCLAとアリゾナ州立大に土がついてしまったため、Pac-12カンファレンスで唯一無敗を守っているのがオレゴン大たった1チームになってしまいました。オレゴン大が3位と高1だったから良かったものの、カンファレンス的にはあまり見てくれはよくありません。
今週末は12位のノートルダム大対18位のウィスコンシン大、7位のテキサスA&M大対16位のアーカンソー大というランクチーム同士の対戦のほか、ラトガース対ミシガン大やカンザス州立大対オクラホマ州立大の無敗チーム対決があったりと気になる試合がちらほら。9月最後の週末にどんなドラマが待っているでしょうか?