フットボールをするものならば誰もが辿り着きたい最高峰の世界がNFLです。全カレッジ選手の中でもたったの2%未満ほどの選手しか辿り着くことができない、まさに選ばれし選手たちしか踏み入ることのできない世界。そのNFLに挑戦するための登竜門とも言えるのがNFLドラフトです。
2024年NFLドラフト
📍 ミシガン州デトロイト市
🗓️ 4月25日（第1日目）：第1巡目
🗓️ 4月26日（第2日目）：第2巡目＆第3巡目
🗓️ 4月27日（第3日目）：第4巡目〜第7巡目
ここ数年NFLドラフトに際して個人的に気になるプロスペクトを紹介する記事を過去に挙げてきました。しかしながら近年はプロスペクト情報に精通されている方をネット上で多く見かけ、またアメリカンフットボールマガジンさんが「NFLドラフト候補名鑑」を出版されており、つけ刃的な私のドラフト選手情報に需要があるのかと考える様になったのは事実。
ただ、ドラフト本番まで時間が迫っている中で今年も自分の記録用にやってみようと重い腰を上げてみました笑。
第7弾目からはディフェンス。今回はDLの中でも外側に位置するエンド、および近年呼称されるようになったエッジ/エッジラッシャーをまとめてご紹介します。
目次
ジャレッド・ヴァース（フロリダ州立大）
大学キャリアをFCS（フットボールチャンピオンシップサブディビジョン）のアルバニーでスタートさせたジャレッド・ヴァース（Jared Verse）はポジションをTEからDEに転向。アルバニーでは2シーズンで21.5TFL、13.5QBサックを記録するなど大暴れ。2022年にフロリダ州立大に転校した後もそのプロダクションが衰えることはなく、2年間で29TFL、18QBサックを計上。
トレンチでの勝負強さはその身体能力、パワー、スキルを持って折り紙付き。初速の速さとハンドテクニック、押し込まれても粘り腰ですり抜けてラッシュをかけることも出来る能力はエッジラッシャーとして相手OLを何度も苦しめてきました。勢い余ってタックルをし損ねることもありますが、今ドラフトでは第1巡のの上位でピックされると噂さえれる逸材です。
キャリアハイライト動画（フロリダ州立大）
ダラス・ターナー（アラバマ大）
高校時に5つ星の評価を受けて激しいリクルーティング合戦に遭ったダラス・ターナー（Dallas Turner）が進学したのは強豪・アラバマ大。ここで1年生ながら即その存在感を披露。数々のNFL級のチームメイトに囲まれる中、昨年は14TFL、10QBサックを決めてオールアメリカンに選出。アラバマ大産のディフェンス選手として1巡目ピックが期待されます。
NFLでのエッジラッシャーとして必要な腕の長さと運動能力を既に擁しており、特に一歩目の素早さとターゲットまでの間の詰め方は一級品。また反応速度も非常に良くランにもパスにも器用に対応できます。一昨年のアラバマ大卒のエッジラッシャーであるウィル・アンダーソン・Jr（Will Anderson Jr、現ヒューストンテキサンズ）ほどのレベルには達していませんが、さらなるハンドスキルの向上が見られれば、彼をルーキージーズンから拝めるかもしれません。
キャリアハイライト動画
チョップ・ロビンソン（ペンシルバニア州立大）
元々地元のメリーランド大に進学するも2022年にペンシルバニア州立大へトランスファーしたチョップ・ロビンソン（Chop Robinson）。1年生からメリーランド大で13試合に出場した経験を活かしてペンステートでは初年度から主力選手として活躍。3年生となった2023年度にはオールカンファレンス（1軍）、オールアメリカン（3軍）に選ばれるなどし早期ドラフト入りを果たしました。
スピードは同校出身のマイカ・パーソンズ（Micah Parsons、現ダラスカウボーイズ）ほどではありませんが、瞬発力と爆発力は彼に肉薄するものを持っています。コンタクト時のパワーも申し分ありませんが、NFLでの上手いOLのブロッキングを交わすにはよりレベルの高いハンドスキルが必要だという声もあります。とはいえ、NFLでも早い段階から有益なエッジラッシャーとして活躍できそうです。
キャリアハイライト動画
ライアトゥ・ラトゥ（UCLA）
2019年にワシントン大へ入部したライアトゥ・ラトゥ（Laiatu Latu）はこの年リザーブ要因として局所でプレー。2020年には残念なことに首の怪我でシーズンを棒に振り、さらに2021年もその影響でドクターストップをかけられてしまいました。しかし2022年にUCLAに転校するとその才能を開花させてオールカンファレンスに選出。そして2023年にはロンバルディ賞（最優秀OL/DL）とヘンドリック賞（最優秀DE）を獲得するだけでなく、オールアメリカン、さらにはPac-12カンファレンスの最優秀守備選手にも選ばれました。
今ドラフトのエッジ界隈では最高級のテクニックの持ち主と呼び声が高い選手。またNFLのベテラン選手のような落ち着きも持ち合わせており、これは首の怪我という苦難を乗り越えた末の境地なのかもしれません。その首の怪我も不安材料ではありますが、UCLA時代のパフォーマンスを見れば誰しもが指名したい逸材だと言えそうです。
キャリアハイライト動画
ジョナ・エリス（ユタ大）
ユタ大へ進学したジョナ・エリス（Jona Ellis）は1年生時から出場機会を与えられ、控え選手ながら2つのQBサックを記録するなどしコーチ陣の期待は高まります。2年生となった2022年はエッジラッシャーとしての才能が爆発し、実に21ものQBハリーに4つのQBを献上。そして昨年2023年度は前年度をさらに上回る26QBハリーに13QBサックと相手OL陣泣かせのエッジに成長しました。
父親であるルーサー・エリス（Luther Ellis）もかつてユタ大でDLとしてオールアメリカンに選出され、現在は同校のDLコーチ。また兄弟たちもプロでプレーするなどフットボール一家に生まれたジョナのフットボーラーとしてのDNAは本物。サイズおよび身体能力は飛び抜けているとはいませんが、無尽蔵のエンジンを積んだ馬車馬の如し彼のラッシュはスカウトの目を奪っているようです。
キャリアハイライト動画
アディサ・アイジック（ペンシルバニア州立大）
フレーム、テクニック、ラッシュ力、どれをとってもNFLでやれる素質を備えている選手。スナップ時に瞬時に次のアクションを見極めることができ、クイックなハンドスキルと小気味良い足捌きで相手QBを狙います。不意をつかれた際のリアクションスピードが少々遅いという評価もあり、またタックルを決め切る能力もより多く求められそうですが、それらを克服すればプロでも通用するポテンシャルを持っています。
キャリアハイライト動画
ブレイレン・トライス（ワシントン大）
身長6フィート4インチ（約193センチ）体重245パウンド（約111キロ）という恵まれた体格の持ち主。そのフレームに似つかわしくない機動力を擁するエッジラッシャーです。ファーストコンタクトに強く、ブロックされても上手く体をいなしながら交わすことに長けています。ラッシュ時のボディーバランスも上々。スキル的には飛び抜けているとは言えませんが、直情的なラッシュ能力は魅力的です。
キャリアハイライト動画
ダリウス・ロビンソン（ミズーリ大）
身長6フィート5インチ（約195センチ）体重285パウンド（約130キロ）という巨漢のエッジラッシャー。対峙するだけで相手OLの脅威となりそうです。そのフレームから繰り出される当たりはその腕の長さと相まってプロの世界でも十分通用しそうです。力任せだけではなくテクニックも身につけられれば先発を張ることも夢ではありません。
キャリアハイライト動画
その他の候補者たち
オースティン・ブッカー（Austin Booker、カンザス大）
クリス・ブラズウェル（Chris Braswell、アラバマ大）
ガブリエル・マーフィー（Gabriel Murphy、UCLA）
マーション・ニーランド（Marshawn Kneeland、ウエスタンミシガン大）
モハメド・カマラ（Mohamed Kamara、コロラド州立大）
ジャリックス・ハント（Jalyx Hunt、ヒューストンクリスチャン大）
ジェイヴォン・ソロモン（Javon Solomon、トロイ大）
マイルズ・コール（Myles Cole、テキサス工科大）
ゼヴィアー・トーマス（Xavier Thomas、クレムソン大）
ネルソン・シーザー（Nelson Ceaser、ヒューストン大）
ブライデン・マグレガー（Braiden McGregor、ミシガン大）
セドリック・ジョンソン（Cedric Johnson、ミシシッピ大）
ジェイレン・ハレル（Jaylen Harrell、ミシガン大）
ザイオン・トゥプオラ・フェトゥイ（Zion Tupuola-Fetui、ワシントン大）
