今週はいよいよカンファレンス優勝決定戦が行われる前の最後の週末となります。既にタイトルゲームのマッチアップが決まっているカンファレンスもありますが、そうでないところは今週末の試合の結果によって晴れの舞台に進出できるチームが決定されることになるのです。ここではまだマッチアップが決まっていないカンファレンスを中心にどのチームがそれぞれの優勝決定戦に駒を進めることができるのか見ていきます。
目次
アトランティックコーストカンファレンス(ACC)
アトランティックコーストカンファレンス(ACC)は海岸地区(コースタル)と大西洋地区(アトランティック)の二地区制度を敷いています。
海岸地区の首位はリーグ戦績6勝1敗のピッツバーグ大。彼らは既に地区優勝を決めており再来週のタイトルゲームに進出が決まっています。彼らの優勝決定戦出場は2018年度以来史上2度目となります。
大西洋地区は現在リーグ戦績6勝1敗のウェイクフォレスト大が首位でそれを2敗のクレムソン大が追っています。もしウェイクフォレスト大が今週末のボストンカレッジ戦(リーグ戦績2勝5敗)に勝てば彼らの2006年度以来15年ぶりの大舞台進出が決定します。
しかしもしウェイクフォレスト大が敗れると6勝2敗でクレムソン大と並びますが、先週クレムソン大が直接対決で勝っているためタイブレーカーの結果クレムソン大がタイトルゲームに進出。今季不調でランクすらされていないクレムソン大ですが、もし地区を制しピッツバーグ大にタイトルゲームで優勝すればリーグ7連覇となり、残念なシーズンとレッテルを貼られた2021年度シーズンにある程度箔をつけることができそうです。
Big 12カンファレンス
Big 12カンファレンスは一地区制度。レギュラーシーズンが終わった時点で1位チームと2位チームが優勝決定戦で相まみえることになっています。
現在の順位はオクラホマ大とオクラホマ州立大がリーグ戦績7勝1敗で並びそれを6勝2敗のベイラー大が追う展開となっています。
オクラホマ大とオクラホマ州立大は今週末に恒例の「ベッドラムシリーズ」と呼ばれるライバリーゲームで激突しますが、オクラホマ州立大はベイラー大との直接対決に勝っており、この「ベッドラムシリーズ」の結果に関わらず彼らの初カンファレンスタイトルゲーム進出が既に決まっています。
ということは残る1つの席をオクラホマ大とベイラー大が争うことになりますが、この両校は既に対戦しておりベイラー大が勝利を収めています。故にもしオクラホマ大がオクラホマ州立大との試合に負け、さらにベイラー大が最終戦のテキサス工科大(リーグ戦績3勝5敗)に勝つとリーグ戦席7勝2敗で並びますがタイブレーカーの結果によりベイラー大が優勝決定戦に進出。オクラホマ大がタイトルゲームに進出するにはオクラホマ州立大に勝つか、負けてもベイラー大がテキサス工科大に負けることが条件となります。
最新のCFP(カレッジフットボールプレーオフ)ランキングではアイオワ州立大が驚きの7位に上昇。ランキングの上位チームの動向次第ではアイオワ州立大に僅かながらプレーオフに進むチャンスが残されています。ただ現実的見てそれは奇跡でも起きない限り実現しないシナリオであり、むしろアイオワ州立大としては初のBig 12タイトル(Big 12の前身であるBig 8カンファレンスを含めると1912年以来)と言う方が意味のある目標と言えるでしょう。
Big Tenカンファレンス
Big Tenカンファレンスは東地区と西地区の二地区制度。
東地区は当初オハイオ州立大、ミシガン大、ミシガン州立大、ペンシルバニア州立大の四つ巴という構図でしたが、まずペンシルバニア州立大が脱落し、先週オハイオ州立大がミシガン州立大を撃破した結果、その行方は今週末のオハイオ州立大(リーグ戦績8勝0敗)とミシガン大(7勝1敗)の直接対決の結果に持ち込まれることになりました。
オハイオ州立大が勝てば9勝0敗で地区優勝。ミシガン大が勝てば8勝1敗でオハイオ州立大と並びタイブレーカーの結果で彼らがカンファレンス優勝決定戦初出場を決めます。元々この二校はカレッジフットボール界を代表する宿敵関係にあり、その直接対決がBig Tenカンファレンス東地区の雌雄を決める、更にはCFP(カレッジフットボールプレーオフ)の行く末も占うとなればこの試合が注目されないはずがありません。
一方の西地区は現在ウィスコンシン大とアイオワ大が6勝2敗で並んでいます。ウィスコンシン大は今週末ミネソタ大(リーグ戦績5勝3敗)と、アイオワ大は金曜日にネブラスカ大(リーグ戦績1勝7敗)との試合が組まれていますが、もしどちらも勝利し7勝2敗で並んだ場合は直接対決を制しているウィスコンシン大がに西地区チャンピオンとなります。アイオワ大としてはネブラスカ大でしっかりと白星を獲得しミネソタ大にウィスコンシン大を倒して貰う必要があるわけです。
仮にウィスコンシン大とアイオワ大がどちらも敗れ、パデュー大がインディアナ大に勝つとウィスコンシン大、アイオワ大、ミネソタ大、パデュー大が6勝3敗で並ぶことになります。そうなると四つ巴のタイブレーカーとなりかなり複雑になります。
この場合4チーム間での戦績が加味されることになり、ウィスコンシン大は2勝1敗(パデュー大とアイオワ大に勝ちミネソタ大に負ける)、ミネソタ大も2勝1敗(ウィスコンシン大とパデュー大に勝ちアイオワ大に負ける)、アイオワ大は1勝2敗(ミネソタ大に勝ちパデュー大とウィスコンシン大に負ける)、パデュー大も1勝2敗(アイオワ大に勝ちウィスコンシン大とミネソタ大に負ける)というに出来ます。となると1勝2敗のアイオワ大とパデュー大がまず排除されます。そしてウィスコンシン大とミネソタ大の2チームが残りますが、この2チームはこのシナリオ上ミネソタ大がウィスコンシン大を倒していることになりますので結果的にミネソタ大の地区優勝が決まるわけです。つまりミネソタ大が奇跡的に地区優勝を果たすには今週末ウィスコンシン大とアイオワ大が負けさらにパデュー大に勝ってもらわなければなりません。
さらにパデュー大が負けてウィスコンシン大、アイオワ大、ミネソタ大の三つ巴のタイブレーカーとなると、その場合は三者間での戦績が考慮されることになります。そうなるとウィスコンシン大、アイオワ大、ミネソタ大がそれぞれ1勝1敗で並んでしまいます。
この場合はそれぞれのチームの西地区チームとの対戦成績が考慮されることになり、この場合は5勝1敗のウィスコンシン大が3勝3敗のミネソタ大とアイオワ大を凌駕することになりウィスコンシン大の地区優勝が決まるのです。
複雑だ・・・(汗)
Pac-12カンファレンス
Pac-12カンファレンスは北地区と南地区の二地区制度を敷いています。
北地区の雌雄は今週末に行われるオレゴン大(リーグ戦績6勝2敗)とオレゴン州立大(5勝3敗)の直接対決の結果及びワシントン州立大(5勝3敗)とワシントン大の試合の結果に委ねられます。
オレゴン大が北地区を制するにはオレゴン州立大とのライバリー「シビルウォー(Civil War)」に勝つこと。そうすれば単独首位で地区優勝を果たします。
オレゴン州立大が地区優勝するにはオレゴン大を倒し、さらにワシントン州立大がワシントン大に敗れる必要があります。オレゴン州立大は既にワシントン州立大に負けており、6勝3敗の三つ巴のケースになると不利なのです。
そしてワシントン州立大が逆転で地区優勝を果たすにはオレゴン州立大がオレゴン大を倒し、自身がワシントン大を倒して3チームのタイブレーカーに持ち込むことです。この場合各チームの北地区内での勝敗が考慮され、ワシントン州立大が4勝1敗、オレゴン大が3勝2敗、オレゴン州立大が3勝2敗となりワシントン州立大がタイトルゲーム進出を決めることになります。
南地区はすでにユタ大(リーグ戦績7勝1敗)が優勝を決めており、最終戦のコロラド大との試合の結果に関係なくタイトルゲーム進出が決定しています。
サウスイースタンカンファレンス(SEC)
SECタイトルゲームは東地区のジョージア大(8勝0敗)vs 西地区のアラバマ大(6勝1敗)の好カードが既に決定しています。ジョージア大は今週末は同州内ライバルのジョージア工科大との一戦を控え、アラバマ大は永遠のライバル・アーバン大との「アイロンボウル」が予定されています。それを経て2週間後に両校が激突。ジョージア大は勝っても負けてもCFP進出が確定していると言われていますが、既に1敗しているアラバマ大は何としても勝たなければプレーオフに進出して2連覇を狙うことは叶いません。
アメリカンアスレティックカンファレンス(AAC)
一地区制度を敷くアメリカンアスレティックカンファレンスはシンシナティ大(7勝0敗)とヒューストン大(8勝0敗)の対戦が既に決まっています。ヒューストン大は今週末無所属のコネチカット大と、シンシナティ大は同じカンファンレンスのイーストカロライナ大(リーグ戦績5勝2敗)とそれぞれ相まみえます。シンシナティ大は御存知の通りCFP進出が目前のチームであり、AACタイトルを取るだけでなくプレーオフを目指す上で負けられないチーム。ヒューストン大は総合戦績でも10勝1敗ということでシンシナティ大に襲いかかる最後の刺客として注目の集まるゲームになるでしょう。
カンファレンスUSA
東地区ではウエスタンケンタッキー大(リーグ戦績6勝1敗)とマーシャル大(5勝2敗)の一騎討ち。この両校が今週末の最終戦にて対峙することになっており、この試合に勝ったほうが地区優勝を果たします。
一方の西地区はテキサス大サンアントニオ校(UTSA、7勝0敗)が先週末のアラバマ大バーミンガム校(UAB、5勝2敗)との接戦を制した結果彼らが地区制覇を果たし昨年の雪辱を果たしてカンファレンスタイトルゲーム進出を決めました。UTSAにとってタイトルゲーム出場は初めてのことです。
ミッドアメリカンカンファレンス
東地区はマイアミ大(OH)とケント州立大(それぞれリーグ戦績5勝2敗)の一騎討ち。この両チームが最終戦で対戦しますので勝ったほうが東地区チャンプとなります。
西地区は既にノーザンイリノイ大(6勝1敗)が地区優勝を決めています。。
マウンテンウエストカンファレンス(MWC)
山岳地区(マウンテン)は現在ボイジー州立大、ユタ州立大、空軍士官学校の3チームがリーグ戦績5勝2敗で並んでいます。ボイジー州立大は今週末サンディエゴ州立大と、ユタ州立大はニューメキシコ大と、そして空軍士官学校はネバダ大ラスベガス校(UNLV)との対決をそれぞれ控えます。
3チームのそれぞれの直接対決の結果は以下の通り。
ユタ州立大:Xボイジー州立大、◯空軍士官学校
空軍士官学校:◯ボイジー州立大、Xユタ州立大
ということで皆1勝1敗で並ぶわけですね。この後のMWCのタイブレーカーは複雑です。
次に当てはまる条件はそれぞれの山岳地区所属チームとの対戦成績。ボイジー州立大及び空軍士官学校は1敗のところユタ州立大は2敗(ボイジー州立大&ワイオミング大)なためにここでユタ州立大が脱落。
次に当てはまる条件は同じ地区(山岳地区)内に所属するタイブレーカー以外のチームで一番順位が高いチーム(つまり4位のチーム)との対戦成績。これは今週末の試合が全て終わらないとわかりませんが、今の所はワオイミング大です。そしてボイジー州立大と空軍士官学校どちらともワイオミング大に勝っているため次の条件へ。
その次の条件はタイブレーカーチームが対戦してきた共通の対戦相手との勝敗。この場合共通の対戦相手はユタ州立大、ネバダ大、コロラド州立大、ワイオミング大、ニューメキシコ大、サンディエゴ州立大となり、これも4勝1敗で並んでしまいます。
これでも決まらない場合はCFPランキングで高い方となっていますが、どちらもCFPランキングでランクされていない場合はコンピューターランキングを使用・・・となっていますが、一体なんのコンピューターランキングなのかは明らかにされておらず・・・。もうここまでくると何がなんだかわかりません(爆)。
サンベルトカンファレンス
サンベルトカンファレンスは既にアパラチアン州立大とルイジアナ大ラフィエット校がそれぞれ地区を制してタイトルゲームで顔を合わせることが決定しています。
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これで各カンファレンスの現状が把握できたかと思います。これを参考に来週末の「チャンピオンシップウィークエンド」に備えましょう!
今週はいよいよレギュラーシーズン最後の週末。今週末の結果でどのチームが各カンファレンスの優勝決定戦に出場するのかが決定します。来週末の「チャンピオンシップウィークエンド」に備えるために今週末を楽しむためのガイドがここに!
— Any Given Saturday (@ags_football1) November 25, 2021
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