少し前のニュースになりますが、12月6日に元コロラド大のスターRBで1994年のハイズマントロフィー受賞者でもあるラシャーン・サラーム(Rashaan Salaam)氏が42歳の若さで他界しました。
コロラド州ボルダーのとある公園で倒れているのが発見されたサラーム氏。カレッジフットボール界の最高栄誉賞を獲得したほどのスター選手の最期はとてもさみしいものでした。
1994年のハイズマトロフィーレースではペンシルバニア州立大RBキジャナ・カーター(Ki-Jana Carter)、同じくペンシルバニア州立大のケリー・コリンズ(Kelly Collins)、アルコーン州立大QBスティーブ・マクネアー(Steve McNair)らを差し置いて賞を受賞。この年サラーム氏は2055ランヤードに24TD、1キャリー平均7.61ヤードと活躍。彼の働きによりコロラド大はフィエスタボウルでノートルダム大を倒し11勝1敗でシーズンを終え、最終ランキングでは3位にランクされたのです。
カレッジ後はシカゴベアーズにドラフトで選出されルーキーシーズンに当時最年少での1000ヤード越えを達成しました。しかしそれ以降は怪我に悩まされそのまま表舞台から姿を消しました。
その後の報道ではサラーム氏の家族が彼が引退後に脳震とう(Concussion)の後遺症であるCTE(Chronic Traumatic Encephalopathy)と戦っていたと告白しています。CTEの主な症状には鬱、自殺願望などが挙げられており、今回の彼の死因に何か関係しているのではないかと言われています。脳震とうの危険性が叫ばれている昨今、ここにもその犠牲者が生まれてしまったのかもしれません。
ちなみに長いこと続いているハイズマントロフィーですが、過去の受賞者が亡くなるというのは1963年に23歳の若さで無くなった、シラキュース大HBアーニー・デーヴィス(Ernie Davis/1961年受賞)氏以来50年以上ぶりだそうです。