昨年度行われたプレーオフ準決勝戦。試合結果も然ることながらテレビの視聴率もお寒いものとなってしまいました。その原因の一つに開催日/放映日が大晦日だったことが挙げられています。この結果に危機感を持ったCFP選考委員会は次シーズンの準決勝戦のスケジュールへのテコ入れを決断しました。ちょっとだけですが。
開催される日、つまり大晦日であることは変わりありませんが、キックオフの時間を少々早めることを選考委員会は発表しました。
来年度の準決勝戦はフィエスタボウルとピーチボウルが受け持つことになっていますが、これらの試合の開始時間が第1試合目は午後3時、第2試合目は午後7時キックオフと変更になりました。どちらのボウルゲームがどの時間に開始となるかは12月4日に正式にプレーオフ進出チームが決まりそのマッチアップが出来上がってから発表されると言うことです。
2014年度に初めてプレーオフが導入されましたが、この年の準決勝戦は2試合とも元旦に行われました。そしてこれらのゲームの視聴率は過去類を見ないほどの高い数字を叩き出したのです。しかし何を思ったのか昨年度の準決勝戦は1日早まり大晦日に行われました。元来ポストシーズンの目玉ボウルゲームはお正月に行われると相場が決まっていたのですが、これを年の瀬で忙しい大晦日に移したのがあだになり、2015年度の準決勝戦の視聴率はなんと前年度比で35パーセントも落ち込んでしまったのです。
アメリカでは大晦日も平日ならば通常通り仕事があるので、昨年度の場合は見たくても見れなかったと言うのが実情のようです。実際第1試合のオレンジボウルは東海岸時間で午後4時キックオフでした。もちろん東海岸でもまだ仕事中のファン達は多く、さらに西海岸では3時間の時差でキックオフが午後1時となったのでした。平日の午後1時からカレッジフットボールの試合を見れる成人はそう多くはありません。
結果2014年度の準決勝戦視聴者数が約2800万人だったのに対し昨年度の視聴者数は約1800万人にまで減ってしまったのです。
今回の変更は大晦日開催は据え置きでキックオフ時間だけ早まったと言うことで、根底にある問題を解決するまでに至らないのではないかと思います。が、ラッキーなことに2016年の大晦日は土曜日となり、アメリカ国民は週末としてこの日を過ごすこととなるため視聴率は増加することが見込まれます。試合時間を早めることで試合後のニューイヤーのカウントダウンと被らないようにした、ということもありそうです。
実は元々来年度の大晦日は準決勝戦のフィエスタボウル、ピーチボウル、さらにオレンジボウルのトリプルヘッダーが予定されていたのですが、となるとオレンジボウルは準決勝戦よりも前に開始されることとなり、そうなると後続の試合の放映の関係でオレンジボウルはお昼前キックオフとなる予定でした。今回の変更のせいでオレンジボウルはさらに10時ないし11時キックオフが予想され、さすがにこれは「ない」と選考委員会も感づいたのか、オレンジボウルは12月30日開催に変更されました。
2017年度以降は準決勝戦は2014年度と同じローズボウルとシュガーボウルに戻され、開催日も元旦となる予定です。